新しい労働組合運動を

2025年10月28日 (火)

   レバカレに参加した方への呼びかけ――「温故知新」ではないが、内山光雄さん(元総評副事務局長、元私鉄総連副委員長、1921年9月23日生まれ~2010年11月19日)から学ぶ

 若い方々を中心に全労連系の研修活動に労働者各位が集まった、 と東海林智さんの【レバカレがちょっと凄いことになっている】というレポートが広がっている。

https://www.facebook.com/satoshi.tokairin/posts/pfbid0xUz7sPgcX1W5fiR6TUMZN2BhutMUDbbcvNNFZqEn4xywMm37NQ1pVEBUGDxDKsYjl

 1960年代末のアルバイト時代に、出版社の品出し労働に携わったが、この時、東販、日販、鈴木書店、太洋社、大学図書、明文図書、あかつき書店などの取次店からの書店注文で、毎日30冊以上出荷していた本が『組合活動家ノート』(労働旬報社、1965年2月5日)だった。

 添付のように。この本は発行後5年間(1970年6月20日)で「20刷」となっている。1刷で2000部増刷時代だったので、初版を含め4万部以上になっている。

 https://e-kyodo.sakura.ne.jp/utiyama/index.html#251010katudouka-3

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 この著者の読者は、全国各地から「日本型企業社会の初歩的形態時代」に参加して、労働組合組織率46%を実現した主人公たちだ。

 彼らは1970年代半ばの「大幅賃上げ」を勝ち取り、国民春闘を担った「1930年代から40年代前半の労働者」だった。

 今は、労働組合組織率16%の衰退期だが、「労働の尊厳」を実現したい欲求をみなさんもっている。

 「温故知新」ではないが、内山光雄さん(元総評副事務局長、元私鉄総連副委員長、1921年9月23日生まれ~2010年11月19日)の呼びかけを、再度、聞いてほしいし、読んでほしい。

http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2025/10/post-6aa33f.html

https://e-kyodo.sakura.ne.jp/utiyama/index.html

 

 尚、兄弟会社ではなかったが、(株)労働教育センターからの協賛を得たので「内山光雄のページ」にUPできた。

https://e-kyodo.sakura.ne.jp/utiyama/roudoukyouiku-center.html

 

 

2025年10月27日 (月)

「内山光雄のページ」(元総評副事務局長、元私鉄総連副委員長)の第一期をUPした。

   懸案だった「労働教育センター」の協賛が得られたので、今回は労働法律旬報社の『幹部斗争から大衆斗争え 北陸鉄道労組の経験を中心として』(労働法律旬報社、 1954年刊)と『組合活動家ノート』(労働旬報社、1965年2月5日)、『労働運動入門 労旬新書=6』(労働旬報社1966年10月15日)をUPした。

 https://e-kyodo.sakura.ne.jp/utiyama/index.html

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 また別のページとして、労働教育センターの出版物を順次、UPしていくが、その第一弾として『幹部闘争から大衆闘争へ』――付・解説・今こそ職場に労働運動を(労働教育センター、1983年6月30日、内山光雄労働運動実践論 3)をUPした。

 https://e-kyodo.sakura.ne.jp/utiyama/roudoukyouiku-center.html

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 ▽復刻版・『幹部斗争から大衆斗争え 北陸鉄道労組の経験を中心として』労働法律旬報社 1954年
 ◆序にかえて――『幹部闘争から大衆闘争え』復刻の現代的意義 森 直弘
 ◆復刻にあたって――内灘の浜の“おかか”たちから学んだもの  内山光雄
  復刻 幹部闘争から大衆闘争え
  解題 今こそ職場に労働運動を  
 ◆北陸鉄道労働組合の労働協約闘争 佐藤 進
 ◆現代の労働運動と職場闘争――北陸鉄道労働組合の経験に学ぶ 兵藤釗

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 『労働組合のABC』
 ◆労働組合をどう強くするか、あなたに語りかける! 内山光雄著
 ・労働者はなぜ団結するのか
 ・労働組合がめざすもの
 ・企画:労働教育事業センター(現・労働教育センター)、
 ・発売・労働旬報社、定価250円、1972年3月1日

  ▽ページのコンテンツ

   20251025日:◆本文が読めます(PDF版):『幹部斗争から大衆斗争え 北陸鉄道労組の経験を中心として』(内山光雄著、労働法律旬報社、1954525日)

  20251025日:◆本文が読めます(PDF版):『組合活動家ノート』(内山光雄著、労働旬報社、196525日) 

 20251025日:◆本文が読めます(PDF版):『労働運動入門 労旬新書=6』(内山光雄著、労働旬報社、19661015日)

