« 2023年7月 | トップページ | 2023年9月 »

2023年8月

2023年8月18日 (金)

「労働者・労働組合組織論研究会」の研究会会報(基礎研の現代資本主義研究会などが中心)をいただいた。

   昨日(2023年8月17日(木))、名古屋から上京するという連絡があった旧知の友人・桜井善行さん(労働問題研究者)と都内で再会した。
 今日から教研集会(全教など)で報告する、という。台風の影響で新幹線の運休などが続いている中で、心配したら「青春18キップ」をつかい6時間半かかってきたらしい。最近、FBでも同じように、「青春18キップ」を使い夏休みをエンジョイしている同世代の人の話を読んだばっかりなので、こちらも試してみたいと思っていた時だった。
 「京都などの研究会にも行くときに使っているけれど、2時間半ですよ」とケロッと言う。
 会った用件は、桜井さんたちが、2011年4月27日から15回つづけた、「労働者・労働組合組織論研究会」(基礎研の現代資本主義研究会(2010年7月31日)がきっかけ)の研究会会報の膨大なコピー(1回6Pとして×15回で、900ページ以上のモノ)だったが、その場で目を通すと研究会報告と報告者の明記など、几帳面なまとめがしてあった。
 230817sosikiken3
 
 その成果の一端が『労働運動の新たな地平一労働者・労働組合の組織化』(中村浩爾・寺間誠治編、かもがわ出版、2015年10月、定価2000円+税)という単行本になったようだ。 
  160710roudouundouno_2
 私もブログにレポートしたことが書かれた本。
 【出所】2016年7月10日 (日):『あたりまえの労働組合へ』・全造船石川島――議論は続く。
   http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-7f4c.html
  
 160528satou1
 さて預かったはいいが、発表するときは「注意して」と桜井さんから言われたが、どうしたらよいか、研究したい。 

2023年8月13日 (日)

『競争か連帯か――協同組合と労働組合の歴史と可能性』(高橋均著、旬報社)の紹介。

 別件でfacebookを検索したら、以下の本が出てきた。

 「連合」の関係で現社長の木内さんが編集したのでしょうが、労働旬報社の昔から「協同組合」関係の本は少なかった。

 230813takahashibook

 

 2021年10月20日更新:「富澤賢治のページ」にUP。

 『競争か連帯か――協同組合と労働組合の歴史と可能性』(高橋均著、旬報社、2020年6月29日)

       http://e-kyodo.sakura.ne.jp/tomizawa/211020tomizawa-takahasi-zenbun.pdf

 『いのちとくらし 研究所報』(特定非営利活動法人 非営利・協同総合研究所 いのちとくらし、No.76、2021年9月30日)

 当時(1980年代)の社長のYさんは「女性の自立」(全日制市民)の面から市民生協を評価していたが、「定時制市民」(「企業社会に包摂された労働者」の運動)への嫌悪があったのか。

2023年8月 9日 (水)

『世界は五反田から始まった』(星野博美 著、ゲンロン、2022年7月10日、1980円)を読む。

  『世界は五反田から始まった』(星野博美 著、ゲンロン、2022年7月10日、1980円)を図書館から借りて読んだ。いくつかの書評を読んでいたので、「大五反田」界隈の3代にわたる零細工場(こうば)の「東京地場工業事情」の本だと思っていた。
  230808gotanda1
 出だしは、祖父が残した手記を読み通しながら、自らの記憶や父の思い出や明治以来の出身地(千葉)にまつわる人間のつながりを描いていた。
 そのなかで、「戦争疎開の土地」は越谷と出てきたので、“オーそーなのか”と、愛着を感じ始めた。
 ≪戸越から約二時間(池上線戸越銀座から乗り五反田から国鉄上野乗換へ北千住乗換へ東武線越ケ谷下車徒歩十五分)の所です。土地三百坪、家二十坪、瓦茸倉庫四坪、隣に田百五十坪(小作に造らせていた)、建築好きの宮田さんの事、実に立派なしっかりした築三年くらいの家であった。庭には梅の古木二本(梅三斗位とれた)、柿八本、あんず三本等があった。倉庫には一年分位の薪が積んで有り、家の床下にはじゃがいもが一ばいあった。後困らない様残して置いてくれた。
 値段二万七千円で買い求め、引っ越したのは十九年八月でした。私も一日おき位に東京へ通った。前の玉川の家は二万一千円で他に譲ったが、空襲でも焼けづに残って居た。≫
 2時間もかけて都内の工場に通う、戦前の「大人」の偉さに関心して読んだが、越ケ谷駅下車15分というと、大沢のあたりか。
 230808gotanda3051
 この本でビックりしたには、「町工場の日常(軍需工場の末端状況も)、スペイン風邪、関東大震災、日本の軍国化、空襲、疎開、満蒙(まんもう)開拓団」が描かれていたが、なんと本書のアンコの部分に「戦前の社会運動の実像」にふれる文章が展開されていた。それは自分が若い時代に読んだプロレタリア文学・小林多喜二のことだ。有名な工場オルグになった党員の物語を描く『党生活者』(新潮文庫)がさらりと出てくる。
 著者は10年前の『蟹工船』ブームを知っているはずなので、ダイレクトに描くのではなく、「荏原無産者託児所」(宮本百合子の『乳房』の舞台となった)、日本で初めてできた無産階級のための診療所、「大崎無産者診療所」など現代の「地域コミュニティづくり」の先進的運動の歴史を描いている。
 ≪大五反田は無産者と縁が深く、ツアーではそれにまつわる三つの場所を訪ねた。小林多喜二が無産階級の覚醒を目指してオルグに入り、その体験をもとに書いた『党生活者』の舞台となった藤倉工業の五反田工場跡地。日本で初めてできた無産階級のための託児所にして、宮本百合子の『乳房』の舞台となった「荏原無産者託児所」跡。そして同じく日本で初めてできた無産階級のための診療所、「大崎無産者診療所」跡である。この三つが大五反田域内に揃っていることを、ツアーでは体感してほしかった。
 つまりそれだけ戦前の五反田界隈には、低賃金労働者が多かったということにはかならない。≫
 侵略民としての満蒙開拓団、戦争被害者としての城南大空襲を描く著者の幅の広いスタンスなども、共感して読んだ。
 著者は、自分史ブームの中で、さらに複合的なコンセプトとして五反田を通じて社会的視野でルポルタージュの本として仕上げている。
 この展開を著者と合意した、最初の読者としての編集者は、エライ!
【追記:2023年8月12日】
本書で紹介された川上充さん(『品川の歴史』)には、1970年代後半に「電機労連ソニー労組書記長」の時代に、小さな雑誌で原稿を書いていただきました。

« 2023年7月 | トップページ | 2023年9月 »

無料ブログはココログ