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2013年10月

2013年10月23日 (水)

大企業組合としてフォーマル化したインフォーマル組織

  ▽追記:ある編集者のブログ〔2016年1月24日 (日)〕
    日本は「協調組合主義」と決別を=ノーベル経済学賞受賞者・フェルプス氏(アメリカ)

  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-19aa.html





 「どこに消えた『サスコミ』グループ――インフォーマル組織物語Ⅸ」[20121017日(水)]で書いた情報の後、いくつか調べてきたが、やっとその事実が出てきた。

 

http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-d4b4.html

 

 

 1960年代以降の高度成長期から企業・労働幹部が一体になったインフォーマル組織。そのメンバーは、現在では一部は経営陣に、残りは「連合」の企業連幹部についていることはわかっていた。前者は明治乳業やオリンパスの社長たちだ。後者は、「連合」の担い手として、企業連を握り、『サスコミ』グループはフォーマル化して、表(おもて)の富士政治大学で次の世代の育成に当たっている。当時からこの両者はダブっていた(東京都電力総連、凸版印刷労働組合、新日本製鐵住金八幡労働組合、日本電子連合労働組合など)。


 今回は、日本各地でフォーマルな企業別組合になった一覧表を、以下につくった。

 

大企業労働者(多くの非正規労働者を含めて)を統合し、「物言わぬ民」として「ナショナルセンター・連合」を国民の願いから乖離させ、反原発を抑圧するなど反民主主義を推進する部隊。そして青年層を富士政治大学でみずからの後継者づくりに乗り出している。

 

  「Ⅰ 平成25年度の事業計画について」(公益財団法人 富士社会教育センター)

 

   http://www.e-fuji.or.jp/file01/h25keikaku.pdf

  

 財団の3つの使命と役割<①オピニオン組織としての役割(民主的共同社会システムによる社会改革の実践の検討と提案)②生涯学習社会の充実に向けての新たな取組み③自由にして民主的労働運動の発展とリーダーの育成>を再確認し、新たな取組み、新たな教育支援の充実に努めます。

 

 ・北海道・東北事務所

 

幹事・推進委員組織:東北電力総連、UAゼンセン宮城県支部、日本郵政グループ労働組合東北地本、交通労連東北総支部、建設連合宮城、JR東日本ユニオン、東北電力労働組合、ユアテックユニオン、東北電気保安協会労働組合、東北発電工業労働組合、通研電気工業労働組合、藤崎労働組合、ヨークベニマル労働組合、仙台銀行新労組、第一貨物労働組合、三八五労働組合、林精機製造(株)労働組合、東芝労働組合本社支部東北地区、東北電力労働組合宮城県本部、本山製作所労働組合、IHI労連相馬支部

 

 ・東京事務所

 

IHI労連東京支部、旭硝子労働組合、カスミグループ労連、基幹労連東京都本部、共同印刷労働組合、建設連合関東地方連合会、コニカミノルタ労働組合、すかいらーくグループ労連、セイコーインスツルメンツ労働組合、全矢崎労働組合、千葉友愛連絡会、電源開発関連労組総連合、東亜道路労働組合、トーカン労連、東京エネシス労働組合、東京計器労働組合、東京都電力総連、栃木友愛連絡会、凸版印刷労働組合、トッパン・フォームズフレンドシップユニオン、日産労連東京地協、日本原子力発電労働組合、日本梱包運輸倉庫労働組合、日本電子連合労働組合、三菱自動車工業労働組合、三菱ふそう労働組合、UAゼンセン茨城県支部、UAゼンセン東京都支部、UAゼンセン山梨県支部、オリエンタルランド・フレンドシップ・ソサエティー

 

 ・東海事務所

 

基幹労連愛知県本部、基幹労連三重県本部、全トヨタ労連、中部電力総連、電機連合愛知地協、日産労連愛知地方協議会、日本郵政グループ労働組合東海地本、三菱自動車工業労働組合岡崎支部、UAゼンセン愛知県支部、UAゼンセン静岡県支部

