18歳からの労働組合運動入門――芹澤寿良のページ大幅増補
芹澤寿良のページ
http://e-kyodo.sakura.ne.jp/serizawa/index.htm
非正規労働者が4割に迫ろうとしている(総務省の2012年の就業構造基本調査によると、雇用者全体に占める非正規労働者の割合は38.2%と07年の前回調査から2.7ポイント上昇し、過去最高を更新した。『毎日新聞』2013年07月12日)
この問題の解決抜きに、日本の貧困化はすすんでいく。
また年末に発表される労働組合組織率の低下は止まらないだろう。
昨年末の『産経新聞』(2012年12月18日)は次のように伝えた。
「全労働者のうち労働組合に加入している人の割合を示す推定組織率が6月末時点で17.9%(前年比0.2ポイント減)と、昭和22年の調査開始以降、過去最低を更新したことが18日、厚生労働省の労働組合基礎調査で分かった。組合員も989万2000人(同6万8000人減)となり、2年連続で過去最低を更新」
このような状況の進行の中、日本国憲法にもとづく「労働組合の価値」とその実現の道(ここに基本的な文書がないのが不幸なことだ。協同の運動をめざす人たちには、国際的にも「レイドロー報告」や「モンドラゴン・アリスメンディアリエタの存在」がある)はあるのだろうか。
そしてナショナルセンター連合、全労連、全労協は、果たして非正規労働者にとってどのように役に立つ組織に成長していくのか――これが問われている。
一つの素材として、長年、労働組合運動をみつめている芹澤寿良さん(高知短期大学名誉教授)が、雑誌関連に発表してきた論攷を、以下の柱のように一挙に読めるようにPDF化した。
Ⅰ 日本の労働組合運動の強化と共同行動を
Ⅱ 労働組合運動の基本的課題と政策
Ⅲ 日本の労働組合をめぐる論点
Ⅳ 韓国の労働事情と労働運動
編集子としては、Ⅲに掲載した以下の論攷を今ふたたび読んでほしいと願っている。
現代労働組合の基本的課題、芹澤寿良、労働運動総合研究所、季刊労働総研クォータリー、1996年秋号、No.24
労戦新時代と労働組合――高橋祐吉著『企業社会と労働組合』を読んで、芹澤寿良、賃金と社会保障、1990年3月上旬号、No.1029
【付】下山房雄稿、高橋祐吉著『企業社会と労働組合』の書評をめぐって
6割を占める「正規労働者」(管理職・ホワイトカラー・ITワーカーズ・女性ワーカーズ、そしてワーカーズコープの仲間)の陣営の中に多くの自立した「連帯的人間」が出てくることを望む。
学生陣営のなかからも「就活ではなく、プロレーバーの人生」を選択する人が出てくることを期待してやまない(タイトルもあえて「18歳からの労働組合運動入門」とした)。
一挙に掲載したので、ご一読を。
Ⅰ 日本の労働組合運動の強化と共同行動を
世論に背を向け、民主党政権に追随 第12回大会から1年間の連合運動――エネルギー政策・原発問題をめぐる動向、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、2012年10月号 (既UP分より)
ふつうの組合員の声が聞こえてこない、原発推進は凍結したがどうするかは不透明なまま――連合第12回大会についての感想、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、2011年10月、第113 号(既UP分より)
連合運動は「社会のバリケード」になれるか――基本姿勢の転換と大企業労組の組織、運動の改革を、芹澤寿良、政経研究、政治経済研究所、2011年、96号(既UP分より)
連合は、政策と運動の言説に責任を持ち、国民的共同実現の取り組みを、芹澤寿良、銀行労働研究会、金融労働調査時報、2010年11・12月、No.711
最近の労働組合運動からの二、三の論点、芹澤寿良、銀行労働研究会、金融労働調査時報、2009年9月、No.699
全国的労働組合間の共同行動実現のアッピール運動の展開を、芹澤寿良、銀行労働研究会、金融労働調査時報、2009年1月、No.692
全国的な共同行動の実現で反転攻勢を、芹澤寿良、銀行労働研究会、金融労働調査時報、2007年1月、No.672
もっと全国レベルの共同を、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、2003年11月、第66号
一刻も早く雇用問題での労働組合運動の共同行動の構築を、芹澤寿良、銀行労働研究会、金融労働調査時報、2003年2月、No.633
ナショナルセンターの全国大会に見る労働組合運動のあり方をめぐる論議状況――連合(01年10月)と全労連(02年7月)両大会の傍聴から、芹澤寿良、銀行労働研究会、金融労働調査時報、2002年8月、No.628
21世紀の幕開けと労働者の連帯・団結・共同のあり万一労働組合運動の新たな構築を期待して、芹澤寿良、銀行労働研究会、金融労働調査時報、2001年1月、No.612
最近の労働組合運動について・雑感、芹澤寿良、銀行労働研究会、銀行労働調査時報、1998年6月、No.585
労働組合運動の共同の発展を願って、芹澤寿良、全労連「交流と資料」、1994年4月、No.27
Ⅱ 労働組合運動の基本的課題と政策