 20251025日:復刻本の本文が読めます(PDF版):労働教育センター、1983630日、内山光雄労働運動実践論 3
  ◆序にかえて――『幹部闘争から大衆闘争え』復刻の現代的意義 森 直弘
  ◆復刻にあたって――内灘の浜の“おかか”たちから学んだもの  内山光雄
   復刻 幹部闘争から大衆闘争え
  ◆解題 今こそ職場に労働運動を  
  ◆北陸鉄道労働組合の労働協約闘争 佐藤 進
 ◆現代の労働運動と職場闘争――北陸鉄道労働組合の経験に学ぶ 兵頭釗

 20251025日:『労働組合のABC』――◆労働組合をどう強くするか、あなたに語りかける!・企画:労働教育事業センター(現・労働教育センター)、・発売・労働旬報社、定価250円、197231

 20251010日:▽『追悼文集「内山光雄さんを偲ぶ」』の発刊
(永戸祐三著、旬報社、20256月、四六判上製。定価2200円(税込み))

 20251010日:執筆者(目次)。 
 内山さんのことども           兵藤 釗
 生涯の教師としての内山光雄さん   高木郁朗
 大地を踏みしめた天与のオルグナイザー 山本 博
 『職場の労働運動』のこと      小松義雄
 地域闘争に遺した偉大な足跡     粟森 喬
 職場活動こそ人間がいる       渕上貞雄
 内山光雄さんのご逝去を悼んで    越田智宏
 追悼の辞              渡邊國衛 道南バス会社更正法下の闘いと組合員読本づくり 大谷浩
  職場総点検運動           井田隆重
 面白うて やがて身に泌む 内山節  高橋征夫
 内山光雄さん追悼          高橋 均
 自主管理社会の原典を学ぶ      佐々木啓之
 観光労連育ての親、そして上司として 北岡孝義
 “職場”と“人間”に徹した指導者     瀧井葉二
 感謝の言葉 在り日を偲んで     内山一枝
   

 20251010日:2013年8月 7日 (水):「内山光雄さんを偲ぶ」を寄贈されて(「ある編集者のブログ」に掲載。飯島信吾)

 20251010日:数多くの「労働組合運動」の活性化をすすめた単行本の発刊――職場でたたかう幹部・活動家の実践的な課題と方向を追求!

2025年10月13日 (月)

「内山光雄のページ」づくりへのチャレンジ

 先週の土曜日は、「せんげん台世一緒本部の内覧会」と「まちづくりフォーラムin越谷」があったが、それには参加できずに「内山光雄のページ」(元私鉄総連副委員長・元総評副事務局長)企画会議のために都内へ出かけた。

 まだ現役の編集企画会社を運営していて、本企画のカギを担う主たるコーディネータのMさん(元労働教育センター編集者)の都合に合わせた。

この段階で「内山さんの仕事から学ぶ意味」を再度、確認している背景には二つの要因がある。

 その1は、今まで紹介してきた「永戸祐三さんの本づくり」で出合った連合関係者(「内山学校で学んだ人」)から「労働者協同組合の歴史の前提に、中西五洲(全日自労委員長)と内山光雄、それに内山達四郎(総評副事務局長、元全国金属副委員長)」(敬称略)の3人で「総評解散前の副事務局長体制が実現されそう」だった、というコメントであった。

 私は、中西五洲さんの『労働組合のロマン』(労働旬報社、1986年)の編集をしていた時に聞いていた話を思い出した。

 ◇2017年4月30日 (日):君は知っていますか「全日自労」という労働組合

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/post-630a.html

 その当時、「共産党が総評右転落」と大宣伝をしていたが、連合化の道で、総評は解散した。

 そのために、この3者体制実現がとん挫したわけだ。

 タラレバの話だが、実現していたら「総評解散」はなかったのではないか、と思った。

 その2は、「Windows95」の登場で、それ以前の労働運動史の格闘が見えなくなっているのではないかと、「現代労働組合研究会のページ」を始めた。

http://www.e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/union-top.html

 2010年代半ば、ある青年組合活動家からメールが入り、何回かのやりとりで「中西五洲」と「内山光雄」から様々な学びがあるという知らせを、続けてコロナ禍前にあった。

 251008utiyamasuisen_20251013165601

2017年9月21日 (木):ある青年からの激励のメール――ありがとうございます

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/post-04f6.html

 この声にこたえ、「4割になる非正規労働者の組織化」をアシストするのが編集者としての役割だと思い、「内山光雄のページ」の企画し始めた。

 その「試験版ページ」は、次の通り。

http://www.e-kyodo.sakura.ne.jp/utiyama/index.html

 

