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2014年1月10日 (金)

イタリアの社会的協同組合を紹介――菅野正純のページを増補更新

 20数年前、菅野正純さん(故人・協同総合研究所主任研究員)に全日自労本部であった時(松沢常夫さん・現日本労協新聞編集長の紹介で)、彼から1冊の本=『協同組合論――イタリアの戦略』(オネリオ・プランディーニ著、菅野正純訳、芽ばえ社、198505月)をプレゼントされた。

 

 Kanno_kyoudoukumiai

 そしてたびたび会っていくうちに「構造改革論を読んだことがあるか」と突然聞く。

 

 その当時、イタリアを語り、構造改革論を語る人は、私の周りでは少数派だった。

 イタリアの労働運動についても、二村一夫先生(法政大学大原社研元所長)の「研究動向・労働運動史」では、2冊あげている。

 http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/nk/keizaigakunodoko.html

 

『〔41〕山崎功『イタリア労働運動史』青木書店、昭45、〔42〕飯田鼎『マルクス主義における革命と改良』御茶の水書房、昭41。』(三井逸友さんのHP参照

 それだけ、イタリアをテーマにした本を、研究者で活字化した人がいなかったはずだ。

 

 1980年代に総評・全金がイタリア労働組合調査を行い、「イタリアの雇用闘争(南部の高い失業地帯を抱えて)」などの原稿を全金本部の金田豊さん(ペンネーム)に書いてもらった記憶があるが。

 後者のテーマについては、自己学習ですすめるしかなく神保町の篠村書店や中央線沿線の古書店(有名な社会科学の古本屋さんの名前を忘れた。追記:都丸書店を思い出した)などを歩いて、20冊近い本を読んだ。

 彼が自分たちの集団のアイデンティティを「労働者協同組合へ」としたことは、私には至極当然という思いだった。

 

 その彼がいなくなって、何年かたつので、残されたものとしては、イタリア協同組合の歴史・位置を次の世代のつなげていく作業を進めた。

 菅野正純のページ――イタリアの協同組合

  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/kanno/italy.html 

 イタリアのレガ(生産協同組合)・社会的協同組合

 イタリアの協同組合から学ぶ――菅野正純

 イタリアの社会的協同組合から学ぶ――田中夏子、岡安喜三郎、佐藤紘毅、石塚秀雄、斎藤懸三、吉田省三

イタリア社会の見方・異聞――ボローニャ、アルチ、人民の家

 今崎暁巳のイタリア訪問記、地域・アソシエーション研究所の「人民の家」紹介など

  そして編集子が「編集者の 飛礫」のページで書いてきた2本を収録した。

 イタリアのコミュニティづくり――その伝統・基盤を学ぶ 

 作家・井上ひさしさんが、イタリアの社会的協同組合を紹介

ワーカーズコープ(労働者協同組合)、ワーカーズコレクティブ、NPOのなかから日本型社会的協同組合へ進展する人たちが出てくることを期待したい。

さらに《イタリアはオモシロイね》と叫ぶムーブメントが起こることを。

 

  ▽追記(14.06.10

  イタリア協同組合の源泉を教えられた

  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-f2d3.html

 

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