 

 ・関西事務所

 

イオンリテールワーカーズユニオン、大阪ガス労働組合、川崎重工労働組合、関西電力労働組合、かんでんエンジニアリング労働組合、基幹労連大阪府本部、交通労連関西地方総支部、コーベヤ労働組合、ダイキン工業労働組合、ダイハツ労働組合、西日本旅客鉄道労働組合、パナソニックグループ労働組合連合会、UAゼンセン大阪府支部

 

 ・九州事務所

 

沖縄電力労働組合、九州電保労、九州電力総連、九州電力労働組合、九電工労働組合、九州旅客鉄道労働組合、交通労連九州地方総支部、西部ガス労働組合、佐世保重工労働組合、JX日鉱日石金属労働組合佐賀関支部、新日鐵住金化学労働組合、新日本製鐵住金大分労働組合、新日本製鐵住金八幡労働組合、ダイエーユニオン、中国電力労働組合、西日本プラント工業労働組合、日産労連福岡地方協議会、パナソニックシステムソリューションズ労働組合、福岡国税労働組合、三井三池製作所労働組合、三菱重工労働組合長崎造船支部

 

 

 富士政治大学は、1970年代から1980年代の「総評全金つぶし」などの担い手を育成したことなどで有名だったが、横浜市長になった中田と「松下政経塾」の関連を追及した横浜市立大学の「平智之」さんがインターネットに発表している、以下の文章を読んでほしい。

  

 松下政経塾と「中田人脈」の研究 (3)、2003710日、平 智之(商学部教員)

  

 http://www.tomocci.com/sinpo/report/nakada.pdf

  

 以上、戦後日本の労働運動の歴史的系譜から由来する、やや複雑な前置きが長くなったが、本題に入ろう。まず、本連載の(1)で紹介した松下政経塾のホームページなどをブラウズしていると、私には何か別の「政治的教育機関」がだんだん思い当たってきた。それは何かというと、労働運動の活動家や研究者などにしか知られていないが、旧同盟系の「富士政治大学校」という、静岡県御殿場市にある労組幹部の養成学校である。この研究をした文献まで当たる余裕がなかったので、私の『横浜市史』編集事業での同僚、三宅明正氏(千葉大学)による、以下の簡潔な紹介に負うことにしよう。

  

 富士政治大学校は、一九六八年八月に財団法人として認可された「富士社会教育センター」が翌六九年一〇月に開設した機関である。第一期の「特別労働講座」から、同盟系ならびにJC系【金属労協のこと。同盟加盟の鉄鋼・金属・自動車・電機・造船などの単産が別に組織した国際的労働団体-引用者注、以下同じ】の労組が若手の職場活動家を派遣している。同校では当初から「活動家養成講座」や「幹部研修講座」が開設されている。そこでは「進歩的な市民を発掘し、これを闘う民主主義者に養成する」ことが目的とされ、その「最大の相手は共産主義に立つ人々」とされた。……

 

同校には創立者西村栄一【創立当時の民社党委員長】の「遺訓」をもとにした『三訓五戒』が掲げられ、「己をすてよ」「けじめをつけよ」のスローガンのもとに、「評論家的民主主義者ではなく行動的民主主義者を」育成することが強調された。実際の講座を見ると、「かけあいコール」で「絶叫」による「興奮」を味わい、参加者は「演壇」「訓練」で批判派を実力で「撃退」する「訓練」を受けた。

 

 一九七〇年代前半に同校の講座は急速に数を増している。開催回数は一九七一年七回、七二年三一回、七三年五六回、七四年六七回、七五年八〇回で、以後毎年一〇〇回を超えた。

 

……

 

 さらに一九八〇年代になると、富士政治大学校での労働講座は企業の「研修」名義で行われることが多くなった。経費は会社持ちの出張扱いにされ……【別の団体名義の】「研修」とされたのは、外部の批判を避けるためであった……〔三宅明正「インフォーマル・グループ小史」、『市史研究よこはま』第14号、2002年、3637ページ〕

