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2014年4月

2014年4月27日 (日)

雪山慶正さんと川﨑忠文さんのこと

 数年前、編集者としての先輩だった川﨑忠文さん(元労働旬報社編集部、大原社会問題研究所嘱託研究員、中央大学法学部講師を歴任1934721日~20091214)の追悼文集に小文を書いた(『回想の川﨑忠文』、回想の川﨑忠文刊行委員会編20111214日、非売品)。

 

 川﨑さんは青年期(1960年代末ごろ)の私の「教養学部的ゼミの講師」だったが、労働問題・労働組合運動史の歴史のテキストとして、アメリカの社会主義者として著名だったレオ・ヒューバーマンが書いた一連の本――『資本主義経済の歩み』(上・下、岩波新書、1953年)、『アメリカ人民の歴史』(上・下、岩波新書1958年)、『労働組合入門』(青木新書、 全日本損害保険労働組合大阪地方協議会青年婦人部、1956)――の紹介とレクチャーを受けた。

 日本における翻訳者は雪山慶正(専修大学教授1912106日~197456)さんだ。

 

 当時、すべてを理解したわけではないが、アメリカにおける労働問題の発生、メーデーの起源、産業別ユニオンの歴史、そしてアメリカ社会の現状など新鮮な目で勉強をした記憶がある。

 

 そのほぼ10年後(1980年代)、「インフォーマル組織」(資本の秘密労務組織)の分析・紹介した単行本などを編集していたとき、さらに川崎さんから1冊の本の推薦を受けた。その本は『労働スパイ』(紀伊国屋書店、1959年)で、その翻訳者も雪山慶正さんだった。

 以下の「インフォーマル組織――その過去と未来」に紹介している。

  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/informal.htm

 

 

最近、偶然、『悲劇の目撃者――雪山慶正・その人間と時代』(遺稿集刊行会編、国書刊行会、19756月)を読んだ。

 

 

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小島亮さんの『ハンガリー事件と日本1956年・思想史的考察』(中公新書、1987年)を読んだ記憶があるが、雪山さん追悼文集ではハンガリー事件のショックがかかれており、本書に収集されている文章――「日本知識人の「奴隷解放宣言」前文」(19569月・『経想』)、「現代史=悲劇の目撃者――スターリン主義の支配とその復活」(197210月・『月刊百科』)には、圧倒された。

 

また雪山慶正さんは、『光る声』(真継 伸彦、河出書房新社、1966年)の主人公とのこと。


▽追記 一読した。ハンガリー事件に真正面から対応できなかったインテリゲンチャーの追想から、自らの思想と生き方を語る、稀有の書だった。 (2014.05.21)


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以前書いた岡崎次郎さん――『資本論』翻訳者の西方への旅たち――のことといい、日本の良心的インテリゲンチャーの足跡を、WEB上に残していく役割が、編集子にもあるという、強い思いが起こってきている。

2014年4月25日 (金)

「ローマ字入力ができない」という声

 朝からTELが入り、「昨晩から入力ができなくて困った」というある先輩からのSOSが入った。

「ローマ字入力ができない」ということだ。

A、A:ち、ち

M、M:も、も

と」なるという

 

こちらも昔、経験していたが、即答できなくて困った。

 先輩のPCは、Windows vista・Internet Explorerのバージョン8」で、Microsoft Office IME 2007。

 

 

 検索すると、以下が一番簡単だった。

 http://www.sharp.co.jp/support/mebius/tips/tips-zz11.htm

 

「「ローマ字入力」と「かな入力」を切り替える

 

IMEツールバー」 の左図赤枠で囲んだ部分をクリックすることで、簡単に入力方式を切り替えられます。

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●「ローマ字入力」が選択された状態

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●「かな入力」が選択された状態

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2014年4月15日 (火)

沼田稲次郎著作目録――人と学問の歩み

「平和と人間の尊厳のために」をテーマに、「沼田稲次郎著作目録」を仮UPした。

 

