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2014年1月

2014年1月23日 (木)

雪の松之山温泉に行ってきた

 毎年、雪の便りを聞くと、心のなかに「観てみたい」衝動が起こる。今年は、インターネットを検索するうちに、松之山温泉に行きついた。

 大昔、知人の女性が「古民家」を買い取り、友人たちと訪問した経験を思い出した。そのときは、早春。

 当時は、「ほくほく線」(北越急行ほくほく線)がなく越後湯沢駅から車で1時間ぐらいかかったはずだ。

 

 今回は(2013年1月21日~22日)、「大宮・1238分→越後湯沢→まつだい・1428分着」まで2時間ほどだった。近い。

 

 越後湯沢駅を出たとき、あたり一面は真っ白な雪景色だったが、びっくりしたのは、屋根の上の雪がない新築の家が多く見られたことだ。「自動屋根融雪システム」だ。

 六日町辺りだと思うが、地方自治体行政の助成金の力なのか。ならば他の豪雪地帯にも広めたらどうか。システムを知らないものは、私だけか。



 
まつだい駅に着き、出たらすぐに旅館の人が幟をもって、迎えにきていた。小さな駅だったので、少しびっくりした。

車は少し走ると山の道、2メートル近い雪のなかを20分ほど走り、旅館に到着した。

 車の中で、松之山は最盛期12000人ほどの住民がいたそうだが、現在は3000人になっていること。

 途中で大型除雪車とであった時に「何時からやるのですか」と聞くと、「4時からです」と答えが返ってきた。

都会では考えられない苦労をになう人がいて、市民が安心して普段どおりに暮らしができる、地域の姿の実情を教えられた。

 

着いた旅館では、電話で話したように「トイレなしの古日本旅館の部屋」(これが有名だ。何人かの男性が宿泊していた)が大半だったが、トイレつき新館の部屋が取れた。

140121matunoyama

 

 ここのおすすめは、当日配られた「本日のお料理ご紹介」を見てほしい。

 さまざまな、きのこと山野草が豊富に盛られた小鉢のたくさんあったこと。

  140123matunoyama2


 

 

 

 たび好きな女性たちが、一度は訪れてほしい宿(凌雲閣だった。温泉と家庭的な雰囲気もよかった。


2014年1月19日 (日)

朝日新聞、読売新聞が報じるお泊りデイ

 マスコミはお泊りデイの実態を以下のように描いて、社会に問題を提起している。

  〔以下の記事が削除されているようなので、PDF版を掲載した。(2014年02月05日)〕

(報われぬ国)行き場なく雑魚寝の老後、朝日新聞、2014年1月13日13時59分
お泊まりデイ、3年で26人死亡…誤飲・徘徊で
、読売新聞、1月19日(日)11時51分配信、PDF版
十人雑魚寝・口には…「無法状態」お泊まりデイ、読売新聞、1月19日(日)14時10分配信、PDF版

 

(報われぬ国)行き場なく雑魚寝の老後

朝日新聞、20141131359

http://www.asahi.com/articles/ASG1D5JJ3G1DULFA00B.html

 

お泊まりデイ、3年で26人死亡…誤飲・徘徊で

読売新聞、 119()1151分配信

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140119-OYT1T00197.htm

 

十人雑魚寝・口には…「無法状態」お泊まりデイ

読売新聞、119()1410分配信

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140119-OYT1T00205.htm

 

 

2014年早々、私はさいたま高齢協発行の『ふくし生協さいたまだより』(20141月号)で、以下の文章を書いた。

 

 ◇埼玉の医師が警告する医療・介護

  埼玉県の東武スカイツリー線の栃木よりにある埼玉県済生会栗橋病院院長補佐の本田宏医師が、ツイッター(@honda_hiroshi)でいま、「医療崩壊の真因は医療費抑制策による先進国最低の医療費と医師抑制等による医療スタッフ不足です。未曾有の超高齢化社会を迎え、このままでは大量の医療難民発生は間違いありません。正しい情報なしに正しい判断は不可能です。医療・日本崩壊阻止、あなたも力を貸してください。」と呼びかけている。

  そのキーワードはクレプトクラシー(収奪・盗賊政治)だとする。2025年に「団塊の世代」の多くは介護保険利用者になる。そのとき、埼玉は「医師も介護者もいませんよ」と警告している。

  いざ高齢協で、市民力を発揮する人を探さなければ。

  http://www.hukusiseikyousaitama.jp/

 

2025年問題」といわれる団塊の世代のケア超不足時代をどうするかというテーマだ。

「援助される高齢者ではなく、支援をする高齢者になろう」と各地の高齢協がかかげているが、さいたまの地域で克服する展望を作り出すことがいかにむずかしいことかを実感しながら、最近のマスコミ報道を読んでいる。

一方で巨大なツアー(旅行)の広告・宣伝ページで消費者としてあおりながら、書き手たちは、「アリとキリギリス世代」として、団塊の世代を見ているようだ。

 

追記 以下も読んで!