  

 そして、三宅氏は事例として、横浜市にも大事業所を有する複数の造船重機企業の同校への社員派遣の具体例もあげている。富士政治大学校の場合は、大企業の本社や工場の中堅層を労組幹部へと、短期間で大量養成をめざしている点やファナティックとも思える政治訓練を実践している点で、松下政経塾が政財界のエリート候補生を少人数のオーソドックスな授業で中長期で育成するという、目的やスタイルの違いは少なくない。しかし、寝食を共にした合宿制の研修方式を採用し、ともに創立者の精神主義的なスローガンを掲げて精神修養を重視し、単なる「座学」ではなく現場や地域での実践的な研修や自己表現と他者の論破を重視する教育方法、さらには「行軍」のような肉体・精神練成まであるところが、私には10年置いて設立された両校の共通性が非常に感じられたのである。

 

 そして、やはり両校に大きな人的な連続があることを決定的に裏づける証拠を探し当てたので、以下で明らかにしよう。すなわち、松下政経塾の役員には、幸之助翁の嗣子の松下正治・理事長(松下電器産業・名誉会長)の下に、キラ星のごとくの有名かつ有力な財界人、および意外にも大学界の大物教授が各種の役員に就任している(政治家はむしろ少ない)。

 

そのなかでやや異色のグループが、旧同盟〔正しくは旧総評―編集子〕の最有力単産の1つの鉄鋼労連の委員長や前出の金属労協(JC)の議長を長年務めた宮田義二氏が「相談役」を、その鉄鋼労連での後継者で連合の前会長を務めた鷲尾悦也氏(現・全労済理事長)、および鷲尾会長の「女房役」の事務局長から後任の連合現会長に昇格した笹森清氏がそれぞれ「評議員」を務めているという、「連合トリオ」の存在である。

  

 現在は、著名大企業内に「敵」がいなくなり、「連合」の主たる担い手になっている(『もう一つの鉄鋼労働運動史―人間らしい働き方を求めた闘いの記録』、発行NPO法人労働者運動資料室、発行者 鉄鋼労働者協会など)が、カンパニー・ユニオン化した戦後労働組合運動の集大成としての「労働組合名」だ。

  http://www5f.biglobe.ne.jp/~rounou/myweb1_270.htm

 

 その現状については、日本の労働問題研究者の奮起を期待したい。若手研究者の民間企業労働組合幹部への聞き取り(オーラルヒストリー)の視点に過不足がないのか。

  

 ブラック企業へ物申し、非正規労働者の組織化に奮闘している青年たちにも、これらの一つひとつの「労働組合乗っ取りの過程」を学んでほしい。

  ▽参考
  『金杉秀信 オーラルヒストリー』、金杉秀信著、評者:山本 潔、大原社会問題研究所雑誌 No.627/2011年1月
   http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/oz/627/627-05.pdf

   

    八幡製鉄所のインフォーマルグループ――インフォーマル組織物語Ⅷ芹澤寿良のページ)

     http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-0d95.html

   『ニッポン丸はどこへ行く』が解明したこと――インフォーマル組織物語Ⅵ-2
   http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-f924.html

 

 ▽高橋祐吉、『企業社会と労働組合』「第3章 インフォーマル組織による組合支配構造の分析」、労働科学研究所、1989年。[原題「労働組合運動のガン=インフォーマル組織とどうたたかうか――その支配構造と克服の展望」、高橋祐吉、『日本の労働組合運動 5 労働組合組織論』大月書店刊 1985年]。
(PDFにできていませんがぜひ読んでください――編集子)。

 

 

   追記:2013:11:19

  ▽「インフォーマル組織の過去・未来」をUP――現代労働組合研究会のHP
  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-82a1.html

 

 

 

2013年10月18日 (金)