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▽参考:【投稿】内山達四郎さんを偲んで

https://assert.jp/archives/5244

 

投稿日: 2000年3月25日 作成者: 立花 豊

【投稿】内山達四郎さんを偲んで

昨年11月のはじめ、内山さんの訃報が届きました。

 内山さんの文章は何かで読んだことがあったにせよ、実際にお会いする機会もなく、ぼんやりと労働運動の闘士のイメージを思い描いていました。その後、私は仕事で東京へきてからおよそ25年になりますが、お会いできる機会をたびたび得て、当初のイメージはそのままありましたが、内山さんの御人柄やらを知るようになりました。

 内山さんは戦後、社会主義運動から労働運動に入り、解散した総評の有力な産別だった全国金属の調査部を永く勤められました。調査部といっても、当時の労働運動では、私鉄、電機、鉄鋼といった産別と同様に労働運動での重要な分野であり、「花形」でもありました。理論派の内山さんにとって、水を得た魚のように活躍されたことを聞いています。

 1970年代の終わり頃、内山さんの春闘をテーマにした講演で、瀬戸内海でのある大メーカーの全国金属所属の労組が、当時対立していた全金同盟に組織変えしたことを例に挙げ、「なぜ向こうに行ったか。職場での運動がなくなり、交渉などすべて中央でやるようになったからだ。中央だけの運動では、幹部請負になり、いざ合理化攻撃がなされても、職場からの闘いが構築できない」と強い調子で語られたことがあります。

 その後内山さんは全国金属を離れ、総評に入りますが、とりわけ、地域での闘いを強く主張されていた内山さんは、総評副事務局長として日本全国の市町村に地区労を組織し、国民春闘を支えようと、1989年の総評解散まで活躍されていたことを思い出します。また、今日のIT革命を見越されたのか、ME合理化にも多くを語られていました。産業再編成にも早くから対処すべしとも言われていました。

 労働運動に人生の大半をかけられた内山さんは多くのことを私たちに遺されました。現在、時代は変わって労働運動は連合時代になり、戦後最低の組織率になり「冬の時代」といわれて久しくなりましたが、一方でいままた地域の闘いや職場段階での闘いが強調されています。

 内山さんの遺されたものは、単に全国金属に及ばず、日本労働運動にとっての大いなる教科書でもあったと思います。

 ご冥福をお祈りしたいと思います。(立花 豊) 

 

 【出典】 アサート No.268 2000年3月25日

2025年10月 7日 (火)

永戸祐三さんの思い出と、『協同労働がつくる新しい社会』の感想――労協ワーカーズコープ・センター事業団理事の皆さんからの感想。


◇当日、配布された感想文集。

(旬報社主催のシンポジウム―― 『協同労働がつくる新しい社会』から何を学び、未来を拓くのか)―― ◆センター事業団拡大理事会=2025年8月5、6日=レポートから。
 永戸さんの思い出と、『協同労働がつくる新しい社会』の感想。
 労協ワーカーズコープ・センター事業団理事の皆さんからの感想。――◇編集:「日本労協新聞」:松澤常夫(9.12シンポジウムで配布された)。

   http://www.e-kyodo.sakura.ne.jp/nagato/250912jyunpou.html#250912jyunpousya-2

●「今だから思い切って!」――九州沖縄事業本部 金山ふみ
●心に残った「協同」の原風景――九州沖縄事業本部 牛草賢二
●若手一人ひとりの話に耳傾け――九州沖縄事業本部 東 翔人
●重過ぎる遺志だが多くの仲間と――四国事業本部 酒井厚行
●ライター借り、「協同っすね」――山陰山陽事業本部 牧野仁嗣
●事業団で働いて誇り取り戻した――関西事業本部 梛木賢二
●今一歩外に出る勇気をもてと――滋賀事業本部 田中紀代子
●他人事でいいことは何もない――北陸信越事業本部 竹森幸太
●「協同労働」が選択肢として――東京南部事業本部 西尾直樹
●人間存在への絶対的な信頼――東京三多摩山梨事業本部 扶蘓文重
●障害を負っても生きようとした力――東京中央事業本部 神戸川 歩
●弱さや変化も語られ、ホッと――東京東部事業本部 大場 寛
●何度も「コノヤロー」と思った――埼玉事業本部 成田 誠
●「己が何を為すか」「独裁的」に――北関東事業本部 相良孝雄
●郵政民営化選挙問われた面接――南東北事業本部 小椋真一
●人の変化機敏に察し言い回る――南東北事業本部 岩城 亮平
●必ず言われた「翔け!」「翔べ!」――北東北事業本部 坂本典孝
●胸熱くイメージ湧いた方針提起――北海道・北東北・南東北 三船洋人
●なぜ?何のため? 問い持ち続け――北海道事業本部 石本依子
●厳しいが本当に優しい人だった――日本社会連帯機構 稲葉健太
●いつもニコニコ、恐縮した握手――本部事業推進本部 小林文恵
●当時の議論を聞いてみたかった――本部総務 藤谷英樹
●バトンは一人ひとりに託された――本部専務 小林 勲。

