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2022年4月

2022年4月28日 (木)

西岡幸泰さん(専修大学名誉教授、1931年1月1日-2004年9月16日)。追悼文集:『心に太陽を』を読む。

 角瀬保雄(法政大学名誉教授)さんの追悼特集(『いのちとくらし 研究所報』(特定非営利活動法人 非営利・協同総合研究所 いのちとくらし、No.78、2022年3月30日)を読んで、そのあとHPにあった「角瀬保雄理事長のページ」の中に既知の先生の「追悼文」があった。

 https://www.inhcc.org/jp/research/news/kakurai/20041031-kakurai.html?msclkid=4bd1e1d3c3b111ec86c0cff6d11dc951

 

 その方は、西岡幸泰さん(専修大学名誉教授、1931年1月1日-2004年9月16日)。追悼文集:『心に太陽を』(西岡幸泰さん追悼会編、2005年9月16日、私家版)が発行されていることを知ったので、「日本の古本屋」で検索して、注文した。

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 自宅に到着次第、一気に読みこんだが、「主要研究業績」→「論文・調査報告」の中に、私が最も若い時期の仕事で依頼した論文が掲載されていた。

 「大蔵省の医療保険論批判」(『賃金と社会保障』労働旬報社、No.684、1975)だ。やや週刊誌的タイトルになっているが、相沢与一さん(当時、福島大学教授)の紹介で書いていただいたのか、記憶があいまいだが、名物教師の吉田秀夫先生(法政大学教授、1912年1月19日→1982年5月9日)以外では初めて、登場していただいた社会政策・医療政策研究者だった。

 のちに主要な単行本の一覧が掲載されているが、単独の著として発刊した『現代日本医療政策論』(労働旬報社、1985)では、同僚の永山誠さん(のちの昭和女子大名誉教授)と一緒に専修大学まで通い、編集した思い出がある(その前後で本づくりにかかわったのは、先輩編集者としては、木檜哲夫さん、石井次雄さんだった)。

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1980年代には、毎年、数回、原稿をお書きいただき、座談会などにも出ていただいた。

https://cir.nii.ac.jp/all?q=%E8%A5%BF%E5%B2%A1%E5%B9%B8%E6%B3%B0&page=1

 お世話になったままだが、合掌。

 

 

 【主要研究業績】

■著書・共編著

『山谷ー失業の現代的意味』江口英一・加藤佑治と共編著(未来社、1979)

『社会保障運動全史』社会保障運動史編集委員会編(沼田稲次郎他と共編著、労働旬報社、1982)

『図説 日本の保健・医療』日野秀逸と共編著(労働旬報社、1984)

『現代日本医療政策論』(労働旬報社、1985)

『看護労働の未来』(国民医療・医療労働研究会編、沼田稲次郎他と共編著、労働旬報社、1985)

『経済学と階級』浜林正夫・相沢与-・金田重喜と共編著(梓出版杜、1987)

『現代の労働時間問題』(御茶の水書房、1988年)

『現代日本の医療保障』編著(『講座 日本の保健・医療』第2巻、労働旬報社、1991)

『医療『構造改革』の問題点』朝日健二と共編著(国民医療研究所、1999)

『医療『構造改革』の焦点』(日本生活協同組合医療部会刊、2003)

 

2022年4月26日 (火)

松澤常夫さんと一緒に本をつくってきたので紹介したい。

  松澤常夫さんがどのような本づくりをしてきたのか、その一端をまとめたページがあるので、UPしておきたい。このときはfacebookから脱退していた時期(2017年3月)なので、発信していなかった。 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/matuzawa/my-book.html

  松澤さんと出会ったのは、「沖電気争議」(「1978年から1987年)が起こったときに中央労働学院の学生たちがつくった「現代ルポルタージュ研究会」(ドキュメンタリー作家・今崎暁巳さん、労働旬報社社長の柳澤明朗さんを中心)に彼が参加したことからだった。

 http://e-union.sakura.ne.jp/okidenkisougi/index.html

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 最初に単行本にしたのは、機関紙「じかたび」で掲載した手記をまとめた『じかたびの詩』(全日自労建設一般労働組合、早船 ちよ編、労働旬報社、1980年8月)。小説家・児童文学作家の早船さん(『キューポラのある街』の原作者)は、当時、浦和に居住していたので、ゲラを何回か持参して、意見を聞いたことを覚えている。

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A9%E8%88%B9%E3%81%A1%E3%82%88?msclkid=3aef96ccc53f11ec936ac665c57a7ee5

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 その前後に彼から芝田伸午さん(法政大学から広島大学へ)が主催していた「社会科学セミナー」に誘われて、研究会・講演会にたびたび参加していた。

