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2012年7月

2012年7月29日 (日)

ボランティアと協同労働――黒川俊雄さんのHPを更新

 黒川俊雄さん(慶應義塾大学名誉教授)が、「ボランティア」について論じていたのを、不明にも知らなかったのでHPを更新増補した。

 

「ボランティア、協同労働、そしてCC共済」、協同の發見 20037月 第132号、協同総合研究所

「ボランティア、協同労働、そしてCC共済―2」、協同の發見 20038月 第133号、協同総合研究所

  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/kurokawa/kurokawa-index.htm

 その柱建ては、以下の通り。

 書いた経過は、亡くなった中田宗一郎元専務理事(日本労協連)が「CC共済」をつくろうとしていた時期に勉強会を行い、その前提に、「ボランティア論」を展開したようだ。

内容は、ぜひ一読してほしいが、「協同労働の担い手は、雇用労働者ではなくて農漁民、自営業者、中小企業者に近い」「低賃金構造を克服するナショナル・ミニマムの軸となる最低賃金制の法制化が重要な課題になってきている」という論理展開は、知らなかった。

 協同労働の担い手が、自らの使命として「NPOのボランティア労働」と「非正規労働者の賃率」を規制する「ナショナル・ミニマムの軸となる最低賃金制の法制化」の役割をもっているという、黒川教授の提起は、地域社会のコミュニティづくりと「社会的労働運動」をリンクすることの今日的意味を示唆している。

 国際的にはILO94号条約があるが、自治体労働者の「公契約における公正労働基準の確保」をめざしていることともリンクする課題ではないか。

1、ボランティアとは何か

2、ボランティアはなぜ始まったのか

3、ボランティアから協同労働が始まったのはどうしてか

4、資本が労働を使う資本主義の下で労働が資本を使う協同労働の担い手はどんな問題にぶつかるのか

5、協同労働の担い手は、雇用労働者でなくて農漁民、自営業者、中小企業者に近い

6、農漁民、自営業者、中小企業者に低所得世帯が多い根本的な原因は何か

7、農漁民、自営業者、中小企業者に低所得世帯が多くなるように「市場経済」全体の仕組みを歪める土台になっているのは雇用労働者の低賃金構造である

8、「市場経済」全体の仕組みを歪める土台になっている低賃金構造を克服するナショナル・ミニマムの軸となる最低賃金制の法制化が重要な課題になってきている

9,「市場経済」全体の仕組みを歪める土台になっている低賃金構造を克服する共同行動のなかで、空洞化しつつあるコミュニティを再生する土台をつくるのがCC共済である

つづいて、イタリアの社会的協同組合に詳しい、田中夏子さんの「日本における女性たちの仕事おこし調査」から連続する課題意識を、上記HPに一緒に掲載した。


 ・担いながら創る、創りながら変える、田中夏子(都留文科大学)、協同の發見 2004.1 No.138

黒川俊雄さんの上記論文「ボランティア、協同労働、そしてCC共済」を受けて、田中夏子さんが執筆されたものです)。

2012年7月24日 (火)

全労連を担う人たち(2)――現代労働組合研究会のHP

 全労連をどのように紹介するか、編集者として考えたが、総評時代の単産(国労とか全電通・鉄鋼労連・私鉄総連など)ではなく「産業別労組と地域別労組の複合体だ」という幹部の話が基本だと思う。

 

産業別労組としてまだ十分達成されたものはないのだろうが、地域別労働組合は連合をこえたものがあるのではないか。 

 

そんな思いで、以下にいくつかの労組・ユニオンを紹介した。

http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/zenrouren.htm


 10年後には、地域労働組合が、非正規労働者と正規労働者の協同の旗を掲げ、民間(大企業)+飲み屋産業(流通)+生協+福祉などのNPO事業体+自治体+旧公共企業体の複合組織として、ヨーロッパ型に生まれ変わることを望む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2012年7月18日 (水)

消費税のお金を巻き上げたいのはハイパーエリートの財務(大蔵)官僚

 昨日は、「さようなら原発1000万人署名市民の会」に顔を出し、昔の代々木公園出発のメーデーを思い出した。

 今日は、一番書きたいことを書くことにする。それは、「1000兆円」の借金は、国民が使ったのであろうか。

 歴代の自民党政権とエリート官僚の分配で、使ってきたのではないか。ややもすると「日本型社会主義国家集団」のみなさん(原子力村+開発・建設大企業・地方の自民党集団+地方自治体官僚、そして沖縄などのアメリカ対策他。そして金融などに巣食う集団。プラスでいえば「日本型福祉国家」の支え)が、この「失われた20年」の中で、自らのポジションを守り、老後の生活を考えたために失われた金額ではないか。

 

 1月20日に消費税増税を柱とする「税と社会保障の一体改革」の必要性を国民に訴える「全国行脚」をスタートさせた、という毎日新聞の記事を下記に掲げておく。

 なぜか。安住財務相の横にいるのが、現代の“ハイパーエリート”の勝栄二郎事務次官だ。

 あなたが指図しているのではないか。

 

 

 

 

 

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週刊現代系の『現代ビジネス』の話も信じざるを得ない。

 「野田政権は、財務省に完全に支配されている。真の総理は野田佳彦ではなく、その背後にいる勝栄二郎事務次官である」

 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/21453

 

 

 とにかく、官僚エリート集団にこびる「松下政経塾」出身の総理とその人たちは何を考えているのか、マスコミはなにも伝えていない。

2012年7月12日 (木)