2025年10月 6日 (月)

❖《旬報社主催のシンポジウム―― 『協同労働がつくる新しい社会』から何を学び、未来を拓くのか》が開かれました。

視聴はこちら

(前編URL)

      https://youtu.be/kCngFs6JQQc

(後編URL)

     https://youtu.be/Ojg5sIEbkPM

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「永戸祐三のページ」にUPしました。

http://www.e-kyodo.sakura.ne.jp/nagato/index.html

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❖旬報社主催のシンポジウム―― 『協同労働がつくる新しい社会』から何を学び、未来を拓くのか。

 ◇当日のシンポジストのみなさん!
 ・シンポジスト:汐見稔幸、池山吉之助、田中羊子、山本幸司  
 ◇特別参加 佐高 信
◇当日、配布された感想文集。―― ◆センター事業団拡大理事会=2025年8月5、6日=レポートから。
 永戸さんの思い出と、『協同労働がつくる新しい社会』の感想。
 労協ワーカーズコープ・センター事業団理事の皆さんからの感想。――◇編集:「日本労協新聞」:松澤常夫(9.12シンポジウムで配布された)。

2025.0912:労協ワーカーズコープ・センター事業団は、第3回拡大理事会(8月5、6日)に向け、理事らに「『協同労働がつくる新しい社会』の感想」のレポートを求めました。

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ポート集から抜粋し紹介します。(労協新聞 松澤常夫)

  • 「今だから思い切って!」――九州沖縄事業本部 金山ふみ
  • 心に残った「協同」の原風景――九州沖縄事業本部 牛草賢二
  • 若手一人ひとりの話に耳傾け――九州沖縄事業本部 東 翔人
  • 重過ぎる遺志だが多くの仲間と――四国事業本部 酒井厚行
  • ライター借り、「協同っすね」――山陰山陽事業本部 牧野仁嗣
  • 事業団で働いて誇り取り戻した――関西事業本部 梛木賢二
  • 今一歩外に出る勇気をもてと――滋賀事業本部 田中紀代子
  • 他人事でいいことは何もない――北陸信越事業本部 竹森幸太
  • 「協同労働」が選択肢として――東京南部事業本部 西尾直樹
  • 人間存在への絶対的な信頼――東京三多摩山梨事業本部 扶蘓文重
  • 障害を負っても生きようとした力――東京中央事業本部 神戸川 歩
  • 弱さや変化も語られ、ホッと――東京東部事業本部 大場 寛
  • 何度も「コノヤロー」と思った――埼玉事業本部 成田 誠
  • 「己が何を為すか」「独裁的」に――北関東事業本部 相良孝雄
  • 郵政民営化選挙問われた面接――南東北事業本部 小椋真一
  • 人の変化機敏に察し言い回る――南東北事業本部 岩城 亮平
  • 必ず言われた「翔け!」「翔べ!」――北東北事業本部 坂本典孝
  • 胸熱くイメージ湧いた方針提起――北海道・北東北・南東北 三船洋人
  • なぜ?何のため? 問い持ち続け――北海道事業本部 石本依子
  • 厳しいが本当に優しい人だった――日本社会連帯機構 稲葉健太
  • いつもニコニコ、恐縮した握手――本部事業推進本部 小林文恵
  • 当時の議論を聞いてみたかった――本部総務 藤谷英樹
  • バトンは一人ひとりに託された――本部専務 小林 勲。

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2025年10月05日:◆サミット実行委員会が永戸祐三さんを偲ぶ会(2025年8月31日)永戸さんが目指しているのは「前へ」だ。
◇「日本労協新聞」(2025年9月15日号,No.1391の2面)。

2025年08月21日:❖「旬報社主催 シンポジウム」――『協同労働がつくる新しい社会』から何を学び、未来を拓くのか
・9月12日(金)、18時30分~20時40分 
・連合会館(東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」B3出 口( 徒歩0 分 ))
・シンポジスト:永戸さんと私…汐見稔幸、池山吉之助、田中羊子、山本幸司  特別参加 佐高 信
・参加費:無料。

