「木下武男さんのページ」をオープン。
▽追記(2015.09.30)スマホ向けHP入り口を作成。
日本の労働組合運動の再構築をめざして、さまざまな角度から「論争的」に出版物をだしつづけている「木下武男さんのページ」を立ち上げた。
「Profileのページ」にみずからの言葉で自著を語っているので(主な著書・文献一覧他)、少し引用してみたい。
1 『日本人の賃金』木下武男(平凡社新書、1999年)では、「年功賃金」をめぐって。
――1990年代後半から日本の年功制・能力主義の人事制度に代わる成果主義の制度が登場してきた。その背景にあるグローバル経済化や情報技術革新にふれつつ、日本型の成果主義とこれまでの年功賃金の双方を批判し、仕事基準賃金を問題提起した。
2 『格差社会にいどむユニオンー21世紀労働運動原論』(花伝社
――1990年代以降の労働市場の構造変化と非正規雇用の拡大のなかで若者を中心としてワーキング・プアが増大してくるとともに、労働組合の社会的役割が注目されてきている。本書では、企業主義と政治主義の偏向を長らくおかしてきた戦後労働運動を否定的に分析し、あるべき方向をヨーロッパ型ユニオンに求め、そこに至る方途を具体的に論じた。
3 「ワーキング・プアの増大と『新しい労働運動』の提起」(『ポリティーク10号』
――日本型雇用と終身雇用制を前提にして成立していたこれまでの格差社会が、それらの崩壊によって二極化社会が出現した。働いるにもかかわらず貧困な膨大なワーキング・プアが形成されつつある。その実情を改善する手だてとして、労働運動は、日本特有の企業別組合にとらわれていた企業主義と、政治課題を指令動員で強制していた政治主義の二つを克服し、ヨーロッパのような当たり前の個人加盟ユニオンをつくることが課題であることを強調した。
現在時点で、青年・女性のユニオン結集へみちびくエネルギーは人一倍だ。次代の労働組合運動をになう人たちに、理論形成過程も含めて読んでいただきたく、編集子も尽力したい。
▽追記(以下のように更新しています)
▽2014.12.28 別のページ参照
崩れゆく日本の労働社会とその再構築、木下武男、『生活協同組合研究』、2014年6月号、 Vol.461、公益財団法人 生協総合研究所
ベアゼロ時代の「官製春闘」、木下武男、『世界』、岩波書店、2014年5月号、NO.856、定価 (本体 800円+税) (送料 110円)
労働組合とはなにか、木下武男、『講座 現代・女の一生 6』岩波書店、A5判・378頁、1985年8月19日
「リストラ・『追い出し部屋』と日本型雇用の変容」、2014年3月、『POSSE』22号、71頁~79頁
▽2014.10.30
■『POSSE vol.24 特集 ブラック研修 いじめ/体育会系/ヤンキー論/ポエム』
「労働市場の構造から分析する「人手不足」局面」、山田久(日本総合研究所調査部研究員)×木下武男(元昭和女子大学特任教授)×五十嵐泰正(筑波大学准教授)×今野晴貴(NPO法人POSSE代表)
▽2014.07.14 別のページ参照
木下武男さんの問題提起を受けて学習会――関西管理職ユニオン、2013年6月22日~23日
▽2014.04.30 別のページ参照 (PDF版)
「大企業における労働運動の可能性」に寄せて(労働運動をどうするか<特集>)、木下 武男、 後藤 道夫、 高橋 祐吉、賃金と社会保障(1163)、p32―39、1995―10―10
戦後初期組織化過程における運動と諸潮流(建設労働組合史論<特集>)、木下 武男、大原社会問題研究所雑誌(371)、p3―15、1989―10
建設労働組合の80年代「飛躍」の要因(建設労働組合史論<特集>)、木下 武男、大原社会問題研究所雑誌(371)、p52―66、1989―10
日本における職能的労働組合の可能性(労働組合組織論の再検討<特集>)、木下 武男、大原社会問題研究所雑誌(347)、p1―21、1987―10
▽2014.04.03 別のページ参照 (PDF版)
賃金をめぐる焦点――反貧困の賃金論、男女差別賃金と同一価値労働同一賃金原則、年功賃金の崩壊と新しい賃金運動の構想、賃金制度の転換
賃金をめぐる今日的焦点―賃金をめぐる今日的焦点、木下 武男、社会政策学会誌12、2012―10―1
反貧困の賃金論(特集 世界経済――長期大停滞の10年へ)、木下 武男 、世界(814)、184―192、2011―03
「年功賃金」は持続不可能 「ジョブ型賃金+福祉国家」で(ワーキングプアをつくらない 社会保障) 、木下
武男、エコノミスト88(9)、88―89、2010―02―09
日本の男女差別賃金と同一価値労働同一賃金原則、ジェンダー白書2、木下 武男、北九州市立男女共同参画センター“ムーブ”編、明石書店、2004―03
