『医療労働』(日本医労連発行)を久しぶりに読んで学ぶ。
X(旧twitter)で山田さんが紹介しているアメリカにおける労働運動のオルガナイザーの方の発言と「ランク・アンド・ファイル」の意義。また勉強した。
アメリカの労働組合運動の活性化の要因は「産業別一般労働組合」とその組織化の運動をやっているからだ、と思う。
https://twitter.com/syashingo/status/1734502415238656170
記念講演
日本医労連2023年度秋・看護要求実現全国交流集会(2023年9月26日)
アメリカの看護師たちのたたかいを学ぶ―要求実現にむけた運動の経過
今田 紫織(ミネソタ州看護師連盟)、イスル・ヘラス(労働運動オーガナイザー)、大西 雄一郎(ミネソタ大学教授
「看護闘争の歴史―「労働組合、ストライキ、看護師増やせ」は世界の流れ」
【月刊「医療労働」】、(2023年11月号、2023年11月10日)
http://irouren.or.jp/publication/78c43a90e40f0b78c1b21f8fa80b71e2cb490f49.pdf
医療最前線のメンバーが、1970年代の国民春闘の立ち上がりを宣言して公務員・民間労働者を奮起させたことを思い出す。
1968年に読んだ『夜明けがくる : 立ちあがる看護婦たち 新潟県職員労働組合 編』(新潟の看護労働者の闘い:ニッパチ闘争を描いた本、労働旬報社)はその本だった。
今また、医療最前線の皆さんが先導して立ち上がっている。
https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/103099/S18817165-311-P018-OKA.pdf
19688 年 3 月の妥結 、2 ヵ月後の 6 月にはルポルタージュ『夜明けがくる―立ち上がる看護婦たち』が発行された。その後、70 年 8 月には「夜勤協定」後の闘いを中心にした『白い波濤』が発行された。両書の執筆の中心となったのは、闘争の中核にいた県職労の横山廣である。闘争の現場にいた者でなければ書けないリアリティーのある感動的なものであり、新潟の「増員・夜勤制限闘争」のほぼ全容が分かる。
新潟では、戦前の木崎村小作争議(1923 年)の闘う伝統を受け継ぎ、戦後は 1957 年に国鉄新潟闘争、1958 年からの全医労の「職場闘争方針」に沿った人権闘争(新潟支部の生理休暇取得闘争、高田支部の看護職の妊娠制限撤廃闘争)、看護婦の勤務時間 48 時間を 44 時間に短縮させた全医労と県職労の「四四闘争」など、職場における権利闘争の蓄積があった。
▽【月刊「医療労働」】、(2023年11月号、2023年11月10日)から。
歴史的に見ても、企業は強制的かつ不法的なやり方で経済上の支配的な立場を維持してきました。そのため、労働運動のオーガナイザーとしては、経営者による組合つぶしの戦術を理解し、経営者による労働者の搾取を改めさせなければいけないと考えています。労働者と雇用者の関係は決して仲睦まじいものではなく、不平等な権力の分布に基づいたものであり、資本の所有者と労働者層との間の搾取的な関係にあります。
労働組合の強さは、知識があり意識の高い組合員たちによってつくられています。彼らは、経営者と労働者の関係を理解し、労働者には団結することによって問題を解決していく力があると知っている組合員です。本当の意味で労働者の運動をつくっていくために、そして組合員が共通して関心がある問題について運動を前進させることに対し組合自身が関わっていくには、組合員の意識を向上させ、教育し、組織化して、さらに高い意識を持ってもらうようにしていかなければなりません。
ランク・アンド・ファイルとは
ランク・アンド・ファイルとは先ほど、ランク・アンド・ファイル(リーダーでも支配者でもない一般的な大衆メンバー層)という言葉が出ましたが、私はこれがキーワードだと思います。アフリカ系アメリカ人の自立と正義のたたかい、ブラック・フリーダム・ムーブメントを理解するために、とても大切なフレーズです。
私の理解では、ランク・アンド・ファイルというのは、例えるならハイウェイのセンターレインにいるリーダー層ではなく、センターレインに入り、オーガナイザーとともに組合をつくる一般労働者のことです。彼らは組織内のヒエラルキー(階層構造)を超えていく、またはそのチャレンジを試みる精神を持っている人たちです。人種問題、性暴力やハラスメント、反移民主義などに積極的に取り組んで人と人をつないでいく人たちだと思います。
ランク・アンド・ファイルとは、労働運動の基盤をただ単に待遇改善という概念でまとめるのではなく、社会を変えていく運動と、社会の未来像の接点をともに探求するインキュベーション・ステーション(新しいムーブメントを支援する施設)のようなものと捉え、労働運動に参加する人たちのことではないでしょうか。
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