« すすむ最賃裁判、そして戦後史――下山房雄のページ更新 | トップページ | インフォーマル組織物語―その1 »

2012年8月26日 (日)

『新自由主義批判の再構築』と新福祉国家論

▽追記(17.12.05

 

 以下、猿田さんの問題提起を読んでほしい。この論理については勉強した。

 

 

 

「日本における『福祉国家』と労使関係」(猿田正機稿)を再紹介する

 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-3dee.html

 

 猿田正機さんの「社会民主主義型福祉国家」と労働運動

http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-a2ab.html

 

 

 

 ◇猿田正機さん(中京大学名誉教授)の問題提起――論文・リスト

http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/sorezorenoroudou-3.htm#saruta2017-12-03

日本における「福祉国家」と労使関係、「中京経営研究」Vol.22,No.122013-03-15

社会民主主義型福祉国家・社会と日本の労働運動 : スウェーデンを素材として、 猿田 正機、中京大学経営学部、「中京経営研究」、20060901

研究ノート:「福祉国家」と日本の労働運動――「福祉国家・スウェーデン」を素材として、中京経営研究第9巻第2号、20002





  ▽以下が本文。

『新自由主義批判の再構築』(赤堀正成・岩佐卓也 編著、法律文化社、20108月、3,150円(税込))の紹介文を書くことを忘れていた。夏休みなのでいいだろう。 

http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/111224book-ronten.htm

 

 

本書は、「ポリティーク」(旬報社)で論陣を張ってきた木下武男・後藤道夫の議論を批判している。

上記のURLに掲げたページに、同書を紹介・批判している書評・文献は以下の通り。



 1 高橋 祐吉(大原社会問題研究所雑誌 №63320117月)
 

2 佐野修吉 (『新社会兵庫』20101123日) 

3 野営地にて――あるいはレーニンがクラシックを聴かないこと。(20101004日) 

4 たんぽぽコーヒーブレイク――熊本の弁護士寺内大介(2011926日) 

5 雑誌『前衛』 (日本共産党発行、201012月号)  2012.07.04 new

 

 

論点は、戦後の「日本型福祉国家」をどう見るか、「企業社会の特殊性」とされる「年功賃金」や「終身雇用」が差別や格差の根源……。また日本は福祉国家でなく、「開発主義体制」「官僚主導国家」であるとする主張である。日本においては新自由主義を批判しているようで、実は新自由主義路線を推奨する理論と共鳴している――と。

 

 編集者としてのスタンスは、ヨーロッパを調査・訪問した事実から見ると、「左翼」政党主導型で福祉国家が作られたのではなく、イタリアの場合ではコミュニティ(キリスト教をベースにした)民主主義、CGIL、CISL、UILなどの労働組合による産業民主主義、憲法に書かれた協同組合(レガなどの生産協同組合、社会的協同組合)などの複合的な形成力からだ。だからやっぱり、地域でNPOや労働組合運動、ワーカーズコープをやろうとする青年(女性)を育てる方がいいと思っている。

 

 ある大学院の社会人コースで勉強し始めた友人に「ヨーロッパで新福祉国家づくりなど議論している運動があるんですか」と聞いたら「憮然とされた」ことがある。もっと「青年の社会的排除」「コミュニティにおける障害者の就労」など具体的に勉強したらどうかとアドバイスしたが、その後そのような論文は送られてこない。

 

  

 年功賃金論については、また検討したい。


 

« すすむ最賃裁判、そして戦後史――下山房雄のページ更新 | トップページ | インフォーマル組織物語―その1 »

労働問題・労働組合」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『新自由主義批判の再構築』と新福祉国家論:

« すすむ最賃裁判、そして戦後史――下山房雄のページ更新 | トップページ | インフォーマル組織物語―その1 »

無料ブログはココログ