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2022年6月11日 (土)

全日自労の意義を再認識した本の紹介――「ニューミュニシパリズム―グローバル資本主義を地域から変革する新しい民主主義」(明石書店、2022年5月)。

 下記の本の引用(注2)は私が書いた「ブログ」です。2017年4月30日 (日):君は知っていますか「全日自労」という労働組合。毎日といってよいほどアクセスがあります。
  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/post-630a.html

 この流れは、松澤常夫さんが書いた『<必要>から始める仕事おこし―「協同労働」の可能性―』(岩波書店ブックレット、2022年2月4日刊行)と共通する視点です。
 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/matuzawa/bookret.html

 >2 「君は知っていますか『全日自労』という労働組合」ウエブサイト資料。

 現代労働組合を良心的で開明的な社会連帯の実践方向で切り開きたいと願っているみなさんに、読んでほしい提起です。残念ながら、その後の全日自労建設一般など多くの労働組合は、この方向を切り捨ててしまっているのではないか。

 ▽以下は、facebookより。
 田嶋 康利、2022年6月11日、午後14:50分分 ·読了。「ニューミュニシパリズム―グローバル資本主義を地域から変革する新しい民主主義」(明石書店、2022年5月)。

 https://www.facebook.com/yasutoshi.tashima/posts/5209653499148279

 「あとがき」に、労働者協同組合について記載いただきました。感謝致します。
 「日本においても、協同組合の出番が来ている。様々な協同組合がそれぞれの法律に基づいて活動している。最近では、労働者協同組合(ワーカーズコープ)の活躍の場が拡充しており、期待を呼び起こしている。ワーカーズコープはまちづくりや地域コミュニティの再生につながるとして注目されているが、その契機は2020年12月4日、労働者協同組合法が成立したことによる。与野党・全会派の合意・賛同を得て、超党派の議員立法として労働者協同組合法が衆議院に提出されていた(注1)。
 ワーカーズコープの大きな転換点となったのは、2003年の地方自治法改正による指定管理者制度の導入であった。指定管理者制度に対して、公の施設を民営化・市場化の利権化に反対する姿勢を打ち出した。市民の公共を創る社会化・市民化を掲げて、様々な自治体に提案してきたのである。地方自治体によってワーカーズコープの受け入れ姿勢は様々で、賛同する自治体から受託を広げて、現在ではコミュニティ施設や学童保育、児童館や保育園、高齢者介護や障がい者の施設など、全体で約330の施設(指定管理者260施設)を運営している。
 さらに、障がいのある児童の居場所がないという親からの相談が多数寄せられて、保護者や地域住民と協働して、放課後等デイサービスを立ち上げた(80ヶ所)。これを基盤にして、就労支援事業(就労継続支援A型、B型、移行支援、自立訓練、生活介護、グループホームなど)などが広がっている。この取り組みと連動して、地域と連携した子ども食堂を113ヶ所で展開している(全国の子ども食堂は、約5,000ヶ所)。
 2008年のリーマンショック後、働きたくても働けない人が激増した。失業問題に呼応して、職業訓練の事業に着手し、就労困難な若者や生活保護受給者などの社会的困難者に就労支援を行ってきた。若者サポートステーション(23ヶ所)も立ち上げて、若者の『働く』居場所づくりを実施している。サポートステーションの利用者は、当時ひきこもっていたが、組合員になり力を発揮している。2015年には、生活困窮者自立支援制度を活用した事業(相談・就労・学習支援など)に乗り出し、『共に働く』実践が全国に広がっており、全国約80の地方自治体と協働している。これらの事業は切実な生活問題に応えるものであり、心強い。
 このようにワーカーズコープは、多様な働き方を支える手段となっており、働き手の分断を橋渡しする機能を発揮している。その役割と任務は、平等な意思決定を確立し、あらゆる形の抑圧に反対するもので、今後は、生態学的な持続可能性を追求しながら、連帯して行動しながら、代替的なアプローチを促進し、システムの変更を可能にしようとしている。
 前身の全日自労のスピリットは素晴らしかった。全日自労と言えば、人間裁判『朝日訴訟』を支援して、生存権を求めて闘ったことが記憶に残る。かつての全日自労の闘いの経験は、失対賃金を引き上げ、地域を基軸に組織化して、政府・労働省(当時)・地方自治体へ要求闘争を展開した。さらに地域の労働者の組織化(地区労づくり)をして、自らの子育てのために保育所づくりや失業をなくす運動、高齢者の要求闘争の基礎をつくっていった。この運動を支援した江口英一郎氏ならびに中西五洲氏の実践理論は今の時代に再評価されるべきである(注2)。
 今日では、全日自労の精神をモダナイズする時代である。それは抵抗による市民のための運動であり、参加による市民活動そのものである。新たな生き方や新たな働き方を実現するオルタナティブな勢力であることは間違いない。

 『生きることに呻吟している青年・女性たち、4割に及ぶ非正規労働者がつくられている現代日本の状況をつくりかえるために、自らを組織した労働者・庶民のエネルギーを、ぜひ全日自労の運動から学んでほしい』これは松澤常夫氏の言葉である。
 なお、日本の社会起業に触れておくと、CSRやソーシャルビジネスなどの企業社会に寄り添う社会的企業の育成が“社会起業1.0”であり、社会問題への構想的対策や社会連帯を喚起した『闘う社会的企業』が“社会起業2.0”と位置付けられる。そしてニューミュニシパリズムの名のもとに、新自由主義に抗する基礎自治体=社会起業の新たな同盟が、協同セクターを内実化させ、“社会起業3.0”の実体をつくり上げるだろう(注3)」(執筆者を代表して 山本隆)。
 注
 1 ワーカーズコープの現状について、日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会専務理事の田嶋康利からレクチャーを受けた。2021年7月18日、Zoom形式。お礼を申し述べる。
 2 「君は知っていますか『全日自労』という労働組合」ウエブサイト資料。
 3 エネルギー自給率が低い日本において、秋田県では電力の地産地消を目指した洋上風力発電事業が進んでいる。
 https://www.facebook.com/100003110407562/posts/4195041270609512/

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