人事・雇用システムの転換と労使関係、統一論壇Ⅰへのコメント、木下 武男、労務理論学会誌、第13号、労務理論学会編、晃洋書房、2004―02
昭和シェル石油の職能資格制度と判決の意義(特集1 男女賃金差別裁判の未来を探る)、木下 武男、女性労働研究(45)、41―44、2004―01
職能資格制度の「性差別」性―昭和シェル石油賃金差別裁判で証言して、木下 武男、女性労働研究(41)、106―107、2002―01
日本型雇用・年功賃金の崩壊と新しい賃金運動の構想(特集 時代転換期における労働と生活の地殻変動)、木下 武男、ポリティーク 3、56―87、2002―01―30
賃金制度の転換と成果主義賃金の問題点(特集1 ゆらぎのなかの日本型経営・労使関係)、木下 武男、日本労働社会学会年報(12)、55―72、2001
問答:「賃金制度の転換」なるものと賃金の考え方(Vol.1)――“人事制度改革攻撃”に負けない開放的で明確な賃金論を持つために、法政大学・木下武男、全国金属機械労組大阪地方本部発行、B5判、87ページ
Ⅰ なにゆえ、賃金制度の「大転換」なのか
Ⅱ 職能資格制度・職能給の転換とは
Ⅲ 業績・成果にもとづく賃金制度なるもの
Ⅳ 「職階制成果主義賃金」が成立する基盤
Ⅴ 「みんなが能力アップ」の技能養成方式は不要
Ⅵ 賃金決定の自由化
Ⅶ 賃金の考え方―賃金は人の属性を基準にして決めるものがいいのか、それとも、従事する仕事の種類、内容を基準にして決めるのがいいのか
Ⅷ 賃金のグローバル・スタンダードとは
Ⅸ 登場した賃金制度とは――日本型職務給について考える 1
Ⅹ 日本型職務給について考える 2
▽2014.03.26 別のページ参照 (PDF版)
職種別・職能別ユニオン、個人加盟ユニオンなど新しい労働運動の提起
関西生コン労組のストライキが切り開いた地平 : 労働運動の現段階と業種別・職種別運動(特集 関西生コン闘争が切り拓く労働運動の新しい波)、木下
武男、変革のアソシエ(5)、8―17、2011―01
ワーキングプアの増大と新しいユニオン運動、社会政策学会誌、ミネルヴァ書房、2010―02
雇用をめぐる規制と規制緩和の対抗軸、木下 武男、季刊経済理論46―2、桜井書店、2009―07
ワーキングプアの貧困からの「離陸」――職種別ユニオン運動という選択肢(特集 貧困とたたかう)、木下 武男、世界(773)、132―138、2008―01
ワーキング・プアの増大と「新しい労働運動」の提起(特集 現代日本のワーキング・プア)、木下 武男、ポリティーク
10、100―123、2005―09―20
▽2014.03.22 別のページ参照 (PDF版)
POSSE――非正規労働・派遣労働、若者の過酷労働などを追求
安倍「労働改革」の目的と方法、その結果 : 日本版「労働力流動化」か、労働市場政策か(特集 安倍政権はブラック企業を止められるか?)、木下 武男、Posse : 新世代のための雇用問題総合誌 20、18―31、2013―09
限定・無限定正社員問題と労働運動の課題(特集 安倍政権はブラック企業を止められるか?)――(限定正社員をどう論じるのか?) 、木下 武男、Posse : 新世代のための雇用問題総合誌 20、45―55、2013―09
若者の過酷労働と生活時間保障要求――日本型雇用システムの経験は、もう通用しない(「ブラック企業」変革論)、木下 武男、Posse : 新世代のための雇用問題総合誌 17、142―154、2012―12
うつを生みだす人事制度(間違いだらけ?職場うつ対策の罠)――(X社の職場うつ)、木下
武男、Posse : 新世代のための雇用問題総合誌 14、79―84、2012―03
東電の暴走と企業主義的統合――労使癒着によるチェック機能の喪失(特集 〈3・11〉が揺るがした労働)、木下 武男 、Posse 11、17―27、2011―05
腐朽する日本の人事制度と周辺的正社員(特集 もう逃げだせない。ブラック企業)、木下 武男、Posse 9、92―99、2010―12
大失業時代における労働組合のヘゲモニー戦略(特集 労働組合の新時代)、木下 武男 、Posse 4、30―41、2009―07
「格差論壇」MAPとは何なのか(特集 「格差論壇」の座標軸)――(「格差論壇」MAPのゆくえ)、木下 武男、Posse 4、99―103、2009―07
派遣労働の変容と若者の過酷(特集 派遣労働問題の新段階)、木下 武男、Posse 1、23―38、2008―09
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