石垣辰男さん、深見謙介さんのこと
1970年代半ばの労働組合運動において、単産という組織が力を持っていた。そのなかには、「書記さん」という優秀で個性的な専門スタッフが大勢いた。
労働者の状態調査、賃金、労働法、社会保障などのエキスパートだ。
編集子もまったく若造の時代だったが、手とり足とり「日本的労働組合の姿」を教えてもらった。
何十人という書記さんたちがいたが、石垣辰男さん(元電機労連調査部長)、深見謙介さん(元鉄鋼労連書記)の御両人には、数え切れないほど原稿を書いてもらった。
その一端を、「それぞれの労働組合運動史・論 3――現代労働組合研究会のHP」に紹介したので読んでほしい。
http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/sorezorenoroudou-3.htm
春闘の時期になると「君は赤字雑誌を編集しているのだから」と会社側から言われ続け(これは本当の話)、どうしたものかと思案した。
そのときに、「春闘読本」の企画(万単位で売れた)と「単産研究」(本部の買取り)でこちらは会社側の圧力をはねつけた。そのときに力になってもらった人たちだ。
亡くなった中林賢二郎先生の自宅で「赤字雑誌をやっていて大丈夫か?」と真顔で言われたことも思い出す。
しかしその後「売れる本づくり」をやれといわれ、1980年代半ば以降は、「女性向け単行本」の担当へ配置換えになって、「書記さん」たちとも会うチャンスがなかった。
「書記さんのいま」は、WEB上に出ていないようだ。
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