神保町シアターに行ってきた――名画座訪問2

 先日(20131015日)、神田・神保町の映画館「神保町シアター」に行ってきた。当日は、御茶ノ水で人に会い、その後、時間があったので「スマホ」で検索してみた。

 観たい映画ではないが、「祝卒寿 鈴木清純90歳」―日活撮影所「鈴木組」のゴヒイキ20本のシリーズであった。

今年90歳を迎えた鈴木清順監督の特集です。今回は、日活撮影所時代の清順映画を支えたスタッフらによる"ベスト20"をお届けします」と宣伝コピーにあった。

 

映画は『浮草の宿』 昭和31年 白黒 監督:鈴木清太郎 出演:春日八郎、木室郁子、二谷英明、山岡久乃、安部徹 ――港町で人探しをするヤクザが奇妙な事件に巻き込まれる。春日八郎の同名ヒット曲に因んだ歌謡映画で、二谷英明の映画初主演作。宝塚で鍛えた山岡久乃のダンスも見物。

 

 

 神保町シアターHP

 http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/

 

 このシアターは、吉本興業の若手芸人が活躍する小劇場・神保町花月と一緒にあるが、「昭和の懐かしい映画を中心に上映する映画館」として認知されている。

 新文芸座と同じで、お客さんの年代は60代から70代のようだ。ポツリと若い人がいた。

 

 

 昔よく通った、カラベラ小劇場というテキーラを飲ませる店(今も小学館前のビル1Fにある)が駿河台下にあったが、その1本中に入ったところにある。

 

 神保町は、私が働いていた出版社と印刷屋さんがあったところで、10年ほど働き、生活をした「村」だ。再開発で皇居よりは変わったが、すずらん通りなどは昔のまま。東京堂書店や大手書店の三省堂は健在だ。

 大昔、三省堂に「数学のあんちょこ」を買いに毎年通った覚えがある。まだ木造だったはずだ。

2013年10月14日 (月)

富岡製糸場に行ってきた。

  以前から行ってみたかった富岡製糸場。

  Tomioka

  「富岡観光情報のサイト」によると、「 赤煉瓦に宿された記憶。外壁、ガラス窓、天井、そのすべてがレトロでノスタルジー。 富岡製糸場はユネスコ世界文化遺産への登録を目指しています。」とうたっている。  

       http://www.tomioka-silk.jp/

17_1_ja

  富岡製糸場ホームページ    

    http://www.tomioka-silk.jp/tomioka-silk-mill/

 

 

行った日は、2013108日(火)。大宮駅から新幹線で高崎へ、そこから上信電鉄で「上州富岡駅」へ。下車徒歩7~8分ほど。(1038分発~1216分着)

1時からの定時ガイドがあることが分かっていたので、途中の饂飩屋さん(みの助茶屋)で「おっきりこみ」を食した。少し陽気が暑かったが、味は昔、秩父で食べた味と同じ感じがした。


 

 富岡製糸場は、レンガ造りが製糸工場だとばっかり思っていったが、実は倉庫だった。スケールが小さい、という印象。

イギリスのマンチェスターで見た「産業革命」の蒸気機関で動く設備などの迫力からみたら、残念ながらやや圧倒されるものがない。

しかし丁寧なガイドさんには、感謝!  

 

下に工場に飾ってあった当時の女工さんたちの当時を再現した写真があったので、掲載しておく。

 

  131008tomioka2_2  

 上州富岡駅の人と立ち話をしたが、「皆さん車やバスで来るので、電車で来るようになってほしい」という話を書いておく。

 

 

 

 

2013年10月10日 (木)

NPOひかりの森が安藤伸朗医師の講演会開催

 

 ▽市民向けの講演会を開催する予定。

 

 

 

  ◇市民医療講演会

 

「糖尿病と上手く付き合いましょう!」~眼を守るため、そして心を護るため~

 

・講 師 安藤伸朗(済生会新潟第二病院眼科部長、医学博士)

 

・と き 20131110日(日)、

 

     午後1330分~1530分(開場1310分)

 

・ところ 越谷市中央市民会館

 

     東武スカイツリー線、越谷駅東口徒歩7

 

・主 催 NPO視覚障がい者支援協会・ひかりの森

 

