アメリカ合州国にならなかった可否――「五十嵐仁のページ」を更新
いま、アベノミクスが世間で喧伝され、まずは世の中に供給される日本紙幣(円)がジャブジャブと発行され、円安・株高で「資産バブル」が起こるといわれている(昔はマネーサプライというキーワードで語られていたが、最近はマネーストックいわれているらしい。しかしその変化からアベノミクスを書いているマスコミはない。どうなのか経済学者は書くべきだ)。
1980年後半に加藤哲郎・伊藤正直・高橋祐吉・田端博邦・寺西俊一さんたちの
『これからの日本を読む――現代社会入門』(労働旬報社、1987年)を出版したことがある。この本では日本経済を危機でとらえるのではなく、「構造的危機に陥っている日本社会論」からの離脱のすすめだったが、「バブルに向かった日本社会の入り口」を切り取った本だ。
「危機、キキ、キキ」といい続けていた人たちにとっては、異端の書のようだった。
サプライサイダー【supply-sider】(経済活動において需要面よりも供給面を重視する考え方を信奉する人々)という言葉があるようだが、アベノミクスのマネー・サプライを増やし需要がついてくるとする期待感にたいして、こちらは世代を超えて「非正規労働者1700万人」減少のための労働組合運動を期待したい。
需要がないのではなく、車も買えず、海外旅行にも行けなくて恋もできない3分の1に及ぶ青年・女性たちのあきらめの声が聞こえてくるのだ。
話は飛ぶが、五十嵐仁さんの「日本市場をこじ開けようとし続けてきたアメリカの執念」を読んで、「アメリカ合州国」(本多勝一さんの言葉)の一員にしていたら、こんな苦労をしなくてもいいはずだが、これも「歴史の妙」なのだろう。
《追記》
しかし「五十嵐仁の転成仁語」(4月10日(水) 裁判官の独立などは「絵に描いた餅」だった)では、田中長官が「砂川判決」を撤回するように最高裁を導くという「アメリカ追随」を批判している。
以下、「五十嵐仁のページ」を更新したので読んでほしい。
日本市場をこじ開けようとし続けてきたアメリカの執念、 八王子革新懇機関紙『革新懇話会』第57号(2013年3月25日)
書評:渡辺治著『渡辺治の政治学入門』、雑誌『経済』2013
年4月号
労働規制緩和の攻勢をかける経営者団体――日本経団連『経営労働政策委員会報告』批判、『自然と人間』2013 年3月号
インターネットによるレイバーネットTVの放送(2013年2月14日)のためのメモ【イガジン、安倍“危機発生内閣”を斬る!】に出演[2013年2月15日(金)]
[付]FMラジオJ-WAVEで「JAM THE WORLD」の放送に出演(2013年2月11日)、それに向けてのメモ[2013年2月12日(火)]
参院選後も政権安定は無理、『連合通信・隔日版』№
8691、2013 年1 月31日付
総選挙の結果をどうみるか――小選挙区制によってアシストされた虚構の自民圧勝、『学習の友』No.714、2013年2月号
自衛隊の国防軍化――変える必要性があるのか、「金曜討論」『産経新聞』1月25日付
「現代労働組合研究会のページ」では以下のように、各ページの更新もすすめてある。興味のある方はどうぞ。
▽13/03/29 それぞれの労働組合運動史・論 その3
レポート 労働運動研究(準備1号)――2013.1.25 発行/労働運動研究フォーラム
1 「労働運動再生のための討論会」の開催に向けた懇談会
経過報告と問題提起 共同代表 伊藤 彰信
2 労働運動の現状と課題 共同代表 中岡 基明
3 地域労働運動の再生と課題 市原地区労顧問 鳰川 静
▽13/03/29 new 「浅見和彦のページ」 を更新
建設労働者・就業者の組織的結集過程と労働組合機能の発展――戦後の諸段階と展望、全建総連、2010―11―11 (PDF版)
▽2013.03.25 「全労協をになう人たち」を更新
全統一の30年の経験から――アメーバー型労働組合運動へ
――鳥井一平「ある個人加盟労組の三〇年:全統一労組の経験」(PDF版)
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