『新自由主義批判の再構築』と新福祉国家論
▽追記(17.12.05)
以下、猿田さんの問題提起を読んでほしい。この論理については勉強した。
「日本における『福祉国家』と労使関係」(猿田正機稿)を再紹介する
http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-3dee.html
猿田正機さんの「社会民主主義型福祉国家」と労働運動
http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-a2ab.html
◇猿田正機さん(中京大学名誉教授)の問題提起――論文・リスト
http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/sorezorenoroudou-3.htm#saruta2017-12-03
日本における「福祉国家」と労使関係、「中京経営研究」Vol.22,No.1・2、2013-03-15
社会民主主義型福祉国家・社会と日本の労働運動 : スウェーデンを素材として、 猿田 正機、中京大学経営学部、「中京経営研究」、2006年09月01日
研究ノート:「福祉国家」と日本の労働運動――「福祉国家・スウェーデン」を素材として、中京経営研究第9巻第2号、2000年2月
▽以下が本文。
『新自由主義批判の再構築』(赤堀正成・岩佐卓也 編著、法律文化社、2010年8月、3,150円(税込))の紹介文を書くことを忘れていた。夏休みなのでいいだろう。
http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/111224book-ronten.htm
本書は、「ポリティーク」(旬報社)で論陣を張ってきた木下武男・後藤道夫の議論を批判している。
上記のURLに掲げたページに、同書を紹介・批判している書評・文献は以下の通り。
1 高橋 祐吉(大原社会問題研究所雑誌 №633/2011年7月)
2 佐野修吉 (『新社会兵庫』2010年11月23日)
3 野営地にて――あるいはレーニンがクラシックを聴かないこと。(2010年10月04日)
4 たんぽぽコーヒーブレイク――熊本の弁護士寺内大介(2011年9月26日)
5 雑誌『前衛』 (日本共産党発行、2010年12月号) 2012.07.04 new
論点は、戦後の「日本型福祉国家」をどう見るか、「企業社会の特殊性」とされる「年功賃金」や「終身雇用」が差別や格差の根源……。また日本は福祉国家でなく、「開発主義体制」「官僚主導国家」であるとする主張である。日本においては新自由主義を批判しているようで、実は新自由主義路線を推奨する理論と共鳴している――と。
編集者としてのスタンスは、ヨーロッパを調査・訪問した事実から見ると、「左翼」政党主導型で福祉国家が作られたのではなく、イタリアの場合ではコミュニティ(キリスト教をベースにした)民主主義、CGIL、CISL、UILなどの労働組合による産業民主主義、憲法に書かれた協同組合(レガなどの生産協同組合、社会的協同組合)などの複合的な形成力からだ。だからやっぱり、地域でNPOや労働組合運動、ワーカーズコープをやろうとする青年(女性)を育てる方がいいと思っている。
ある大学院の社会人コースで勉強し始めた友人に「ヨーロッパで新福祉国家づくりなど議論している運動があるんですか」と聞いたら「憮然とされた」ことがある。もっと「青年の社会的排除」「コミュニティにおける障害者の就労」など具体的に勉強したらどうかとアドバイスしたが、その後そのような論文は送られてこない。
年功賃金論については、また検討したい。
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