2025年08月04日:動画が完成――佐高信さん(評論家)と永戸祐三さん(日本社会連帯機構代表、日本労働者協同組合連合会相談役)のYouTube
(「佐高信の隠し味 2」) 。

2025年08月03日:永戸祐三さん急逝 2025年7月16日 協同労働、本当の民主主義めざし続けて
日本労働者協同組合連合会相談役、労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団特別相談役で、日本社会連帯機構代表理事の永戸祐三さん(77歳)が、7月16日に急逝しました。(「日本労協新聞」2025年8月5日号、No.1388)

2025年07月17日:永戸祐三さん(労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団 特別相談役、日本労働者協同組合連合会 相談役、 日本社会連帯機構 代表理事 、77歳)が逝去された。(2025年7月16日、逝去)

2025年05月30日(最新刊):「協同労働がつくる新しい社会―自ら事業を起こし、働き、地域を動かす」
(永戸祐三著、旬報社、2025年6月、四六判上製。定価2200円(税込み))

2025年8月21日 (木)

『労働組合とは何か』(木下武男著、岩波新書、2021年3月22日)が、「第4刷」になっていた。

 先日、書店で見たら「第4刷」になっていた。

 ◇読書メーター:『労働組合とは何か』(木下武男)に多数の「読後感」。

https://bookmeter.com/books/17609920


 一定の議論を読んだ新書ですが、私も「読者の声のページ」を編集している。

http://www.e-union.sakura.ne.jp/union/index.html#220827dokusya

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 ▼ブログ:読むかもしれない本のメモ
 よむかも(2021.06.09)

 『労働組合とは何か』よむかも。

http://nanatoshi.com/yomukamo/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%B5%84%E5%90%88%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%8B/


著者:木下武男 出版社:岩波書店
定価:900円+税 発売日:2021年3月22日 新書:302ページ
ISBN-10:4004318726 ISBN-13:978-4004318729
この本は、労働組合論、労働組合史の入門書だって。
つらい仕事、貧しい暮らし。転職しても変わらない。
そうだ、労働組合があるじゃないか。
いや、日本の労働組合はまるで役立たずだからね。
この本が提唱するのは「ユニオニズム」
世界標準に沿った「本当の労働組合」
ヨーロッパの労働組合は、中世のギルドに端を発する。
長い歴史を経て、19世紀後半に「職業別組合」を確立させた。
日本では、戦前にユニオニズムの芽は出たものの花は咲かなかった。
「企業別組合」という「あだ花」が生まれた。
そしてこれがそもそもの間違いのもとだった。
2000年代以降、日本型企業の柱だった終身雇用制が崩れた。
それは大量の非正規雇用者を生む。
さらに、もう一本の柱たる年功賃金は貧困層を生む元凶となった。
今の日本は「十九世紀型の野蛮な労働市場」そっくりだという。
だからこそ19世紀ヨーロッパで生まれた職業別組合(ユニオニズム)でしょ。
具体例として産業別組合「関西地区生コン支部」の話が挙げられる。
ミキサー車で生コンクリートを建築現場に運ぶ生コン労働者。
低賃金・長時間労働の劣悪な環境にあった。
しかし1965年に結成された関生支部は団体交渉を決行。
高賃金と週休二日に近い休暇を確保することに成功する。
激しい弾圧にあいながらも関西生コン業界は今も高労働条件が保たれている。
男女同一賃金で残業も少ないため、女性の進出も著しい。
関西生コン支部、すばらしい!(って本当に?)
歴史を見れば「ユニオンは下層労働者が貧困からはい上がるための武器」
政権交代しても働き方は変わらない。
労働者の働き方を変えられるのは、労働組合なんじゃねって、ね。
(てか労働組合って会社のためにあるんじゃないんだね)

 ▼2021-05-07
 日本の労働組合の将来あるべき姿とは。『労働組合とは何か』(木下武男著/岩波新書)

https://precariatunion.hateblo.jp/entry/2021/05/07/171824

 私たち労働組合は、日々さまざまな職場の労働条件を維持向上するために活動をしています。木下武男著『労働組合とは何か』は、そんな労働組合の生まれる前の原風景、黎明期からどのように発展、もしくは衰退し、今日の姿に至るかの歴史を解説し、現在、日本の労働運動が抱えている課題と可能性について論じた1冊です。