改訂・「3031日」という「お泊まりつきデイ」の無念さ――ケアマネさんへ

http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/3031-02f5.html

お泊まりデイと宅老所――ふくし生協(福岡高齢協)

http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-9154.html

 

2014年1月10日 (金)

イタリアの社会的協同組合を紹介――菅野正純のページを増補更新

 20数年前、菅野正純さん(故人・協同総合研究所主任研究員)に全日自労本部であった時(松沢常夫さん・現日本労協新聞編集長の紹介で)、彼から1冊の本=『協同組合論――イタリアの戦略』(オネリオ・プランディーニ著、菅野正純訳、芽ばえ社、198505月)をプレゼントされた。

 

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 そしてたびたび会っていくうちに「構造改革論を読んだことがあるか」と突然聞く。

 

 その当時、イタリアを語り、構造改革論を語る人は、私の周りでは少数派だった。

 イタリアの労働運動についても、二村一夫先生(法政大学大原社研元所長)の「研究動向・労働運動史」では、2冊あげている。

 http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/nk/keizaigakunodoko.html

 

『〔41〕山崎功『イタリア労働運動史』青木書店、昭45、〔42〕飯田鼎『マルクス主義における革命と改良』御茶の水書房、昭41。』(三井逸友さんのHP参照

 それだけ、イタリアをテーマにした本を、研究者で活字化した人がいなかったはずだ。

 

 1980年代に総評・全金がイタリア労働組合調査を行い、「イタリアの雇用闘争(南部の高い失業地帯を抱えて)」などの原稿を全金本部の金田豊さん(ペンネーム)に書いてもらった記憶があるが。

 後者のテーマについては、自己学習ですすめるしかなく神保町の篠村書店や中央線沿線の古書店(有名な社会科学の古本屋さんの名前を忘れた。追記:都丸書店を思い出した)などを歩いて、20冊近い本を読んだ。

 彼が自分たちの集団のアイデンティティを「労働者協同組合へ」としたことは、私には至極当然という思いだった。

 

 その彼がいなくなって、何年かたつので、残されたものとしては、イタリア協同組合の歴史・位置を次の世代のつなげていく作業を進めた。

 菅野正純のページ――イタリアの協同組合

  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/kanno/italy.html 

 イタリアのレガ(生産協同組合)・社会的協同組合

 イタリアの協同組合から学ぶ――菅野正純

 イタリアの社会的協同組合から学ぶ――田中夏子、岡安喜三郎、佐藤紘毅、石塚秀雄、斎藤懸三、吉田省三

イタリア社会の見方・異聞――ボローニャ、アルチ、人民の家

 今崎暁巳のイタリア訪問記、地域・アソシエーション研究所の「人民の家」紹介など

  そして編集子が「編集者の 飛礫」のページで書いてきた2本を収録した。

 イタリアのコミュニティづくり――その伝統・基盤を学ぶ 

 作家・井上ひさしさんが、イタリアの社会的協同組合を紹介

ワーカーズコープ(労働者協同組合)、ワーカーズコレクティブ、NPOのなかから日本型社会的協同組合へ進展する人たちが出てくることを期待したい。

さらに《イタリアはオモシロイね》と叫ぶムーブメントが起こることを。

 

  ▽追記(14.06.10

  イタリア協同組合の源泉を教えられた

  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-f2d3.html

 

2014年1月 8日 (水)

連合大会(2013年)でどんな議論をしているのか――芹澤寿良のページ更新 

 昨年の労働組合組織率は、17.7%という数字が発表された。


 
「労働組合:組織率、最低の17% パートは1割近く増加 

厚生労働省は17日、2013年の労働組合基礎調査の結果を公表した。全労働者に対する労働組合員の割合を示す組織率は、3年連続で過去最低を更新する17.7%(前年比0.2ポイント減)だった。09年に一度反転した労組の組織率だったが、再び低落傾向が鮮明になった。

