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2013年8月20日 (火)

小松善雄さんも「モンドラゴン」を紹介

 先に紹介した内山光雄さんの追悼文集のなかに、私の大先輩の小松義雄さん[前・立教大学経済学部教授、現・東京農業大学(オホーツクキャンパス)教授]が「『職場の労働運動』のこと」を書いていることを紹介したが、その小松さんが立教大学経済学の定年を迎えたとき、「立教經濟學研究」で研究者たちとの超ロングな座談会で次のように発言している。

小松) 協同組合社会主義の原像はスペインのバスク州にあるモンドラゴンみたいないイメージです。それは電機産業の労働者生産協同組合です。パナソニックとまではいっていないにしても, 少なくともヨーロッパ規模での多国籍企業くらいになっているアソシエーションです。(小松善雄先生の人と学問、小松善雄教授記念号、立教經濟學研究 、62号、313 348、発行年 2009-03-10、立教大学学術リポジトリ)

 

 なんと研究者の道から、グローバルで歴史的な貴重な発見をしている。別々の道を歩んだ後輩として、石塚秀雄の思いと共鳴していただくために、「◇日本におけるモンドラゴン紹介」(石塚秀雄のページ)でUPした。

 

 出版事情が苦しい時代だが、「協同組合社会主義への道」までの研究の成果については、立教大学経済学部の紀要で多数発表されているので、編集して出版されることを期待したい。

 



  

  ▽追記(2016.04.18)以下にも小松義雄さんの論文について紹介がある。

 

 

 

 マルクスの「資本論」と国家論の関係

 

    ―― 小松善雄氏の研究の評価とそれに続く課題のために――石見 尚

 

 http://www.h5.dion.ne.jp/~asso/newpage40.html

 

 

 

小松善雄氏は立教大学、東京農業大学に教授として在職中に、「資本論」のわずかな個所に示唆されている労働者の協同組合工場に着目して、マルクスの真の意図を究明する研究を丹念に続けてこられた。以下の一連の論文がそれである。

 

・協同組合社会主義論の歴史的形成についての考察(上)オホーツク産業経営論集第6巻1号平成7年11月

 

E.ジョーンズ編集・新聞「ノーツ・トゥ・ザ・ピープル」掲載の協同組合・協同組合運動論――マルクスの協同組合・協同組合運動論に寄せて            同上

 

アソシエーションと個人的所有の再建論争――フランスの労働者社会主義における協同独占と個人的所有の把握をめぐって――、単著「オホーツク産業経営論集」第7巻第1号、平成9巻年3月

 

・土地国有化と農業生産協同組合――発達した資本主義の土地=農業政策の基本問題に寄せて――、単著「オホーツク産業経営論集」第8巻第2号、平成10年5月

 

・「資本論」の社会主義像―国家社会主義か、市場社会主義か、協同社会主義か(上)(中)(下)、単著『立教経済学研究』 第59巻第2号、平成17年10月、第59巻第3号、平成18年1月、第59年3月

 

・ロバート・オウエンと「資本論」――「資本論」の社会主義像(完)、単著「立教経済学研究」第60巻第2号、平成18年10月

 

・資本主義から協同社会主義への移行過程――古典家たちはいかに捉えていたか(上)立教経済学研究 第60巻第4号、 平成19年3月

 

        同上             (中)     第61巻1号平成19年7月 

 

        同上             (下)     第61巻2号平成19年10月

 

・パリコミューン期の移行過程論――続・資本主義から協同社会主義への移行過程(上)、単著「立教経済学研究」第61」巻第3号、平成19年1月

 

・晩年期のマルクスの移行過程論――続・資本主義から協同社会主義への移行過程(下)、第61巻4号平成19年3月

 

・マルクスの協同社会主義像――21世紀における社会主義の復権と新生によせて、単著「経済理論学会編「季刊 経済理論」第49巻第3号、平成24年10月

 

・国家・革命・社会主義――「国家と革命」はマルクスの真の国家学説を再興したか、単著「オホーツク産業経営論集」第21巻第1・2合併号、平成25年3月         

 

 以上の研究の最も新しい論文「国家・革命・社会主義」では、小松氏はレーニンがマルクスの学説を歪曲した理由を徹底的に批判している。

 レーニンは、マルクスの「国際労働者アソシエーション創立宣言」にある労働者の協同工場の意義を無視した。「宣言」の趣旨を認めることは、かれの革命戦略の邪魔であったのであろう。資本主義を超えるに必要な条件の未成熟な段階にあるロシアで、国家権力を強奪するための理屈を作りあげた。その一つは賃金労働者の経済条件の揚棄のかわりに、暴力革命による資本家、地主の廃絶、社会主義におけるプロレタリア独裁、社会主義国家の創設と存続の理論を導きだした。世界の資本主義列強によって包囲されていた状況下で、生まれたばかりの革命ロシアが存続するための苦肉の方法であったのであろうが、マルクスの理論をいちじるしく捻じ曲げ、後世に誤解をもたらしたことは間違いない。それがスターリン時代に固定化され、さらにかれの個人独裁の確立のために拡大強化された。そして多数の活動家の追放と殺害を繰り返し、マルクス主義を全く変形・堕落させてしまった。その害毒は21世紀のいわゆる社会主義国に引き継がれ、世界を混乱におとし入れている。

 

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