« 2020年2月 | トップページ | 2020年4月 »

2020年3月

2020年3月26日 (木)

『トラジャ――JR「革マル」30年の呪縛、労組の終焉』を読んだ。

 ジャーナリストの西岡研介氏の渾身の1冊だ。46判、600ページ(2019年10月 3日)を超える大部な本。ここでも「『暴君 新左翼・松崎明に支配されたJR秘史』を読んだ」[2019年10月10日 (木)]と同じで書評はしない。
 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-f47931.html

  200323torajya

 

 読後感は、編集子が追究してきた「インフォーマル組織」(秘密労務組織)と同じ組織。
 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/informal.htm

 JR資本(保守政府も)が許容した「松崎明(1936年2月3日―2010年12月9日)版インフォーマル組織」の「フォーマル組織化」(企業内労働組合)の典型例。
 後半の北海道版「松崎2世たち」も同様だ。

 松崎死後におけるJR東日本における労働組合員の大量脱退と「不参加型」から戦闘的労働組合の終焉を書いているが、「企業内労組」の終焉ではないか。
 編集子にとって、企業社会における争奪戦を担った「労働組合の暗澹たる姿」を変革する社会連帯的人間の存在がない本は、読んでいてつらいものがある。

 しかし、西岡氏の労力を良しとして、ご本人のインタビューを紹介しておく。
 【著者に訊け】西岡研介氏/ 『トラジャ JR「革マル」三〇年の呪縛、労組の終焉』/2400円+税/東洋経済新報社
NEWS ポストセブン
 https://www.news-postseven.com/archives/20191107_1476069.html

▽武田砂鉄(たけださてつ、ライター、1982年生まれ)。著書に『日本の気配』『紋切型社会』など(2019年4月より書評委員)の書評。
「トラジャ」 うごめく欲吸い上げた執念の取材 朝日新聞書評から(朝⽇新聞掲載:2019年10月26日)
  https://book.asahi.com/article/12825152

▽ JR東労組、組合員2.8万人「大量脱退」の衝撃、民営化から30年、大きな転機を迎えている、木村 秀哉 : 東洋経済 記者、2018/04/10 6:00
   https://toyokeizai.net/articles/-/215728

 

 

200407jrunion

2020年3月18日 (水)

個人別・テーマ別「論文サイト」を開設してほしい

 昨年末以来、著名な労働関係のあるブログが読めなくなっている。「研究会」で会ったご本人から、「新聞記事のデータUPがある新聞社から問題指摘されている」という話を聞いた。

 「論評だけでも発信してほしい」とお願いした。

 ここが引っかかったら「新聞記事」を掲げ、facebookで論評する、楽しみなこともできなくなる、ハズだ。

 

 昨年以降、新聞紙上に、「論文のダウンロード」もだめだと議論が始まっている。しかしこの記事には、「新聞記事」はないが、当然含まれている。

 

 「誰が頼んだ」違法ダウンロード対象拡大、人気漫画家も懸念(2019年02月13日 15時25分 公開、[岡田有花,ITmedia)

 「朝日新聞の報道によると13日、文化審議会著作権分科会で、ダウンロード違法化の対象が、漫画、小説、雑誌、写真、論文、コンピュータープログラムなどあらゆるネット上のコンテンツに拡大されることが了承されたという。スクリーンショットもダウンロードの一種として対象に含まれると記事では説明。ただ、刑事罰の対象範囲については、原作を丸ごと複製するなどの悪質性の高い行為に絞り込む方針で調整するという。

  https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1902/13/news104.html

 

 「スクショもNG」で広がる混乱、合法と違法の線引きは? “違法ダウンロード対象拡大”の問題点 (1/4)――2019年02月14日 15時30分 公開、[村上万純,ITmedia]

  https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1902/14/news107.html

 

「違法ダウンロード対象拡大」法案、文化庁が意見公募 ネット上では「誘導的な質問ではないか」など疑問の声も―― 2019年10月04日 18時00分 公開、[ITmedia]