  調査は、労働組合全組織にアンケート調査を行い、6月30日時点の回答をまとめた。それによると、労働組合員数は987万5000人(同0.2%減)。一方、女性の組合員は303万4000人(同1.5%増)と、01年以来の300万人超えとなった。パート労働者の組合員は91万4000人(同9.2%増)で、調査項目に加えた1990年以降で最大となった。非正規労働者が増加する中で、労組が組織化に取り組んできたことが増加の要因と見られる。【東海林智】(毎日新聞 20131217日)」



 東海林智記者は、昨年『15歳からの労働組合入門』〔毎日新聞社刊・1400円(税別)〕を書いている。

 

 その「17.7%」は、“「大企業男性正社員クラブ」と揶揄される「連合」”と名物ブログ「シジファス」で指摘される企業内組合が大半だ。

 http://53317837.at.webry.info/201312/article_19.html

 

 芹澤さんは、3年ほど前から連合大会を傍聴して、毎年、傍聴記を発表している。

今回は、「自公政権復活下の連合第13 回定期大会の状況と運動方針から求められる基本的運動方向―労働雇用法制改悪反対の共同行動への参加と実践を、金属労働研究所、金属労働研究、201310月号」

 

 その連合大会に参加している「単産」がどのような発言をしているのか、ほとんどの人は知らない。構成員のメンバー(組合員)も知っているのだろうか。発言者リストを掲げておく。

 UAゼンセン同盟(女性)、電機連合、日教組(女性)、連合北海道、JR連合、JAM、JR総連、全水道、私鉄総連、全国ユニオン、連合大阪近畿ブロック、ヘルスケア労協、自治労(女性)、電力総連、JR総連、全国ユニオン

http://e-kyodo.sakura.ne.jp/serizawa/index.htm

 

 芹澤さんは、上記論文で以下のような期待を表明している。


 
「安倍政権は、絶対多数の数を背景に、多くの労働者、国民の反対、批判に耳を傾けることなく、戦争をできる国造りをめざして平和、人権、民主主義破壊の政策を推進し、それと結びつけて財界の要求を入れた労働雇用法制の改悪を実現させる取り組みを一段と強めている。これに対する労働組合運動は、幸い今回の連合の明確な反対方針が確認さたことで連合、全労連、全労協のナショナルセンターと全国組織の統一した反対の基本姿勢が明確となった。こうした情勢の展開のもとで、連合指導部のこのような言葉には、責任をもって厳守し、文字通り「有言実行」の運動の構築に全力をあげることを強く求めたいと思う。私が恐れるのはイデオロギーの相違を持ち出し、あるいは些細な相違を問題して、相互の連帯、共同、協力を拒むことがないかということである。

 すでに全労連と全労協間では、労働雇用法制の規制緩和、改悪問題では始めて明確な確認に基づく共同行動が行われており、多くの労働者と労働組合が賛同している。連合がこうした共同行動にどう対応するか、大会の方針と特別決議、大会の論議、トップリーダーたちの「社会的ひろがり」と「社会的うねり」の運動のためには、この言動の社会的責任として全国的な二団体と共同行動を進めることがもとめられよう。」

2014年1月 1日 (水)

下山房雄さんのページを大幅リニューアル

  ▽追記(2015.09.30)スマホ向けHPの入り口

    http://e-kyodo.sakura.ne.jp/simoyama/sp/smartphone.html

 

 ▽最近の論攷・書評   2015・10・06更新  

 「神奈川最賃裁判傍聴記 第1回~第21回」+「神奈川最賃千円以上裁判でわかったこと」 PDF合本版(2011年12月~・2015年8月、途中報告)、下山房雄・岡本一・小越洋之助・牧野富夫+「神奈川最賃千円以上裁判でわかったこと」、下山房雄、金属労働研究所『金属労働研究』124号・2013年8月号掲載

 新自由主義の嵐によって深まり拡がる貧困、それに対する有効な政策の一つに法定最賃の大幅引き上げがあると考え、神奈川地域最賃を1000円以上にせよとの訴訟が神奈川労連のイニシアで昨年夏に横浜地裁で起こされました。被告の国側は、労働局長の最賃金額決定は立法行為に準ずるもので、訴訟で争える行政処分ではないから門前払いにせよと裁判所に要求してきました。しかし今年2月6日に、国側が、そういう中間判決を請求することはしない、と裁判所に通告することで、実質的な審議に入る運びになりました。その傍聴記。