 全日自労の「民主的改革闘争」の意義(PDF版)、「マルクス主義研究年報」、1980年版、NO.4、マルクス主義研究セミナー、芝田進午責任編集、合同出版

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/matuzawa/170221-1980nenpouzenbun.pdf

 この研究会で出会った松本猛さんとの縁で、ちひろさんの写真(藤田主一さんの撮影)を地下の部屋で撮影できて、『ちひろ 愛の絵筆』(滝いく子著、1983年1月1日)も刊行できた経緯がある。

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  ▽最初の3冊は、私は担当していませんが。

松澤常夫さんがブックレット(岩波書店)を書いたので、その新ページを編集・制作した。

   1980年代から一緒に本をつくってきた、松澤常夫さん(前日本労協新聞編集長)が1冊のブックレット(岩波書店)を書いたので、その新ページを編集・制作した。

 

 松澤常夫のページ―「岩波書店-ブックレット」

  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/matuzawa/bookret.html

 

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 ◆「岩波ブックレット」第1回読書会開かれる――「日本労協新聞」(2022年4月25日号、No.1281):「ブックレットの意義と伝えたかったこと」(「日本労協新聞」前編集長 松沢常夫、全文、PDFで読めます)

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 ◆「協同の発見」で「岩波書店のブックレットを書いて」。

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 ◆「岩波ブックレット」:『<必要>から始める仕事おこし―「協同労働」の可能性―』((2022年02月04日初版))

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 ◆『みんなで歩んだよい仕事・協同労働への道、そしてその先へ ワーカーズコープ三五年の軌跡』――日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会、2017年6月15日 A4判 286p

 ▽TOPページ。

  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/matuzawa/index.html

 ▽書籍出版で編集した本

  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/matuzawa/my-book.html

 

 

2022年4月22日 (金)

2022年04月22日 (金):26万0000のアクセスがありました。

 ほぼ、6カ月で1万アクセスですね。

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 ▽2021年10月16日 (土):25万0582のアクセスがありました。
 以下が本年の5月でした。
 >24万1571アクセスがありました。(2021.05.08)。
 >2020年12月14日 (月):23万0402のアクセスがありました(2020.12.14)。

 以下が本年の4月でした。
 >21万アクセスがありました(2020.04.05)。

  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-93790c.html

2022年4月17日 (日)

角瀬保雄先生(法政大学名誉教授)の追悼号。合掌

 「角瀬先生が悪人と呼ばれた頃」、富沢賢治、『いのちとくらし研究所報』、(特定非営利活動法人 非営利・協同総合研究所 いのちとくらし、No.78、2022年3月30日)
   http://e-kyodo.sakura.ne.jp/tomizawa/tomizawa-ronkou1.htm

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【参考】2014年5月16日 (金):非営利・協同の10年――「関東の3悪人」
  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/10-c4bf.html


「非営利・協同の10年」、富沢賢治、『いのちとくらし研究所報』46号、2014年3月
  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/tomizawa/tomizawa-ronkou1.htm

 ▼書評:富澤賢治、『競争か連帯か――協同組合と労働組合の歴史と可能性』(高橋均、旬報社、2020年6月29日)、BOOK紹介:『いのちとくらし 研究所報』(特定非営利活動法人 非営利・協同総合研究所 いのちとくらし、No.76、2021年9月30日)
  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/tomizawa/tomizawa-index.htm

 

 

2022年4月16日 (土)

「中村哲医師の志を継ぐため」の講演会(出版NPO「本をたのしもう会」のページ)をUP。

 ▽出版NPO「本をたのしもう会」第21回講演会が「中村哲医師の志を継ぐため」として5月28日(土)に開きます。
 http://www.npo-honwotanoshimoukai.com/index.html

 お話をする方は、下記の方々。
 村 上 優さん(医師・ペシャワール会会長)
 澤地久枝さん(作家)
 谷津賢二さん(プロデューサー・カメラマン、日本電波ニュース社)

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 ▼お申込みの方法。
  出版NPO「本をたのしもう会」第21回講演会のお知らせ
 ▶ 往復ハガキを使用して、5 月18 日(水)までに事前申込みをお願いします。なお、締切前でも定員になり次第、締め切らせていただきます。
 ▶ 往復ハガキの記載事項、❶往信表面の宛先は下記「本をたのしもう会」事務局。❷往信裏面に、ⓐ氏名(ふりがな)、ⓑ郵便番号・住所、ⓒ電話番号、ⓓ年齢、ⓔ同伴者がある場合にはその方の氏名(ふりがな/1 名に限り受け付けます)。❸返信表面に、㋐申込者の郵便番号、住所、㋑申込者の氏名(宛名)、❹返信裏面には何も書かないでください。
 ▶ 当会のホームぺージからも参加申し込みができます。
下記ウェブサイトを検索するか右記QR コードをご利用ください。

2022年4月 6日 (水)

