書けるはずがない執筆依頼――『ARENA アリーナ』(風媒社、中部大編集)
古いHDDを検索中の話の続き――私のブログを読んだある研究者兼編集長さんから、以下のような依頼文が来た。
2013年9月21日 (土):『東ベルリンから来た女』を観てきた――名画座訪問
http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-ee6b.html
▽2014年07月12日、20:03
はじめまして
小生は名古屋の中部大で東欧史を教えるものです。同時に風媒社から発行する『アリーナ』という自称総合学術誌を創刊以来編集長を務めております。
来年、ベトナム戦争終結40周年になりますので、一つの機会として『アリーナ』を戦後の思索を回顧する号にしようと考え始めているところでして、ブログを拝読しているうちに、ぜひ一文をご寄稿いただきたくなり、失礼を顧みず、いきなりメールを差し上げました。
『アリーナ』は政治的な雑誌でなく大学を一応母体とする総合誌で、これまでも戦後史を考え直すような史料的特集を2回ほど行って参りました(中略)、雑誌媒体で記録されますとネット上とはまったく違った読者を有し、後世にも残って行く機会になるものと存じます。」
その後、分厚い『ARENA アリーナ2013』(風媒社、2013年12月15日)と同別冊、そして『伽藍が赤かったとき』(中部大学 、2012年3月1日)を送っていただいた。
https://www.chubu.ac.jp/about/chubu-library/publication/arena/backnumber/2013-16/#%E8%AB%96%E8%80%83
まあ何と厚い雑誌なのか、ずっしり重かったです。
特集テーマは、
エピローグとなった「序説」への研究序説―『スターリン問題研究序説』と70年代後期の思潮-:加藤 哲郎・岩間 優希・影浦 順子・小島 亮
[討論1]『スターリン問題研究序説』をめぐる経緯:佐々木 洋
[討論2]私にとっての『序説』とその時代:藤井 一行
[討論3]『序説』刊行前後の執筆者グループの状況と経緯、そして刊行後の反響について:中野 徹三
少しずつ読ませていただいた。
13号には、【「現代思潮社」という閃光―記憶を辿る旅(3):陶山 幾朗】が掲載されていて、メールのやりとりでは、たしか「労働旬報社物語」の執筆依頼であったはずだ。
「まず書けないなー」、と思ったこと。こちらの編集者時代は、会社としては「子育て・教育旬報社時代」(1980年代の10年間)で、会社の役員ではなく、当時の社長時代から変わっていてIさんやKさんが社長をになっていたので、何か書くのは「無礼」ではないかと、しりごみして連絡が途絶えてしまった。今でも書けないテーマだ。
◆『伽藍が赤かったとき』の執筆者
諏訪/兼位
1928年、鹿児島県生まれ。1951年、東京大学理学部地質学科卒。名古屋大学に助手として奉職し、助教授を経て、1983年、名古屋大学理学地球科学教室教授。退官後、1992年から日本福祉大学経済学部教授。1999年から日本福祉大学学長。名古屋大学名誉教授、日本福祉大学名誉教授。水彩画家としても著名で作品展もしばしば開催されている
田口/富久治
1931年、秋田県生まれ。1953年、東京大学法学部卒、明治大学政経学部教授を経て1975年から名古屋大学法学部教授。1994~2001年、立命館大学政策科学部教授。名古屋大学名誉教授
岩間/優希
1982年、愛知県生まれ。2005年、中部大学国際関係学部卒、同志社大学大学院社会学研究科修士課程を経て、立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程修了。博士(学術)。立命館大学衣笠総合研究機構ポストドクトラルフェロー、中部大学国際関係学部・人文学部非常勤講師、NHKアーカイブストライアル研究員。ジャーナリズム史、戦後日本社会、日本アジア関係史専攻
影浦/順子
1985年、愛媛県生まれ。2007年、立命館大学文学部史学科日本史学専攻卒、中部大学大学院国際人間学研究科修士課程を経て、立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程在学中。日本マルクス主義史、高橋亀吉の思想史的研究、近代日本経済史・経済思想史専攻
竹川/慎吾
1984年、徳島県生まれ。2006年、中部大学国際関係学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程を経て、立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程在学中。社会理論史、市民社会論、戦後日本社会思想史専攻
小島/亮
1956年、奈良県生まれ。1991年、ハンガリー国立子シュート・ラヨシュ(現在、デブレツェン)大学から人文学博士(社科学)を授与される。1999年から中部大学に奉職し、現在、総合学術研究院・人文学部歴史地理学科教授、『アリーナ』編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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