 権利者の許可なくアップロードされたコンテンツを、違法と知りながら私的にダウンロードする行為を著作権法違反とする範囲を、漫画や論文など著作物全般に拡大する法改正案について、文化庁がパブリックコメントを実施している。同法案は「一般ユーザーの萎縮を招く」などの批判を受け、3月に国会提出が見送られたが、文化庁は「より慎重に検討するため、国民の懸念事項などを幅広く募る」としている。しかしネット上では、パブコメの設問を巡って「違法化に賛成するよう、誘導する質問ではないか」と疑問視する声も上がっている。

  https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1910/04/news119.html

 

 私も「現代労働組合研究会のページ」を編集しており、サイトに膨大な(私にとっては)論文を掲載している。

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/union-top.html

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/union-top3.html

 

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/111210roudou-index.htm

 

 この中に、「著作権の相続者の了解を得ていなかったページ」があり、30数年ぶりにご親族にお願い状を出したが、「了解しました」とご返事をいただいたので、ホッとしている。

 本サイトに掲載する場合はメールを探し(研究者の場合は「社会政策学会名簿」などに掲載している)、友人・知人に問い合わせて、お願い状を出している。しかし、部分的には「未送信」になっている方がいるのも事実だ。

 

 研究機関が正式に個人別・テーマ別「論文サイト」を開設して、同じようなページ作りをしてくれることを望んでいる。そうすれば、私の「思い」の一端は生き続けるのだが。

 とにかく「windows95以前の労働運動・社会政策」の記録・業績などが希少になっているので、いまやらないと「高度成長期」に生きたデータがなくなる。

 もっと職場の記録を出してほしいというメールをいただくが、横断的に捕捉する呼びかけや作業をする研究者・実践者がいないのも残念だ。

 

2020年3月 7日 (土)

佐方信一さんの追悼文集で6人の方のメモリアルを編集した。


 人生は「縁」だとしみじみ思わざるを得ないが、以下のように5人の方の追悼集とかかわってきた(柴田さんは、HPづくりで)。

  ▽シーアンドシー出版のHP

  http://e-kyodo.net/

 

 

  200307tuitoubunsyuu

 

 [追記:20201003日]追悼文集『ひたすら生きて 佐方信一 ある日ある時』が読めます。佐方三千枝編(発行:2020315日)

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/index-6#201001-rogo

 

 追悼文集『ひたすら生きて 佐方信一 ある日ある時』を編集した――2020217 ()

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-3c6723.html

 柳澤明朗のページ

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/yanagisawa/yanagisawa-index.htm

 柴田光郎のページ

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/shibata/index.htm

 今崎暁巳のページ

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/imazaki/index.htm

 『回想の川﨑(川崎)忠文』を出版する――PARTⅡ

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-26a3.html

 中林賢二郎のページ――現代労働組合論のページ

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/nakabayasi/nakabayasi-index.html

 

 

 ▽追記 20200306日に仕上がってきたので、 Facebookで発信した。

    https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=912225989232132&id=100013342181734

 長年、編集者・校正者として生き続けた佐方信一さん(2019年3月15日没)の追悼文集[『ひたすら生きて 佐方信一 ある日ある時』(編者 佐方三千枝、発行 旬報社)]が仕上がった。デザイナーも加わり、出版社の出版物らしいものになったと思う。

 佐方さんは、50年近くにわたり『日本労働年鑑』(法政大学社会問題研究所編)や『社会・労働運動大年表』を(前同)はじめ労働運動史関連出版物に関わってきた。この分野でこれほど多数の出版物をになった編集者は珍しいと思う。

 追悼集は少部数なので、同書中に収録されている「主な仕事」(石井次雄作成)の一覧をUPしておきたい。

 

 本書は後輩として、編集・DTP作業をしたが、私だけの力ではできたわけではなく、編集・校正は、石井次雄さん(元旬報社社長)、口石利昭さん(元旬報社編集部)が行ってくれて、そして木内洋育(現旬報社社長)さんがデザイナーを選んでくれた。

« 2020年2月 | トップページ | 2020年4月 »

無料ブログはココログ