「労働運動再生への挑戦、いま全国一般全国協の局面を語る――遠藤一郎さん(元全国一般全国協議会書記長)」の訃報。

 東海林 智(毎日新聞記者)さんがfacebookで以下のように、「遠藤一郎さん」(元全国一般全国協議会書記長) の訃報を書いている。たしか、この方を紹介した文があるなと思い出し探したので紹介しておきたい。

 ▽2013年01月22日: イギリスTGWUを学ぶ全国一般全国協
 「労働運動再生への挑戦、いま全国一般全国協の局面を語る――遠藤一郎さん(当時、全国一般全国協議会書記長)に聞く」(労働運動活動家全国ネットワーク「LANN」2008年冬号掲載、2009年1月PDF発行)
 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/zenroukyou.htm#igirisu-gwu


 2022年4月5日発信:【派遣村を担った仲間】
 https://www.facebook.com/satoshi.tokairin/posts/4829321647167030

 派遣村をになった仲間の遠藤一郎さんが亡くなられた。本日、葬儀だったそうだ。知らずにお別れできず、残念でした。
 遠藤さんはいつも温和な笑顔を絶やさず、そうでありながら、労働組合の原則に本当に正直に取り組まれた方で、尊敬するオルガナイザーでした。同じ東北出身ということもあり、いつもかわいがっていただきました。一番思い出に残っているのは、やはり、1週間、共に泊まり込んで派遣村に取り組んだことです。当時、60代後半だったのに、40代の僕でもきつかった極寒の現場で指揮を執っていました。華々しく表に出ることはしない方でしたが、いてくれることがとても大きな安心感がありました。村を閉じる時も一番大変だと思っていた、後始末を清掃労組の仲間とともに指揮してくれました。いかに過酷だったかは、村を閉めた後、体調を崩し入院したほどでした。仲間のため労働者のため、命がけで頑張ってくれました。思い返すと涙が出ます。
 年をとるとはこういうことかも知れませんが、派遣村に中心的に取り組んだメンバーが亡くなるのは3人目かと思います。劣化する一方の雇用の現場に身が小さくなる思いです。
 遠藤さんのお仲間の方、お別れ会などやられる時は、ぜひ、一声かけてください。
 遠藤さんありがとう。さよなら。

 長くなるが、いまでも大事だと思うので、ここに転載したい。
 ▽13/01/22 new
 「イギリスTGWUを学ぶ全国一般全国協」
 
  労働運動再生への挑戦  いま全国一般全国協の局面を語る〟
 遠藤一郎さん(全国一般全国協議会書記長)に聞く(労働運動活動家全国ネットワーク「LANN」2008年冬号掲載、2009年1月PDF発行)
 http://nugw.kir.jp/opinion/endolann.pdf

 
   総評全国一般が連合の誕生の中で、3分解したことは周知のことだが、全労協系の全国一般全国協はどのような運動をつくっているのか勉強してみた。  

 2012年度の役員表によると、複数の役員を全労協に選出している。

 このインタビューで全国協の発足の経緯、5グループの結集、量的にも3000名の組合員から1万名を超える組合員を組織していること、今後の組織・政治も含めた闘争の展望も語られている。

 編集子としては、イギリスの港湾・運輸一般労働組合(TGWU)の歴史、組織形態を真摯に学ぶ気風を持った労働組合・ユニオンのリーダーがいることに感心した。
 個人加盟のユニオンを目指す青年が増えて心強いが、それにプラスして、遠藤さんはゼネラルユニオンの階級性を以下のように語っている。  

 「むしろホントに個人加盟の一般労組で、その中に産別的機能を持ち、そして職能的な業種別の共通の全国的な政策機関だとか、制度要求とかっていう機能を持ち、同時に、企業も超え、産業も越えた地域の労働者の利害を代表して、ホントにキチッと要求できるような、そういう二重性のある性格を持った組織じゃないと、ダメなんだよ。他方で、産業別組織がホントに、地域組織・地域的な労働運動の共闘組織、その地域における労働者のヘゲモニーをキチッと発揮できるような組織になっているのか。そもそも産業別の地威のなんとか協議会とか連絡会議みたいなものではダメなわけだよね。ダメと言うのは、その地域の組織そのものの中に、一定の機能とヘゲモニーを持たないと、階級の全体性が見えない。例えば、リバプールの労働者はリパプールの労働者として、マンチェスターの労働者はマンチェスターの労働者として、企業や産別を超えて、どういう風に生きていくのか、そこには運輸も製造も公務も参加して決める、そういう組織のあり方をめざされた。ここが、すごく大事なところだな~と」

 私が教わった故中林賢二郎さんのいくつかの論文(『現代労働組合組織論』、1979年6月など)の真髄を、遠藤さんは語っている。  
 そして、これからの運動の方向として、全港湾、関西生コン、全国協の三単組連携を語っている。  

 

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