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2013年4月24日 (水)

レイドロー報告とシチズンシップ、協同組合運動の哲学――中川 雄一郎のページ更新

 昨年(2012年)は、「国連の国際協同組合年」だったが、どうも新たな進展はなかったようだ。

その昔、「国連の国際高齢者年」(1999年)の時には、現場にいたので「アメリカ退職者協会」(AARP)の紹介した本を出版し(『AARPの挑戦』)、東大人脈のつながりで「天声人語」にも取り上げられ、話題になったことや「高齢者協同組合づくり」に向けての雑誌編集にもタッチしていたので実感があったが、いま現場にいるひとたちはどうなのだろう。

 

 そこで中川雄一郎教授(明治大学)の論文を読みたくて、国会図書館に行ってきたが、キーワードとして、「レイドロー報告」「シチズンシップ」「協同組合運動の哲学」について、理解を深めた。

 とくに「シチズンシップ」について、中川教授が〔グローバリゼーション、ヒューマン・ガバナンス、それにシチズンシップという「三つの構成概念」を基底とした「シチズンシップ・アプローチ」〕⇔「レイドロー報告」・「国際協同組合運動の哲学」について展開しているので、読み解いてほしい。

 この問題意識を深め実践したとき、「協同組合」「非営利・協同事業組織」「社会的企業」とその担い手たちは、コミュニティのなかで「互恵的な理念」と「自治、権利、責任そして参加」をになうことができる、と大きく問題を提起している。

 

 越谷(埼玉県)から協同組合をみるとき、県レベルの市民生協がなくなり「○○」という名前になり、昔の共同購入車(いまは個配車か)の名前も変わってしまっている。

 わが家はクラブ生協(平田牧場の肉も求めて)だが、この小さな生協の方が「シチズン生協」ではないかと今は思っている。

 

 ひるがえって、日本の労働組合の混迷は、あらゆる運動潮流の違いを超えて、このようなキーワードが発見されていないことから、次の世代にとって、学ぶ欲求がうまれていないのではないか。

 

 労働運動・社会運動版の「レイドロー報告」を求めたい。

 

 「中川雄一郎のページ」のご案内

 

高年齢者の雇用・就労と社会的企業 (特集 高齢者雇用の課題を解く)、中川 雄一郎、季刊労働法―(236)、125136201201

国際協同組合運動の哲学――グローバリゼーションとシチズンシップ(特集 新協同組合ビジョン研究・緊急特別座談会「東日本大震災とTPP」)―― (協同組合運動の哲学)、中川 雄一郎、協同組合経営研究誌季刊にじ(635)、12292011

協同組合運動の哲学――シチズンシップと協同組合(特集新協同組合ビジョン研究)、中川 雄一郎、協同組合経営研究誌季刊にじ (633)、6262011

レイドロー報告の想像力――協同組合運動の持続可能性を求めて (特集 「レイドロー報告」から30年――国際的協同組合運動の課題と展望)、中川雄一郎、協同組合経営研究誌季刊にじ(629)、24422010

『非営利・協同Q&A』誌上コメント(その4 ・最終回)富沢賢治、中川雄一郎、坂根利幸 [] いのちとくらし研究所報第36号、 2047 20110920

日本協同組合学会第30回大会とレイドロー報告、中川雄一郎、非営利・協同総合研究所いのちとくらし所報、No.32 2010.10.31

シチズンシップと非営利・協同 (特集現代社会の転換と福祉・労働・経済)、中川 雄一郎、いのちとくらし研究所報 (28)、21220090915

 

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