■労働運動の歩み
 労働組合の遠祖としてギルドが挙げられます。ギルドとは中世ヨーロッパの職人などで組織された職業別組合で、排他的・特権的な性質を持っていました。そのギルドが時代とともに変容し、初期の労働組合となります。初期の労働組合は非合法の秘密結社でしたが、世界中で労働組合を求める運動が起こり、それが時には暴動にもなり多くの血を流しながら人々の権利として合法の労働組合が誕生します。
 日本でも、戦後に権利として労働組合の設立が認められ、独自の発展を遂げてきました。現在、日本の労働組合の大多数は大企業の企業別組合であり、行き過ぎた労使協調により、そのほとんどが正しく機能していません。

■ゼネラルユニオンは日本の労働組合の新生への巨歩
 企業別に存在する組合では、資本主義社会における企業間の競争の影響を受け、十分な労働運動を展開できません。諸外国を見ると、産別の労働運動が力を発揮しています。日本ではこの産別運動が根付きませんでした。例外的に、関西生コン支部が強く闘い、労働者の権利の獲得を実現していますが、不当逮捕など権力から強烈な弾圧を受けています。
 本書で日本の労働運動の希望としてあげられているのは、ゼネラルユニオンです。ただのユニオンではなく、業種別の部会が横並びしながら1つに結びついている結合体で、私たち誰でもひとりでも入れる労働組合の将来あるべき姿のひとつともいえます。
 本書を読み、私たちも支部の繋がりをさらに強め「産業のあり方を問う」労働運動をより活発に展開していきたいと切に思いました。

 稲葉一良(書記長)

2025年8月 6日 (水)

労働組合の民主的改革の道と「レーニン主義の脱却」を書いていた中西五洲さん。

 永戸祐三さんの先達のリーダー:中西五洲さんが書いた『労働組合のロマン 苦悩する労働組合運動からのレポート』(労働旬報社、1986年2月1日)を読んでほしい――「心の通いあう労働組合づくり」「大衆運動の法則性」「民主的改革」「事業団運動」など日本の労働組合運動の再建へ提言し、「人間の幸せとは何か」を考える(Amazonでは49,637円とすごい価格になっているが、2025年8月6日現在)。
 

 労協連総会とセンター事業団総代会(「日本労協新聞」2014年7月5日号)の冒頭で理事長の永戸祐三さんは、2013年11月16日、91歳で死去した中西五洲さん(1922〔大正11〕年生まれ)を追悼して、次のように講演の中で語っている。
 “中西さんとは、激しくやりあったこともあったが、中西さんは、自立的、自主的に大衆運動を考えようとしていた人だった。
 学生時代、治安維持法違反で検挙され投獄された。戦後、失業対策事業に就労し、「松阪職安事件」で逮捕された時、中西さんに聞こえるように自発的なデモがおこった。中西さんはその時、「仲間を信じられる」と思い、事業団でも「自立と協同と愛の人間に育とう」、また「育てるような環境としての組織でなければ」、と主張した(人だった)。”(私のブログ:「中西五洲さんの思い出」) 
 研究者からも下記のような指摘が歴史的に残っている。
 戸塚秀夫(東京大学名誉教授)は、「全日自労の思想と運動を知る上で、中西五洲『労働組合のロマン 苦悩する労働組合運動からのレポート』(労働旬報社、1986年)は必読文献であろう、と書いている(「証言ー樋口篤三を体験して」『革命家・労働運動家列伝』(樋口篤三遺稿集[第1巻]、同時代社、2011年7月15日)。

 本書が出たときに、書評がいくつか出て、増刷にもなったが、「赤旗」紙における書評では「レーニンを批判する本なのでいかがなものか」と注文があった。
 別の論文(「ある活動家の追想と提言(ひとりごと)」では、「大衆運動の法則性」(連載㈢)」、1992年8月から1993年3月号まで月刊雑誌『部落』(部落問題研究所出版部))でも下記のように書いている。

 労働組合の成長・発達のためにも「レーニン主義」を脱却しないと、「失われた30年」をのり越えられないことを示唆しているのではないか。

▽「大衆運動の法則性」の実践的視角は、次の3点としている。(以下、《 》内文章は五洲さん)
 《第一は「要求発展の法則」と私が名づけているものです。第二は「自発性の法則」で、これは「やる気の法則」といってもよいでしょう。第三はリーダーシップの法則です。》
 五洲さんは、50年を経た民主的運動に関わって、法則性の研究が大変遅れていると強調している。

