『たたかいのルポルタージュ』――総合商社で働き、子産み、そしてたたかった記録・ルポルタージュ(上田裕子著、姉妹社、2021年1月発行、自家版)
古い友人で、先輩にあたる上田裕子さん(現在、商社9条の会事務局)がコロナ禍の中でまとめた『たたかいのルポルタージュ』――総合商社で働き、子産み、そしてたたかった記録・ルポルタージュ(上田裕子著、姉妹社、2021年1月発行、自家版)を、「婦人労働から女性労働へ」のページにご本人の了解を得てUPした。
http://e-union.sakura.ne.jp/union/union-jyosei.html#231015gendairupoken
上田さんとは、1970年代の沖電気指名解雇撤回闘争の本づくりをしていた時に、今崎暁巳さん(ドキュメント作家)が顧問として開催した、「現代ルポルタージュ研究会」の幹事役で参加していた方。
本書は、その会報に15回(1979年(36歳)から2011年(68歳))にわたって書き連ねた記録・ルポルタージュをまとめたもので、収録したものは以下の通り。
現代ルポ研の仲間にあてた文書があるので、長くなるが引用して本ページの理解が深まるよう願っている。
▽現代ルポ研のみなさま(2021年2月4日)
コロナ感染症の拡大で、ご不自由な毎日をお過ごしのことと存じます。
二人の娘が、私の喜寿を祝して私が「たたかいのポルタージュ」に掲載した過去の作品を1冊にまとめてくれましたので、送らせていただきます。
1979年(36歳)から2011年(68歳)までの間に書いた15本の作品ですが、働いていた総合商社での小さな、ある意味では、大きなたたかいの記録です。とくに「子産みの歴史」は私自身も子育てをし、保育運動にも参加しながら書いた作品ですので、拙いながらも愛着のあるものです。
また「ソーゴーショウシャ」と「高度経済成長を駆け抜けて、いま」は、それまでは女性労働者に目を向けていましたが、過労死をする同期の人がでたりするなかで、男性労働者にも目を向けたものです。
私は1943年3月28日生まれですから、昨年の3月に喜寿を迎えたのですが、共働きの二人の娘は多忙を極めており、完成が年を越してしまいました。2020年という私の喜寿の年は悲しいことが続いて、いったい、喜寿とは何なのかと思っていましたが、最後に嬉しい贈り物が届きました。それが、この本です。
すでに一度はお読み戴いたものをまとめただけですが、眠る前の睡眠薬代わりにお読みいただければ嬉しいです。
コロナに負けず、お元気な日々でありますよう、祈念しております。 上田裕子
▽本書の目次
はじめに 長女・未生
一九七九年 創刊号『絆』
一九八〇年 二号 『早鐘をうち鳴らせ』~二日で納豆一つ~
一九八一年 三号 子産みの歴史、その一商社の受付の椅子
一九八二年 四号 子産みの歴史、その二 道を拓いた若い小さな力
一九八三年 五号 五・二三の大きな流れのなかで=娘と「ベンセレモス」=
一九八四年 六号 子産みの歴史、その三 「働きつづけたい……」三人目を授かって
一九八五年 七号 子産みの歴史、その四 合併の嵐すぎても
一九八七年 八号 はたらくこと=片道切符の出向=
一九八八年 九号 潜水艦に友を奪われて
一九八九年 一○号 子産みの歴史、その五 迫られた選択
一九九二年 十一号 ソーゴーショーシャ
一九九七年 十二号 高度経済成長を駆け抜けて、いま
二〇〇〇年 十三号 リストラ、私たちの場合
二〇〇 七年 十四号 傍聴記:兼松男女賃金差別事件 彼女たちが立ち上がった理由
二〇 一一年 十五号 国連女性差別撤廃条約第六次日本報告の審議に立ちあって
喜寿によせて 孫たちより
あとがき 次女・菜生
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