・後 援 越谷市

 

・費 用 無料

 

・連絡先 TEL048-962-9888


  130919tirasi


 

 

 

2013年10月 5日 (土)

ネッスル日本労組の争議和解

 労働関係の名物ブログ「シジフォス」を読んでいたら、ネッスル日本労組の争議の和解を知った。

http://53317837.at.webry.info/201310/article_4.html

 

内容は、全労連のHPに告知されている。

http://www.zenroren.gr.jp/jp/

 

■【声明】ネスレ争議和解にあたって(声明)(2013/10/01

http://www.zenroren.gr.jp/jp/opinion/2013/opinion131001_01.html

本日、「OECD・多国籍企業ガイドライン」(「ガイドライン」)が目的とする「多国籍企業とこれらの企業が事業展開する地域社会との間の紛争防止と信頼向上を実現させる」観点から、スイスのネスレ本社と全労連の確認のもとに、兵庫労連並びにネッスル日本労働組合とネスレ日本(株)とが合意書を交わし、31年の長期にわたるネッスル争議は和解しました。

 

 声明にあるように、「31年の長期にわたる」争議だった。本当にお疲れ様でした。

 「ブログ・シジフォス」には、争議にかかわる経過・特徴・問題点など以下のように引用してある。


>ブログ・シジフォス「組合員がいなくなっても団交応諾命令」( 2010/11/05
 http://53317837.at.webry.info/201011/article_5.html

 3年前は、実に真面目に法律と向き合っていた自分を見るので過去ログは赤面の至りだが、争議の詳細をここに記しても悩みがつのる一方なので、いくつかの記事を掲げておくこととする。興味ある方はご参照頂きたい。

 
>当該HP「ネスレが組合つぶし、人権侵害 1980年代から20年間のあらまし 」
 http://www.tcn.zaq.ne.jp/njlu/page030.html

>ブログ・薔薇、または陽だまりの猫より「世界で最も倫理性が疑問視されている企業ネスレ/ネッスル日本労働組合」(2006-03-26
 http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/c422f62b7aea81a546efaa05fdd3f7ba

>OECD指針に違反 ネスレの人権侵害ただす 笠井議員(赤旗 2007.6.7) 
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-06-07/2007060705_02_0.html

>東京東部労組HP・労働相談・労働組合日記( 200825日)より煮えたぎる怒り」及び『週刊金曜日』(10/13日号)より「ネスレで闊歩する法令無視-最高裁も断罪した労組攻撃」
 http://blogs.yahoo.co.jp/cyoosan1218/40534669.html

>ある編集者のブログ「ネッスル日本の経験――インフォーマル組織物語 
」(2012917)
 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-fa49.html

 

 

HPの元がなくなっていたので心配していたが、「ネスレ日本争議の概要」のページに上記[ネッスル日本の経験――インフォーマル組織物語 」(2012917)]で書いたSさんがいた。

http://www.tcn.zaq.ne.jp/njlu/page028.html

 

当時、お会いした方々は、すでに定年で自己の人生を歩んでいると思うが、次の世代は、少数だがまだまだ「まっとうな労働組合」をになっている。

なんらかの知恵を提案することが、編集子の責任だと思っている。

▽追加(13.10.07

 

神戸新聞のWEB版で以下のように報道された(2013/10/7 07:04)。

 

 http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201310/0006399872.shtml

 


  
ネスレ日本と労組 30年の労使紛争終結 

 

 約30年にわたり労使紛争が続いていたネスレ日本(神戸市)と、同社の少数派組合「ネッスル日本労働組合10+ 件」が6日までに、紛争終結で合意した。労組によると、組合員の遠隔地異動や解雇などで訴訟や労働局への申し立てに至った紛争は、計100件以上に上った。 

 関係者によると、1982年から83年にかけ、会社介入でネッスル日本労働組合10+ 件が分裂。多数が新組合に流れ、同労組は少数派に転じた。それでも当時、組合員は300~400人いたが、長引く紛争で6人に減った。 