 《大衆運動のなかにはいくつかの重要な法則が働いています。大衆運動を成功させようと思うなら、この法則性を研究しなければなりません。しかしこの研究が大へん遅れているというのが、五〇年近くを大衆運動に従事してきた私の実感なのです。
 大衆運動は、労働組合、協同組合を始め、平和運動、政治、経済、文化運動などに、草の根的運動を加えれば、国民のほとんどが何らかの形で参加している巨大な運動であります。この巨大な大衆運動を貫いている法則性を研究し、一つの「科学」として確立することは、民主的運動に参加している人々の責任だろうと思います。》
 しかし、この「要求発展の法則」を提唱し実践活動にリーダーシップを発揮した五洲さんに対して、「経済主義者」という罵声を浴びせる人たちがいたようだ。
 《私は「要求発展の法則」を実践的に検討していましたから、「経済主義者」と公然と批判されてもひるみませんでした。》
 五洲さんは、連載の㈡―「自分の頭で考える」のなかで、私が「大衆運動の法則性」という視点を明確にもつことができたのは、「中国の劉少奇主席の以下の論文と書いている。
 《中国の劉少奇主席の『大衆組織の根本問題」という小冊子でした。これは実に素晴らしい論文です。残念ながら今はほとんど顧みられず、入手も困難だと思います。この論文に教えられ、はげまされて私は「大衆運動の法則性にもとづく指導」をまとめたのでした。残念なことに劉少奇は文化大革命の犠牲となり獄死させられるのです。ソ連や中国の社会主義に劉少奇のような考えが貫いていたら、今日のような事態は絶対おこらなかったと思います。》 戦前からの労働運動のリーダーの「原初的思い」は、教科書的世界観を超えている。

 その極め付きは、以下の文章だろう。このレーニンの外部注入論批判は、『労働組合のロマン』(1986年)の書評が掲載された「赤旗」紙でもクレームがついているが、1992年になってもひるむことなく展開している。
 《さて、大衆運動の法則性にかかわって、私が三〇 年間温めてきたテーマがあります。それを皆さんにも一緒に考えてほしいのです。
 それはレーニンの「何をなすべきか」という著作です。これは最近まで大衆運動のバイブルのような役目を果たしてきました。私も何度読んだかわからない程です。運動がわからなくなると、これを読みました。
 当時大衆運動をやっていた幹部の多くはそうだったと思います。
 この著作のなかに有名な「外部注入」論というのがあります。大衆運動には正しい科学的視点や方針を外部から注入しないといけない、この注入する役目をもつのが、労働者階級の前衛である党だと言うわけです。たしかに労働組合は自然成長的要素を多くもっています。党の方がより目的意識的であり、科学的視点にたっていることも事実です。しかし、目的意識性や科学性が党だけのものであり、大衆運動が自らの必要から、目的意識性や科学性をもつことができないというのは独断だろうと思います。こういう理論からソ連型社会主義では、大衆組織の独立、独自性が犯され、党支配が合法化されていったように思います。
 こういうレーニンの考えは、私が実践してきた大衆運動の法則性という考えと合致しません。さきにあげた中国の劉少奇主席は大衆運動の法則的発展という考えを明確にのべ、法則性を掴まなければ大衆を組織することはできないとのべています。

 レーニンと劉少奇では全く好対照をなしています。レーニンには、大衆運動の法則的発展という考えはありませんから、結果として大衆組織を軽く見、党を重く見すぎるということになったように思います。よく、レーニンは正しかったのだが、スターリンがねじ曲げたと言う人がいます。私はそうではなく、ソ連型社会主義の理論的枠組みをつくったのはレーニンであり、その理論に弱点、相当大きな弱点があったからこそ、この社会主義は一定の成果をあげながらも、内部崩壊せざるをえなかったのだと思います。「何をなすべきか」の弱点をえぐり出し、大衆運動の法則性という視点と、その法則性を具体的に明らかにすることが、当面の緊急事のように思います。》

 五洲さんの遺言のような“「何をなすべきか」の弱点をえぐり出し、大衆運動の法則性という視点と、その法則性を具体的に明らかにすることが、当面の緊急事のように思います”という文章は、次の世代が、ヨーロッパや諸外国のさまざまな経験(地域産業別労働組合運動、ワーカーズコープ運動などの協同組合運動、社会的経済・社会連帯経済、文化運動、社会保障運動、地域コミュニティ運動)を踏まえて、生み出してほしい。
 http://www.e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/sorezorenoroudou-4.htm#nakanisi3

◇中西五洲さんの略歴
 1922年三重県多気町に生まれる。1941年法政大学入学、中退。1943年治安維持法で逮捕、懲役3年の実刑。1945年10月マッカーサー指令で釈放。1950年松坂の失業対策事業に就労。自由労組をつくる。1953年全日本自由労組(全日自労)を結成、初代委員長。断続的に3期18年間委員長をつとめる。1972年三重県民生活協同組合を設立。以後18年間理事長をつとめる。1979年中高年雇用福祉事業団全国連合会を創立。初代理事長。

