「故西村一郎さんの偲ぶ会と新しい本・出版の記念する会」を開こう。
先日、「故西村一郎さんの偲ぶ会と新しい本・出版の記念する会」を開こうと事務局を担う上田裕子さんと出版社・同時代社の川上社長、そして私の3人の打ち合わせが行われ、以下のように決めた。
1 6月29日(土)、午後14時~16時
2 場所は、日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会食堂(東京・池袋)
詳細とご案内は、みなさんにメール・郵送でお知らせすることにした。
集まりの契機になったのは、昨年末に急逝された生協研究家・西村一郎さん(元生協総合研究所主任研究員)の遺稿集に近い単行本が出版された本を読み解き、みんなで語り合おう、という集いをめざしているからです。。
▽『増補改訂版 生協の道 西村一郎・最後のメッセージ』、同時代社、四六判・280ページ、2024/04/02、1,980円(税込)
本書は、お亡くなる直前に、私に編集依頼があったが、ご家族と同時代社のご判断で出版にこぎつけた。
出版社の打ち出しでは、≪命と平和のために、生協はどうあるべきか。協同組合の理念と実践、生協人たちの熱き想い――。丹念な取材でその本質に迫る。「歩く・聴く・書く」ことを最期まで貫いた著者の集大成≫となっています。
https://www.doujidaisya.co.jp/book/b10078589.html
私は編集の意図を「刊行にあたって」として、次のように書いておいた。
昨年(2023年)の12月6日(木)、西村一郎さん(元生協総合研究所研究員)が急逝された。お亡くなる直前の11月27日(月)~28日(火)にルポ研の上田裕子前代表と編集子に直接、それぞれ電話があり、か細い声で「自分が書いた本三冊とエッセイ(同人誌に書いた)一本」を読み込んで、「なぜ自分がルポを書いてきたか、一冊に編集してほしい」と言われた。
その三冊のテキストを出版社側から送ってもらい読み込んで編集したのが、本書である。
著者は、これまで40冊に及ぶ単行本を出版しているが、一貫して貰いていることは食のあり方、平和と協同、そして「日本の生協のアイデンティティ」を確立するための刊行物であった。
とりわけ本書は、著者の生涯をかけた「生協の道」を探求するメッセージが込められた文章を書き続けられており、あとに続く「生協人への励ましと希望」をこめて未来の探求心の所在を書いている。
それは「生協とはなにものか」と自己を客体化して、自問自答し、「子どもや孫に同じ職場で働かせたいか?」と問う精神。「五方よしの生協産直とは」を考えるために「生産者への期待」「生協の問題意識はどうか」、など一緒に考えませんかと呼びかけ、「いずみ問題の解明体験」から、「生協と生協人のあり方」を今一度考えるために、「生協における働き方」を問い直し、経営ビヘイビア精神に「ドラツガーとフランクフルの思想も生協に」取り入れる提案もしている。
実践編では「被爆ハマユウの経験から平和への希求心」と生協の産直ネットワークづくりの一つの経験=恩納村(沖縄)でのモズクとサンゴへの取り組みの先進性を語りながら、生協・生産者・地方自治体の協同から地域づくりへの未来を語っている。
返す返すも残念なのは、まとまった編集ゲラを著者が最後に目を通すことができなかったことだ。しかし、ご家族の配慮で、ここに出版できることとなった。
次の世代の方々に、著者への共鳴の輪が広がるように、願うだけ。(飯島信吾)
▽同時代社のホープページ
https://www.doujidaisya.co.jp/book/b10078589.html
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