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2016年4月27日 (水)

「佐々木洋のページ」をオープン――メドヴェージェフ双子兄弟と交流。

 1970年代半ば、ソルジェニーツィンの『収容所群島―19181956 文学的考察―』(新潮社、1974年刊、木村浩訳――ソ連における、反革命分子とみなされた人々に対しての強制収容所「グラグ(グラーグ)」への投獄、凄惨な拷問、強制労働、処刑の実態を告発する文学的ルポルタージュ)が世の中に登場してびっくりした記憶がある。

その時代に石堂清倫訳の『共産主義とは何か』(ロイ・メドヴェージェフ著、三一書房、19731月)を神保町のウニタ書舗(これが正しいらしい)で買ったのも覚えている。

 

こちらは、総評や中立労連の方々とさまざまな労働関係の仕事をしていたので、後者の本について議論する相手がいなかった。一回りも二回り以上も上の年代が中心で、禁句のような雰囲気もあった。

のちに『フルシチョフ秘密報告「スターリン批判」』 (講談社学術文庫、 志水速雄解説・翻訳、197712)もだされ、本家だと思っていた書店から『スターリン問題研究序説』(大月書店、197712月)が出版され、大先輩たちの「わが祖国ソ連」「戦後の星・中国」「東ドイツ謳歌」などとお酒を飲んで聞くうちに、「やだなー」と感じながらも生きていた。

 

しかし、石堂さんが訳した「ロイ・メドヴェージェフ」と「ジョレス・メドヴェージェフ」双生児兄弟のその後の仕事を日本に紹介している研究者がいたことも、不勉強で最近まで知らなかった。

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  http://sengoshi.sakura.ne.jp/sasaki/medo.html

 

 

偶然の結果(手島繁一さんの紹介で)、編集子は「旧ソ連内部から仮借ない体制批判で知られる」歴史家ロイ(1925年、ロイ・メドヴェージェフ)と双生児の生化学者・老人病学者ジョレス(1925年、ジョレス・メドヴェージェフ)と親交を重ねた「佐々木洋」さん(札幌学院大学名誉教授)のこれまで発表された単行本・論文を紹介し、WEB上でまとめる作業をし始めた。

 

20世紀の「社会主義」とは何だったのか、若い世代に伝えておかなくてはならない「歴史の審判」の一助としたいと願い、UPした。

 

 佐々木さんとのやり取りの中で、上の範疇に入らないが「ご本人が願うこれまで書かれた論文・ESSAY・書評」を、若い世代に読んでほしく、作業を続けている。

 現在、以下のような「コンテンツ」になっているので、読んでほしい。

  佐々木洋のページ

 http://sengoshi.sakura.ne.jp/sasaki/index.html

 

 ◇主な「ページ」構成

 1 『スターリン問題研究序説』をめぐる経緯

 

 2 ロシア革命一世紀を生きぬく視角―『ジョレス&ロイ・メドヴェージェフ選集』日本語版刊行によせて―付表

 

 3 『回想1925-2010』のページ

 

 ◆『回想 1925-2010』を手にする著者ロイ・メドヴェージェフ氏、201211月 モスクワ、現代思潮新社のHPより。▽佐々木洋氏が『北海道新聞』(201338)で『回想1925-2010』を紹介。『週刊金曜日』(315日号)が『回想1925-2010』の書評を掲載、 20130315日。 『読書人』(28日号)が『回想 1925-2010』の書評を掲載、20130207日。

 メドヴェージェフ兄弟による「原子力収容所Atomic Gulag」認識の舞台裏――ジョレス&ロイ共著『回想(Memoirs)1925-2010』によせて――藤女子大学人間生活学部紀要,第50号:11-24.平成25年. The Bulletin of The Faculty of Human Life Sciences,Fuji Womens University,No.50:11-24.2013. 2016423

 

 

 4「メドヴェージェフ兄弟との交流」のページ

 

 ロイ・メドヴェージェフ、ジョレス・メドヴェージェフ双子兄弟の自宅で。

 インタビュー:ジョレス・メドヴェージェフ わが人生、わが研究、佐々木洋、特集 中国はどこへ、『季刊窓』18(1993年冬)、窓社。

 

 

