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2012年10月18日 (木)

オリンパスもインフォーマル労組が会社乗っ取り――インフォーマル組織物語Ⅹ

 

 オリンパスの新旧社長は元組合幹部

 

 昨年から新聞・テレビなどで報じられている「オリンパスの乱脈経営」の主人公たちが、あの名だたる総評全国金属に加わっていた元労働組合幹部たちだということが、分かってきた。

私は編集者時代から労働問題を「小説のような社会」として、とらえている。

以前、小説家・清水一行さんに企業小説の材料を提供したことがあるが、「企業小説」の舞台・深部が労働問題なのだ。

 

 昨年、『今崎暁巳さんと私』(PDF版)の編集に参加し、そこに文章を寄せられた、下村三郎さん(元全金理学電機支部、のちに全日本金属情報機器労働組合〈JMIU〉)が、機関紙「金属労働新聞」JMIUの機関紙、1210日号)に下記のような文章を寄せている。

 機関紙はWEB上で読めないので、沖縄県労連の「働く仲間の労働相談センター ☆管理人のよもや話 管理人のまったく個人的感想などを記したブログ」に掲載しているモノをそのままUPする。

 労働組合・ユニオンの側の対応の遅れを痛感するが。

 

  企業をなくしたのは「インフォーマル組織」だ

 

 下村さんによると、「かつてオリンパスの労働組合は全国金属に加盟し、たたかう姿勢と経営をただす気骨を持っていた。しかし、オリンパスの経営者はそれを嫌う。山武、北辰電機などがインフォーマルグループによって労働組合が変質させられる時期、オリンパスでも組合の「体質改善」が進む。組合のトップが今話題の菊川元社長だ。高山新社長は八〇年代、八王子工場の組合支部長だった。たしか全金東京西部地協の副議長だった事もある」と記している。

 

 ここでもインフォーマル組織(グループ)というキーワードが浮上している。「体質改善」という名で企業内労組の実権を奪い、会社の主権を乗っ取り、フォーマル組織のTOPに立つ。

 明治乳業と同じパターンだ。

 この結果、これまで追及してきたように、この組織がかかわると、そののち会社がおかしくなる。

 職場の民主化をもとめた人たちへの「企業破壊分子」だという暴力的攻撃や“職場いじめ”を組織したグループみずからが、「とばし行為」のように犯罪に手を染めている。

 「満足化社会」の達成のために、「法人乗っ取り」と「エゴ社会」の先兵となっている姿が浮かび上がっている。

 

 

20111226

オリンパスよ、お前もか

 

日本が行動成長を遂げ、諸外国から経済は一流、政治は二流などと言われ、日本的経営が賞賛された時代があった。

その日本的経営が成功した要因として、「三種の神器」にあるとされた。「三種の神器」とは、終身雇用、年功序列型賃金、労使協調である。

今や、終身雇用と年功序列型賃金は風前の灯となっているが、労使協調はとりわけ大企業において今なお健在であり、場合によっては協調を超えて癒着とさえなっている。

このような労使協調・癒着は、経営陣がまともな経営をしている場合はともかく、経営陣が悪事を働いていている場合においても、労働組合に経営のチェック機能が働かず、時としては悪事に加担し、ひいては大リストラに導いたり、起業の消滅さえ招来する。

全日本金属情報機器労働組合(JMIU)の機関紙「金属労働新聞」1210日号に、労働組合の役割を考えさせてくれる一文を、元副委員長の下村三郎さんが書いているので紹介したい。

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オリンパスよ、お前もか

 

  いまこそ本物の労働組合が必要

 

「オリンパスよお前もか」「高山君 とうとう貧乏くじを引かされたな」。テレビ、新聞で毎日、オリンパスの「損失隠し」の報道を見ながら思う。

 もう二年ほど前か、朝日の声欄に「働く者軽視の企業に未来なし」とかいた。当時JALJR西、日本郵政など「官から民」となった企業の不祥事が相次いでいた。今年は東電はじめとした電力会社の「安全神話」胡座(あぐら)をかいた結果の大事故だ。

 ただ、いずれも問題の根源には、本来なら経営の暴走や安全無視をただすべき労働組合がその役割を果たしていないことがある。JALJRは労働組合を分裂させ、電力会社はレッドパージや正論を吐く労働者への差別や隔離で組合を会社いいなりの組織にした。それが、儲け第一、安全軽視の経営を許した。

電力会社の組合は、いまも経営者顔負けに原発推進、早期運転再開を主張する。

ところでオリンパス。かつてオリンパスの労働組合は全国金属に加盟し、たたかう姿勢と経営をただす気骨を持っていた。しかし、オリンパスの経営者はそれを嫌う。山武、北辰電機などがインフォーマルグループによって労働組合が変質させられる時期、オリンパスでも組合の「体質改善」が進む。

そのあとの組合のトップが今話題の菊川元社長だ。高山新社長は八〇年代、八王子工場の組合支部長だった。たしか全金東京西部地協の副議長だった事もある。いまから九年ばかり前、オリンパスが茨城・協和町の子会社・東京金属に「会社解散」を仕掛けた時、何度か新宿のオリンパス光学本社に抗議要請にいった。その時に対応したのが、当時、総務部長だった高山氏。交渉の冒頭に彼は「理学の下村さんですね」といった。

「労働組合」は、もう産別組織からも脱退していた。歴代の組合トップが経営の中枢・トップに座る。こうした企業と労働組合に正常な労使対等の関係は生まれない。それでは経営のチェック機能も失われ、コーポレートガバナンスも働かなくなる。カメラや内視鏡の技術は優秀でも、経営は目先の利益追求だけに走る。オリンパスも横河電機に吸収された北辰の撒を踏むのか。

 いま、つくづくと本物の労働組合の必要性を痛感する。まともな労働組合こそ企業を守ると。

 

働く仲間の労働相談センター ☆ 沖縄県労連

http://okinawakenroren.org/

 

 

管理人のよもや話 管理人のまったく個人的感想などを記したブログ

http://okinawakenroren.org/kanrinin-blog/2011/12/1226olympus.html




 

 ▽参考

インフォーマル組織の過去・未来

 

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