 裁判では会社の敗訴が相次ぎ、2005年には労組側が、経済協力開発機構(OECD)の多国籍企業行動指針に違反すると主張し、OECD日本国連絡窓口に申し立てていた。 

 合意は今月1日付。「ネスレ日本は過去の裁判所、労働委員会の判決、決定内容を真摯に受け止め、順守することを表明する」とし、「人権侵害、いじめなどの疑いが持たれる可能性のある行為がないように努める」などとした合意書が、同社と同労組、同労組の上部団体である兵庫県労働組合総連合(兵庫労連)の間で交わされた。また、過去の紛争について、双方が金銭の請求をしないことなどを約束した。

同社は「OECDなどのグローバルガイドラインを全面的に支持する。各国の法律を順守し、事業活動全般で人権を守り、労働慣行の模範となるよう努めたい」とコメント。同労組の播戸夏樹委員長(60)は「わずか6人の組合と会社が和解したことは評価できる。組合のあり方を若い人に示すことができた」と話していた。(中部 剛)


  

  ▽追加(03.10.09

 

  「きっと勝つ」 争議31年――ネスレ労働者 和解への道程

  http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-10-08/2013100805_01_1.html

 

 

 

 ネッスル日本労働組合と兵庫労連は、世界最大の総合食品メーカー、ネスレ(本社・スイス)の日本法人ネスレ日本(神戸市)に対し、対等の立場で労使関係を正常化させました。31年の争議をふりかえりました。 (田代正則)

 

 「長い争議だったが、負けなかった。つぶされなかった」とかみしめたネッスル日本労組の播戸夏樹委員長。1日、日本語と英語の合意書にサインしました。

今年7月に60歳の定年を迎え、1年更新の契約で雇用継続しているところでした。「職場にいるうちに解決できた」

解決を心待ちにしながら、31年のあいだに職場を去っていった労働者もたくさんいました。

 

組合分裂の攻撃

 

 「ネスカフェ」「キットカット」などで日本に定着しているネスレ。日本で営業を始めて、今年で100年です。

ネッスル日本労組は1965年に結成され、頸肩腕症の問題を取り上げたり、労働者が健康に働き続けられる職場づくりのために要求をとりあげていました。それを嫌悪した会社は、組合を破壊するためのインフォーマル組織をつくりました。

82年~83年に、組合分裂の攻撃が仕掛けられ、ネッスル日本労組は職場の少数派に追い込まれました。

組合は、裁判闘争で、会社を断罪する命令・判決・決定等を100件以上勝ち取っても、会社の攻撃が続きました。

転機は2005年、経済協力開発機構(OECD)が多国籍企業に責任ある行動を求めた「OECD多国籍企業行動指針」に沿って、組合側が、労働者の権利侵害を申し立てたことでした。

申し立ての当初は、日本政府に設置されたOECD連絡窓口で手続きが停滞しました。日本共産党の笠井亮衆院議員が、07年6月に国会質問で取り上げたことで進展しました。

指針の枠組みでは、法的拘束力のある決定を出しません。代わりに紛争が解決するまで年次総会に報告され続けます。早く解決しないと、企業の信頼が低下します。

 

本社が姿勢転換

 

 多国籍企業であるネスレは、世界各地で指針違反の申し立てを受け、近年、スイス本社は姿勢を転換し、現地法人に対し「どのような少数組合とも話し合いの場を設定すること」を奨励していました。

 和解内容の履行の確認書には、ネスレのスイス本社役員と、全労連の大黒作治議長が名前を連ねました。全労連に結集し、ネッスル日本労組と連帯する日本のすべての労働者が見届け人となったのです。

「これで、職場で気軽に話ができる」と前海明(ぜんかい・あきら)書記長は、しみじみ話します。

これまで、会社の圧力で、ネッスル日本労組の組合員とは、あいさつもできない雰囲気がつくられていました。職場の人間関係が深く傷つけられてきました。

播戸委員長は、「きっと、少しずつ慣れていきます」と職場の仲間へ信頼を込めています。「これまでなかなかできなかった、職場の要求を集め、合理化とのたたかいや、労働条件の向上に取り組んでいきたい」[「しんぶん赤旗」、2013108日(火)]

