ワタミの労組、ちょっとおかしいのではないか
[最近のワタミ問題・参考:2020年10月15日]
https://twitter.com/konno_haruki
https://twitter.com/magazine_posse
▼以下本文
報道によると(産経系「SankeiBiz」 6月18日(土)8時15分配信 )、居酒屋チェーン大手のワタミに「UAゼンセン」の支援を受け、労組ができたという。
ユニオンショップで「従業員大半1.3万人加入」と書かれている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160617-00000010-fsi-bus_all
しかし以下の文章は、初歩的な誤りをもっていることを、今の「新聞ジャーナリスト」は自覚できないのであろうか。
同社では、2008年に元社員が過労が原因で自殺して、当時の社長や同社などが訴えられる(昨年12月に和解)など、企業体質や労務管理に批判が集中した。これまでは、社員アンケートなどで労務状況を把握してきたが、「ブラック企業」批判に対処するため、組合の結成が必要と判断した。
これでは「会社が労働組合をつくった」となる。
労組法上では「支配介入は不当労働行為」だ。
そして、「2008年に元社員が過労が原因で自殺して、当時の社長や同社などが訴えられる(昨年12月に和解)」行動を起こしたのは、全国一般東京東部一般労組である。
編集子は自民党本部前での抗議行動を見ているし、解決集会の報道も見ている。
この組合が、組織化活動をしているはずだ。
労働組合運動史の視角から見れば、第二組合づくりを「UAゼンセン」が行ったということだ。
社会的にみると「旧同盟系労組」と連携した「民社党」が歴史的に消滅しているのに、連合内で「旧同盟系労組」が組織拡大できるのは、企業圧力があるからだろう。
旧総評系の系譜を持つ労組は、「平和運動センター」や「労福協」活動に加えて、組織拡大運動をやる時期に来ているのではないか。
▽追記:朝日新聞デジタル(2016年6月16日17時40分)でも以下のような、記事が出ている。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/06/16/watami-labor-union_n_10517504.html
ワタミでは2008年に新入社員が過労自殺し、当時の代表取締役や同社が訴えられ(昨年12月和解)、企業体質への批判が集まった。客離れで業績も悪化する中、「批判にきちんとした対応が必要になり、色々な取り組みをするなかで、(社内に労組をつくる雰囲気も)醸成されてきたと思う」(塚田武・執行役員)という。
「(社内に労組をつくる雰囲気も)醸成されてきた」と会社側がコメントしているが、労働組合のコメントではない。
記者さん、おかしいと自覚できないのですか。
▼二つの新聞記事(PDF)
▽参照:ユニオン・ショップ、労働組合の選択の自由、連合内「閉じこもり論」、連合内「階級的民主的強化の担い手論」をめぐって
http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-b4ec.html
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