企画・編集者は、元旬報社社長の石井次雄さん。

 

本サイトのご案内では、〔敗戦から平和と民主社会の形成という激動の時代を、労働運動・社会運動とともに歩んでこられた研究の集大成・「沼田稲次郎著作目録――人と学問の歩み」を収録。〕と記されている。

 

「沼田稲次郎著作目録――人と学問の歩み」のページ

 

ページ立ては、以下のとおり。

「無縫空談」(著作集の月報を合本した際、書き下ろしたもの)

「沼田稲次郎著作集全10巻の目次+月報一覧」

「書に序す――団結と平和と人間の尊厳と(旬報社刊行の11冊に収録したもの)」

「沼田稲次郎先生著作目録(単行本・共編著・論文・時評・書評等に分け年代順に配列)」

 沼田稲次郎著作集:月報「聴松団欒」(PDF版)――「著作集+目次」の最後に掲載



   ▽沼田稲次郎先生の経歴

 

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1914年(大正3年) 525日、富山県高岡市に生まれる。

1952年(昭和 27年)8月、東京都立大学教授(人文学部)に就任。

1965年(昭和 40年)4月、東京都立大学法経学部長に就任。

1973年(昭和 48年)4月、東京都立大学総長に就任(~813月、28年)。

1997年(平成9年) 516日、死去。享年82歳。

 

  ▽追記

    ブログ:沼田稲次郎――生誕100年への追憶 

 

 ホームページ:「沼田稲次郎著作目録――人と学問の歩み」のページ

 

 

 

2014年4月 5日 (土)

五十嵐仁(法政大学大原社会問題研究所前所長)さんの退職記念講演・歓送会が開かれた

 2014319日、法政大学多摩キャンパスで「五十嵐仁のブログ 転成仁語」で延べ数百万人のアクセス者がいる「五十嵐仁教授(法政大学大原社会問題研究所前所長・法政大学大原社会問題研究所) 退職記念―記念講演・歓送会」(主催:法政大学大原社会問題研究所)が開かれた。

参加者は、五十嵐先生の諸先輩先生方、友人、旧同僚、大原社研のスタッフ、出版関係者などであった。

 

 当日は、参加者に「退職記念講演・歓送会プログラム」(主催:法政大学大原社会問題研究所)と「略歴 主要研究活動・業績」一覧冊子が配布された。



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プログラムの中につづられていた「我が半生(反省)の記 学究の世界に迷い込んだ活動家として」は、これまでの歩みがよくわかり、また人間味あふれた講演だったので、多くの方に読んでいただきたい。

 ご本人もみずからの研究史とその奥行きについて、 “当初は、コミンテルンの統一戦線論研究から出発したものの、すぐに日本政治研究に方向を転じ、以来、「労働政治研究」の看板を掲げて、①日本の政治過程と政治史、②教養としての政治学・政治理論、③労働問題と労働政策研究、④政治改革と選挙制度、⑤憲法と活憲など、日本の政治と労働にかかわる幅広い分野について執筆したり、話をしたり、してきました。”と「ブログ 転成仁語」(2014320日)に書いている。

 

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 ご本人が「ブログ:転成仁語」で報告した会の模様もふくめ含め、以下にUPする。写真は友人の手島繁一さんからいただいた。



  五十嵐仁のページ 



2014年4月 4日 (金)

『公務員改革と自治体職員――NPMの源流・イギリスと日本』を寄贈されて

 ▽追記:書評紹介(小越洋之助・主な単行本のページへ

  ▽2014.08.03 
  三宅正伸(龍谷大学非常勤講師):書評『公務員改革と自治体職員――NPMの源流・イギリスと日本』(雑誌『経済』20149月号)

 