 

 

  ▽追加(13.10.10

 

   明日へのうた――労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

   http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765

 

 

  ネスレ日本の長期争議解決を喜ぶ 

 

 

 スイスに本社のある多国籍企業「ネスレ日本」の労働争議が、31ぶりに和解協議でで解決した。7日付『赤旗』によると、「多国籍企業に対して責任ある行動を求めた、経済協力開発機構(OECD)の『多国籍企業行動指針』にそった手続きで解決した日本初の事例です」ということだ。

 

ネスレ(当時の社名は「ネッスル」)の労使紛争が都労委に不当労働行為事件として申し立てられたのは1983年6月1日だった(昭和58年不56号事件)。この事件は団交応諾を求めるものだったが、組合員1人の降格配転事件(58不57)、チェックオフ分返還請求事件(58不66)と続いて申し立てられた。

 

担当委員は、公益・高田、使用者・兵頭、労働者・戸塚で、代理人は組合側古川弁護士、会社側青山弁護士とそうそうたるメンバー。おれは労働者委員6年目で46歳。自分でいうのもなんだが「脂の乗り切った」時期で、百戦錬磨の兵頭さんや青山弁護士と丁々発止やり合って一歩も退かなかったものだ。

 

組合は、会社が申立組合の存在を認めず①団交を拒否し②チェックオフした組合費を別組合に交付していると主張。会社は、お互いに本家争いをしており明確に組合分裂とは言えないので団交応諾を保留しているだけだと弁明していた。結局、56号、66号事件を併合して、84年7月30日付で組合主張をほぼ認めた救済命令を発した(①団交応諾、②チェックオフの禁止と別組合に交付した組合費の返還)。

 

その後、茨城工場での組合員解雇事件も起こり、中労委、地裁、高裁、最高裁から会社断罪の命令・判決・決定が100件を超える長期のたたかいになった。今回、①団交応諾、②人権侵害・いじめなどを行わない、③人事異動の事前協議、④命令・判決の順守、の内容で和解に達するまで31年を要した。

 

和解確認書の調印は1日、スイス本社人事労務管理責任者エンリケ・エルダー氏と全労連大黒作冶議長の間で行われた。この調印式の写真が7日付『赤旗』1面に載っている。大黒、エルダ―両氏が握手している後ろに、最初からこの争議をたたかってきた斎藤勝一さんの姿が写っている。感無量だろう。

 

これでおれが関わった長期争議は「明治乳業」を残すのみになった。明乳争議の未解決の原因はあげて都労委にある。限りなく愛着のある都労委だが、明乳に関しては憎しみを禁じ得ない。

 

 ▽追加(13.10.13)

  解決してもメディアは報じないネスレ争議の意義、シジフォス、 2013年10月10日(ちょいと長いので失礼します。下記のアドレスをクリックして下さい)
   http://53317837.at.webry.info/201310/article_10.html

 

 ▽追記(2014.01.06)

 

 全労連のツイッターを読み直したら、下記の集会報告がYouTubeにUPされていた。

 弁護士のHさんからきついメッセージが発せられていた。

 ネッスル争議和解報告集会-20131129

 

 zenrorenweb·

 

 公開日: 2013/12/11 

 

 2013年10月1日。31年の労働争議をたたかってきたネッスル日本労組が、会社と­和解しました。1129日に全労連会館で行われた和解報告集会の模様です。

 

 http://www.youtube.com/watch?v=rmYgVoQSxnc&feature=youtu.be

 

 

 ▽以下のページも。

 

 ネッスル日本の経験――インフォーマル組織物語 Ⅲ

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-fa49.html

 

 

 ネッスル日本の労務屋さん――インフォーマル組織物語Ⅲ―2

http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-bf1d.html

 

 ▽参考(現代労働組合研究会のHP)

インフォーマル組織の過去・未来

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