 ◇主な本の書評

 書評・坂下明彦(北海道大学農学部助教授)、佐々木洋訳『ソヴィエト農業』、「農林水産図書資料月報」、19963月号

 書評・木村英亮(横浜国立大学名誉教授)、『スターリンと日本』「日本とユーラシア」、1373号。

 書評:高田広行(西洋史研究)、『回想1925-2010』、二〇世紀ソ連・ロシアを生きぬいたメドヴェージェフ兄弟の類まれな回想録、──文学的香気に満ちたまことに魅力的な歴史ドキュメント。

 書評・木村英亮(横浜国立大学名誉教授)、『回想1925-2010』、ソ連の作家と研究者との出会いと対話、「日本とユーラシア」、ユーラシア協会、1430号、2013315日。

 自著紹介・佐々木洋 『ウォルマートはなぜ、世界最強企業になれたのか:グローバル企業になれたのか』(ネルソン・リクテンスタイン著、佐々木洋、金曜日、2014年)。

 

 5 主な業績

 佐々木洋:「知られざる苫小牧巨大開発」、特集;「日本列島改造」この現実――志布志と苫小牧、『エコノミスト』(毎日新聞社、1972912日号、通巻1940号。

 「百年に一度」の2008恐慌、佐々木洋(札幌学院大学経済学部教員)、「労働運動研究」、労働運動研究所、複刊第 25 号、 2010 4月号掲載。

 改訂版「戦後日本資本主義の政治経済年表 19552008 : 高度成長期から平成大不況,および今次世界恐慌(08年~)の発現局面まで、佐々木洋(札幌学院大学経済学部教員)、札幌学院商経論集、200903月。

 佐々木洋教授の略歴および研究・教育業績等  (PDF版)

 日本人はなぜ、地震常襲列島の海辺に「原発銀座」を設営したか?――3.11フクシマ原発震災に至る原子力開発の内外略史試作年表 ――佐々木洋

 「核開発年表2014改訂版」――佐々木洋、 出所:「加藤哲郎のネチズン・カレッジ、図書館(College Library

 

 

 現在、NPO法人・ロシア極東研の理事長、機関誌(季刊)『ボストーク』の紹介。を更新しました。

 

 6 ESSAY・書評、札幌学院大学コミュニティ・カレッジ、2013年~2016

 

 夏時間のプレゼント、佐々木洋、「札幌同窓会誌」(1997年)。

 書評:佐々木洋、『知られざる日露の二百年』(アレクセイ・A・キリチェンコ著(川村秀編、名越陽子訳、現代思潮新社)、東京新聞、2013414日 。

 メドヴェージェフ双生児『知られざるスターリン』の重版に寄せて、アソシエ21「ニューズレター」(200311月号 )。

 書評・佐々木洋 荘子邦雄『人間と戦争:一学徒兵の思想史』(朝日新聞出版、20134月)(「札幌学院大学図書館報 書林」、20131016日、第84号、札幌学院大学名誉教授/NPO法人・ロシア極東研理事長) 。

 佐々木洋、「大地との絆を保持するクラーク(篤農家)を撲滅したスターリン」、『私と世界とアッちゃん先生』(藤岡惇退職記念文庫編集委員会編、文理閣、2013420)

 佐々木洋:「二つの道」に囚われた福本和夫の日本農林業研究、『福本和夫著作集』、第4巻月報、こぶし書房、20093月。

 佐々木洋:「大蔵省の文化政策」、月刊専門誌『建設とエネルギー』(建設経済社、第十号 昭和五十六年九月一日発行)

 佐々木洋:「中米蜜月Chimerica時代と工会ウォルマート支部の創設」、「HeeRo REPORT」(20111月号、No.113)。

 佐々木洋:垣間見たバルト・東欧、「隣国から次々と担ぎ屋」北海道新聞夕刊、1993(平成5年)513日(木曜日)、「性急な移行で危機的状況」、北海道新聞夕刊、1993(平成5年)513日(金曜日)、(札幌学院大学教授)。

 佐々木洋:ウォルマートは世界をどう変えたか――N・リクテンスタイン『小売革命』を手がかりに、「週刊金曜日」、2011121623日合併号、877号。

 対談・佐々木洋×水野和夫 司会北村肇:延命する資本主義――過剰資本大国 日本の進むべき道、「週刊金曜日」、20131223日号、972号。

 

 札幌学院大学コミュニティ・カレッジの講師、2013年~2016年、佐々木洋。

 

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