 先日、小越洋之助さんのHPに掲載した『公務員改革と自治体職員――NPMの源流・イギリスと日本』〔黒田 兼一(明治大学経営学部教授)、小越洋之助(国学院大学名誉教授)編、自治体研究社、2014330日、A5判、本体2000+税)〕を少し読み込んだ。

 

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 共著者:島袋隆志(明治大学経営学部兼任講師)、小尾晴美(中央大学大学院経済学研究科博士後期課程)、戸室健作(山形大学人文学部准教授)、清山 玲(茨城大学人文学部社会科学科教授)、鬼丸朋子(國学院大学経済学部教授)、行方久生(文教大学経営学部教授)

 

 

 小越洋之助のページ

 

 テーマになっているNPM(New Public Management)の源流・イギリスの地方公務員の実態・調査・分析と日本の地方自治体における雇用・人事そして「官製ワーキングプア」の実態(非正規職員の拡大)を学びながら、驚いた(こちらが)ことは、イギリスにおいては日本流の「地方公務員」とちがっていることだ。

 

 “イギリスには日本の地方公務員法に相当する法律がない。したがって、法律に基づいて採用されて働くのではなく、民間企業への就職と同じである。たまたま働く職場が○○市、○○区であるにすぎない。

 

自分の職業能力や将来への希望に基づいて、特定の仕事に就くのである。たとえ地方自治体職員として働いていても、自分の能力が向上し、その能力に見合った職務・職種の募集があれば別の組織(企業)で移動していく、これがイギリスの地方公務員のごく普通の姿である。地方公務員という「身分」になるのではなく、職務(職種、ポスト)に就く、まさに「就職」なのである。“(p25

 

“日本でみられるような「内部昇進」や「定期人事異動」はない、上位のポストに就きたければ、空きポストが出たらその時点で応募し、「民間企業からの転職者など他の応募者と同じ条件で選考を受けることになる」。”(p157

 

そうだったのかと思ったが、無知に近い驚きだ。

 

戦後の公務員労働をめぐって、「人事院勧告体制」とか「全体の奉仕者論」など制度的・官僚社会を前提にしたあまりにも日本的公務員社会を前提にした、労働問題だったのではないか。

 

個人的には、旧ソ連の社会主義体制における「テクノクラート支配」を批判するときに、では日本の「公務員社会」をどう見るのか、思考がストップした議論を思い出す。

 マックス・ウェーバー信仰?

 

 後者の「内部昇進」や「定期人事異動」はない、という議論は「日本型昇進昇格人生にもとづく労働統合」「表の小集団管理・自己実現活動と裏のインフォーマル組織などの創出」など、多くの労働者が翻弄されてきた時代を経てきたものとしたら難題だ。

 あっても正規・非正規労働者の複合的労組づくりを実行し、連帯型人間たちで非正規労働者を組織する郵政産業労働者ユニオン公共公務一般労組 全国金融産業労働組合・金融ユニオンのような企業の外にある横型の労働組合運動、ユニオンの確立と職場への再進出運動の可能性がある。自治労であれ自治労連であれ、その方向を期待したい。

 

イギリス運輸一般労組には、地方自治体で働くワーカーズが参加していると学んでいるが、知りたいところだ。

 

最後に、イギリスの地域社会における自治体行政と、社会的企業・協同組合の関係なども学びたいが、誰か教えてほしいものだ。

  



     ▽追記:小越洋之助のページ   2014.08.03

 

  三宅正伸(龍谷大学非常勤講師):書評『公務員改革と自治体職員――NPMの源流・イギリスと日本』(雑誌『経済』20149月号)をUP。

 

 

  

 ▽参考

  

 『国・地方自治体の非正規職員』を寄贈されて――「早川征一郎のページ」更新

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-a754.html

 

 小林雅之著:東京公務公共一般の組織化とその実践を描いた本紹介 

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-a6ac.html

  

 

 「木下武男さんのページ」をオープン。

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-4cb1.html

 

 

 

 

 

 

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