国鉄労働者1047名解雇撤回闘争における学者・文化人の支援運動、芹澤寿良、『建交労』(雑誌版)、全日本建設交通一般労働組合、2012年7月、54号(既UP)
書評:脇田 滋編著『ワークルール・エグゼンプション――守られない働き方』(2011年08月刊)、非正規労働者をなくす連帯した闘いの強化を、芹澤寿良、○○○○
原発問題と連合運動――「安心社会」構築のために凍結路線から「脱原発」運動推進へ転換を,芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、2011年6月、第111号
成果主義賃金を考える―人事制度と労働組合―銀行労連静岡地協主催、2004年1月31日、 会場:静岡市職員会館(新中町ビル3F)(既UP)
中高年差別の不当性と労働運動、芹澤寿良、月刊全労連、2000年10月号、No.45
人事評価と労働粗合――注目されるJMIUの取り組み、法政大学大原社会問題研究所の調査研究報告から、芹澤寿良、月刊全労連、2000年8月号、No.43
扉の言葉:反貧困と「ワークライフバランス」の大義を堅持した総合的生活改善闘争の構築を――期待外れの08年春闘の結果から、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、2008年7月、第94号
扉の言葉:一致する要求に基づく共同・統一の持続的行動の重要性を実証――JR採用差別反対闘争の歴史的教訓、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、2010年10月、第107号
Ⅲ 日本の労働組合をめぐる論点
読書案内:『もう一つの鉄鋼労働運動史――人間らしい働き方を求めた闘いの記録』、鉄鋼労働者協会、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、2008年7月、第94号
現代労働組合の基本的課題、芹澤寿良、労働運動総合研究所、季刊労働総研クォータリー、1996年秋号、No.24
労戦新時代と労働組合――高橋祐吉著『企業社会と労働組合』を読んで、芹澤寿良、賃金と社会保障、1990年3月上旬号、No.1029
【付】下山房雄稿、高橋祐吉著『企業社会と労働組合』の書評をめぐって
労働組合の原点と組合員教育、芹澤寿良、賃金と社会保障、1986年1月下旬号、No.930
産業別労働組合の重要性とその運動課題、芹澤寿良、自治労愛知県本部、1984年度組織集会講演録、1984年5月25日~26日、蒲郡・ホテル竹島
記念論文:労働戦線「統一」問題の現状と問題点、芹澤寿良、第11回短大祭、高知短期大学大学祭実行委員会、1979年11月6日(火)~11月12日(月)
Ⅳ 韓国の労働事情と労働運動
韓国の労働事情と労働運動の現状、芹澤寿良、協同総合研究所、協同の発見、1998年6月、第74号
韓国民主金属労連結成を祝う、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、1998年5月、第33号
韓国労働運動のその後の状況――IMF体制下の「整理解雇」との闘い、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、1998年7月、第34号
韓国労働運動の状況(3)「整理解雇」 の-一部受け入れへ――現代自動車における厳しい対立の中、政府仲介による妥協、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、1998年9月、第35号
韓国労側組合運動の状況(4)現代自動車労組の整理解雇反対闘争、終結後の状況と評価をめぐる論争――「進歩的政党」結成問題についての労働運動関係者の見方、芹澤寿良、金属労働研究所、金属労働研究、1999年5月、第39号
全学協の結成と学生選挙権闘争を中心にして――一九五〇年反レッド・パージ闘争以後の早大学生運動、「早稲田 1950年・資料と証言」2号、「石垣辰男(電機労連調査部長)の仕事」のページに掲載。
http://www13.plala.or.jp/abete/shisho2.txt
小さな要求の結束・集積から――全学学生協議会前進のために、一九五四年一月二十日「早稲田大学新聞」掲載、早稲田 1950年・史料と証言 別冊・資料篇
http://www13.plala.or.jp/abete/shiryohen.txt
首都圏青年ユニオンには、学生も参加している。
これは「東京新聞WEBニュース」に掲載された、千葉市内の若者の貧困状況を調べようと巡回リサーチの様子。(2013年7月12日報道)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20130712/CK2013071202000147.html
▽現代労働組合研究会のHP
http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/111210roudou-index.htm
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