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2019年7月 3日 (水)

『拓北農兵隊――戦災集団疎開者が辿った苦闘の記録』を先輩が発刊。

 私の先輩で、在社当時は編集部長を担っていて、私もいろいろと長年お世話になり、のちに「旬報社社長」(1990年代半ばから10年ぐらいか)の重責を果たした石井次雄さんが新しい本を出版したので紹介したい。

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 石井さん家族の「横浜空襲後の北海道疎開・半強制的移民暮らし」を描いた本。

 

 ご本人からは《NHK朝ドラ「なつぞら」のお陰で市販しました。今日、横浜の紀伊國屋で平積みになっているので撮ってきました》という楽しいメールが寄せられていました。

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 旬報社のHPに詳しい紹介が出ている。

 NHK朝ドラ『なつぞら』(~2019.9)で「拓北農兵隊」が話題に!

  http://www.junposha.com/book/b458009.html

 

 第二次世界大戦敗戦前夜、大空襲で焼け出された市民たちが、北の大地で直面した現実とは。体験者が語る昭和の記録―。

 1945年5月29日の米軍の横浜大空襲により焼け出された人々は戦災集団疎開者となって北海道へと渡った。

 

 戦災者北海道集団帰農という政策の下、「拓北農兵隊」という名で、戦争被災者を「開拓戦士」として北海道へ送り込むものであった。

 知られざるその現実を、経験をもとに明らかにする。

 

 ◆目次

 プロローグ―1945年・夏景色

 1章 その名も拓北農兵隊

 2章 集団帰農はどう推し進められたか

 3章 入植者が語る苦闘の記録

 4章 入植地・長沼での体験

 5章 戦争に翻弄された戦災集団疎開者

エピローグ―2016年・冬景色

 

  【追記】2021年2月20日
『知られざる拓北農兵隊の記録』(高文研、2021年2月17日)が刊行されました、と新刊書を送っていただいた。

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 本書の執筆者のお一人の石井次雄さんは「旬報社の元社長」で先に『拓北農兵隊――戦災集団疎開者が辿った苦闘の記録』(旬報社、2019年)を書いている。
 ▽2019年7月 3日 (水)に紹介していおいた 。

 ▽石井さんから 
 世界中コロナ蔓延で騒がしいなか、お変わりなくお過ごしのことと推察いたします。
 この度、作家・早乙女勝元さんらのご協力により『知られざる拓北農兵隊の記録』が刊行されましたので、ご覧頂こうとお贈りいたします。
 この本は新聞への投稿が契機となつて出版されたものです。
 編者の鵜沢希伊子さんは敗戦直後に拓北農兵隊として帯広近郊に入植し、その後、僻地の教育に携わつた方です。鵜澤さんは、私の『拓北農兵隊戦災集団疎開者が辿った苦闘の記録』をお読みになり、「歴史の闇」 に沈んだ棄民政策があつたことを心に刻んで欲しいと願い、自らの体験記をふくめ二〇名の手記を集めて纏めた労作です。
 お読みいただけますれば幸甚です。
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 ▽以下、AmazonのBook紹介。
 出版社からのコメント
 空襲被災者に「罹災者よ、特攻隊に続け」と、特別列車で北海道に入植した拓北農兵隊。開拓地に着いたものの、約束の家も農地も電気も水道もなし。
牛小屋だった小屋は隙間だらけで、朝起きると布団に雪が積もっていまた。
農業経験のない都市生活者の隊員の多くが、いつの間にか姿を消しました。
生活苦はまさに残酷物語、「棄民政策」でした。正直、知りませんでした。
体験者20名の貴重な証言記録をお届けします。心にとどめてください。
 著者について
 1930年11月、東京都世田谷区で誕生。1945年4月13日、山の手大空襲で牛込区(現新宿区)揚場町で罹災、都内を転々として何度も罹災、家族はばらばら、無一物となる。
 父が拓北農兵隊に応募、北海道河西郡川西村に入植。学業のため一時帰京したが、母の死で北海道に戻り家業を助ける。
 その後小学校助教諭に。通信教育や講習を受けて小学校教諭資格を取る。1963年3月、父とともに帰京。
 その後小学校教師として主に障碍児学級を担当する。88年3月、57歳で退職。
 88年9月にフィンランドへ単身渡航。「日本紹介」をしながらフィンランド語と文化を学ぶ。
 97年1月、父の介護のため帰国。帰国後は父の介護をしつつ、全日本年金者組合都本部調布支部で、年金引き下げ違憲訴訟の原告の一員として活動。
 ほかに調布飛行場問題を考える会、戦争は嫌だ調布市民の会などの市民運動に参加する。著書『原野の子らと』(福村出版)など。

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