 神奈川最賃千円裁判傍聴記(二一)、[NPOかながわ総研「研究と資料」№192―2015年10月刊原稿]

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 「戦争法案反対の参加報告」、 「えびな・九条の会」(第104号、2015年09月25日)

 治安維持法で捕われ獄死したユン・ドンジュ(尹東柱)、 治安維持法国賠同盟「不屈神奈川湘北版」(2015年9月号Ⅰ-3頁所収)

 講演:日本帝国主義の朝鮮植民地支配と治安維持法を考える
 (「戦後70年 尹東柱没後特別企画 2015年8月22日、日本コリア協会かながわ県連主催第4回学習講演会)


 「学問の自由」と国旗掲揚・国歌斉唱は両立せず、
「反戦情報」(第371号、2015年8月15日)

 読書の扉・ドナルド・キーン『渡辺崋山』を読む、下山房雄・かながわ総研元理事長、かながわ総研「研究と資料」191号、2015年8月1日)

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 書評:高橋祐吉著『現代日本における労働世界の構図――もうひとつの働き方を展望するために』 、(旬報社、2013年12月25日)、大原社会問題研究所雑誌 №674/2014年12月、評者:下山房雄 

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 政治学入門・上(1/2)――マックス・ウェーバー『職業としての政治』を読む――下山房雄(かながわ総研元理事長)、かながわ総研所報「研究と資料」2014年10月号33-37頁「読書の扉」
 政治学入門・下(2/2)――カール・マルクス「フランス三部作」を読む――下山房雄(かながわ総研元理事長)、かながわ総研所報「研究と資料」2014年12月号「読書の扉」投稿原稿
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 アベノミクス労働政策の欺瞞
 下山房雄、労働運動総合研究所、労働総研クォータリー、No.95、2014年夏季号(2015.10.06)
 アベノミクス労働政策批判再論(日本再興戦略2014批判 労働総研ニュース、2014年10月号7-8頁)     
 アベノミクス虚偽性の深化(日本再興戦略2015批判 労働総研ニュース、2015年10月号)       
 「アベ政治を許さない」ローマ法王フランソワの提言―武器販売の禁止(えびな九条の会会報、2015年10月号投稿原稿)

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 孫崎享(うける)『日米同盟の正体』を読んで、NPOかながわ総研、「研究と資料」№ 155 2009年06月号

 九条学校=孫崎講演会報告、「えびな・九条の会」(第91号、2014年7月18日)

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 書評・浜林正夫『イギリス労働運動史』(学習の友社2009年7月刊 本体2400円 四六版287頁)、下山房雄、<季刊・労働者教育 137号>2010年4月刊
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労農派マルクス主義について、【書評】石河康国著『労農派マルクス主義 ――理論・ひと・歴史』(大原社会問題研究所雑誌) №642/2012.4)
   
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/oz/642/642-06.pdf 

 

 下山さんは、いま下記のようなテーマで情報発信をしている、

 

 下山房雄のページ

  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/simoyama/index.html

  

 

「私と国鉄・JR1047人首切り反対のたたかい」 

「私とレッドパージ反対のたたかい」

「なぜいま最賃裁判なのか――神奈川地域最賃を1000円以上にせよ、と訴訟」

「えびな9条の会――駅頭でのアッピール活動をすすめて」

「自由の窓 1 人生を続けるということ――新かながわ社『新かながわ』の連載」

 

 下山さんは、この文章の中で、「レッドパージ」は、敗戦日の「1945年変革説」だけでは解けない、戦後直後の支配者グループが意図した「権力圧制の連続」だと問題提起している。

 

 安倍内閣のまちがった猛進を止めるために、いくつかの世代を超えて協同するための発信だ、と思っている。

 

   

下山房雄さんの履歴書(上)20121115

 

  別冊「下山さんの履歴書」作成にあたって

 

  【労働科学研究所時代(1958年4月~1967年5月)】

 

   【横浜国立大学時代(1967年6月~1987年3月)】

 

 ・下山房雄さんの履歴書(下) 20121115

 

 【九州大学時代(1987年4月~1997年3月)】

 

   【九州大学定年退職以降(1997年4月~2004年3月)】

 

   【下関市立大学退職以降(2004年4月~)】

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