 

◆全日自労については、以下のページを見てください。

 2014年7月30日 (水):中西五洲さんの思い出

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-7b80.html

 2014年11月16日 (日):「中西五洲さんの思い出」のつづき

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-2462.html

 2015年2月13日 (金):大衆運動における法則性――中西五洲さんの思い出・その3

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-8936.html

 2017年4月30日 (日):君は知っていますか「全日自労」という労働組合

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/post-630a.html

 君は知っていますか「全日自労」という労働組合(合本版)

 http://www.e-union.sakura.ne.jp/union/170816nakanisi-mauzawa1.pdf

 松澤常夫のページ――「じかたび」・全日自労に関して

 http://www.e-kyodo.sakura.ne.jp/matuzawa/jikatabi.html

  2023年6月11日 (日):現代版「全日自労」をつくろう。中西五洲さんから学ぶ

  http://okina1.cocolog-nifty.com/.../2023/06/post-afe494.html

忘れられた「労働者の組織:労働組合」を伝えたい。

 今、「手取りを増やすために」は、労働者陣営の40%近い非正規労働者(学生はもちろん)も労働組合・ユニオン(産業別一般および地域ユニオンなど)に自ら参加して、賃上げをめざす団体交渉を行い(「労使対等原則」の実践)、賃上げを図る、あたり前のことを進めること。

 1974年からの大幅賃上げがあった時の労働組合加盟率は45%を超え、「国民春闘」を闘った(戦前世代の1930年生まれ~ 1943年ごろの労働者が職場・地域で旺盛に組合活動をしていた)。今は16%台。
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 「失われた30年」は、総評が解散して「連合が主流」でストライキが無くなって、大企業社会(「労使」とも)が勝っているためだ。 
 私が編集している「現代労働組合研究会のページ」参照。
 http://www.e-union.sakura.ne.jp/

 

2025年7月25日 (金)

回転寿司ユニオン(労働組合)では「正規労働者」を組織化!

 非正規の青年労働者が、「正規労働者の組織化」を実現! 世の中、さかさまな状況ですが、広がるといいですね。

 ▼「あたり前の労働組合を」のページにUPしました。

  http://www.e-union.sakura.ne.jp/union/union-atarimae.html#susi-union250724-3

 

 回転寿司ユニオン(労働組合)🍣 スシロー宮崎恒久店で6%賃上げ獲得!

 @sushi_union

 【複数のスシロー正社員が回転寿司ユニオンに加入!】

 これまで回転寿司ユニオンはパート・アルバイト中心の組織でしたが、今後は正社員の労働条件についても積極的に交渉をすすめます。

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 とくに会社は、昨年の正社員ベアと引換えに、家族手当も住宅手当も寒冷地手当もごっそり廃止。復活を求めます。

 https://x.com/sushi_union/status/1948293323569176911

2025年7月22日 (火)

印刷ユニオン(全印総連)に「トッパン川口分会」が誕生した。 

   印刷ユニオン(全印総連)に新しい産業別労働組合組織の一員として、「トッパン川口分会」が誕生した。  


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 ここに、共鳴の精神として「トッパン川口分会のページ」を編集しました。

 

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 私は、労働組合法と日本国憲法にもとづく、「労働組合選択の自由」を長年、編集してきた。
  ◆ユニオン・ショップ、労働組合の選択の自由、連合内「閉じこもり論」、連合内「階級的民主的強化の担い手論」をめぐって
 http://www.e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/120112yunionsyopu.htm
 
 出版社時代に学んだ沼田稲次郎先生の『運動の中の労働法』『権利闘争講和』などで論説されていた「イデオロギー闘争を超えるものが、労働者の権利闘争」で「人間の尊厳」を確立するのが、労働組合運動の使命だと、いまでも心の中に、強く持っている。

2025年7月21日:トッパンの団体交渉は口頭のゼロ回答!!――印刷関連ユニオン·トッパン川口分会が5月30日提出していた要求書に対する回答団体交渉が、7月15日19時30分、市ヶ谷の貸し会議室で開催しました。

2025630日:印刷関連ユニオン・大日本印刷分会は新たに「トッパン川口分会が結成された」事を宣伝。同社では社員に、日付、配転先が白紙の辞令が発令されています。――全印総連印刷ユニオン٠大日本印刷分会

2025530日:5/30、全印総連印刷関連ユニオン東京支部で新しくトッパン川口分会が結成、複数の労働者が加入しました。私たちユニオン京はトッパン川口分会に連帯します。――井上俊幸さんの発信。

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