18歳からの現代社会入門――「五十嵐仁のページ」を更新

 五十嵐仁先生(法政大学大原社会問題研究所教授)の「ブログ 五十嵐仁転成仁語」は人文科学・社会科学部門では著名なもので、さまざまな人に読まれている。

 その中の論攷部門を、「五十嵐仁のページ」で再UPしている。

 PCだけでなく、青年(女性)たちに人気のあるIpadやスマホでも読めるように、InDesgin(DTPソフト)で「46判・PDF」ページづくりをしてきた。

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/igarashi/igarashi-index.htm

 

 

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 その作業をしていて、実は『現代社会入門』というべき、高校生や大学生が読んでほしいテーマが描かれていることに気がついた。

 

 たとえば、「大阪条例問題と現代社会の貧困」の中で、以下のように述べている。

 

「それは貧困化の増大と格差の拡大が生み出した社会意識の変化であり、自分たちより恵まれた人たちを引きずり下ろすことによって溜飲を下げるという「うっぷん晴らし政治」(内橋克人「貧困の多数派 歯止めを」『朝日新聞』2012年1月8日付)への傾斜や「引き下げデモクラシー」(丸山眞男)の浸透という問題である。(中略)

 貧困化とはいわゆる「負け組」の増大であり、格差の拡大とは「勝ち組」との差の拡大である。このようななかで、「負け組」による「勝ち組」に対するねたみと憎悪が拡大し「うっぷん晴らし」する以外に解消されない閉塞感が蔓延した。その対象として選ばれたのが、公務員であり教員だったのではないだろうか。

 これらの階層は、一般の「負け組」からすれば、安定し恵まれていると見られている。生活苦のなかで、それらの人々の安定性を脅かし、地位を失うリスクを与え、給与を引き下げることによって、自らと同じ水準の苦労を味わわせたいという気分が高まっていく。これが丸山眞男の言う「引き下げデモクラシー」であり、公務員や教員をスケープゴートとして、このような「劣情」に訴えたのが橋下氏だったのである

 

 ここから、「内橋克人? 丸山眞男?」という疑問や「引き下げデモクラシーって何?」という疑問が生まれてくる。高校・大学で学ぶ者にとって、学びへの欲求を引き出してくれる。

 

 青年(女性)よ、自らの高校・大学を疑うべし! 


 そして戦後の時代に、「樋口篤三」のような生き方をしていた人がいたことを発見してほしい。

 五十嵐先生は、朝日新聞などのマスコミが持ち上げた「吉本隆明」を批判する数少ない社会批判家で、おもねるそぶりも見せていない。

 

最近の主な論文・論攷の御案内 (別ページへ)  新着情報 2012.07.11追加

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/igarashi/ronkou.htm

 

大原社会問題研究所と増島宏先生 (「ブログ 五十嵐仁の転成仁語」―掲載20111213日)

福島第1原発事故と脱原発社会に向けての政治の責任 (立教大学で開催された第16回東京科学シンポジウムの予稿集) (「ブログ 五十嵐仁の転成仁語」―掲載201112月5日)

戦後のエネルギー・原子力行政と政治の責任(『季刊 労働者教育』 No.143201111月号)

大阪条例問題と現代社会の貧困 (『教育』20127月号) 2012.07.02追加

選挙制度改革をめぐる動き(「法と民主主義』、2012年5月号(No.468))  2012.06.28追加

樋口篤三遺稿集『革命家・労働運動家列伝』(第1巻)、『オルグ・労働運 動・戦略』(第2巻)『大原社会問題研究所雑誌』第643号(20125月号)

衆院倫理選挙特別委員会での意見陳述(5月26日付『しんぶん赤旗』)

「左翼」は並立制を受け入れるべきか(「フォーラム21」、27号、2012428日から31日)

労働運動の社会的役割と今日的課題(月刊『全労連』、第182号(2012年4月号)

なぜ、誰も吉本隆明の責任を追及しないのか (『革新懇話会』八王子革新懇の機関紙、2012325日)

新自由主義改革に抗する教職員組合の役割(『クレスコ』、No.1312012年2月

今の情勢をどう読み、どう行動するか(『労農のなかま』No.533201111月)

2012年7月 8日 (日)

全労連を担う人たち――現代労働組合研究会Ⅻ

日本のナショナルセンターの一つ、全労連について、ほとんどのマスコミが無視し報道していない。ある政党系の下にあるという認識のようだ。

ヨーロッパに数度、調査・訪問したが、イタリアにはCGIL、フランスにはCGTなどという今でも頑張っている古豪のナショナルセンターがある。ソ連系の政党は、イタリアではなくなり、フランスは少数派になっているので、唯一、労働組合ナショナルセンターが「社会的ポジション」をもっているので、いまでも写真付きでデモなどが、日本のマスコミ新聞でも紹介されている。

 

しかし、「すきや」などの非正規労働者を組織化し、たびたびマスコミに登場する「首都圏青年ユニオン」は全労連のメンバーだ。

このナショナルセンターは、100万人をこえているというが、その実態は青年たちに、伝わっていない。地域組織や「非正規労働者向けのユニオン」などが多数あるが、その分析の前に、全労連を担う人たちの労働組合運動についての認識(歴史も含めて)の一端を紹介した、新しいページ:「全労連を担う人たち(1)」(現代労働組合研究会Ⅻ)を下記にUPした。

   http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/zenrouren.htm

   Zenrouren1



 

 紹介した文章は、以下の3点。

重大な問題関心として、「組織的空白地帯 1.製造大企業構内の広大な非正規労働者(戦略的陥没地帯)」と寺間さんは以下の文書で書いている。これは20数年前からのテーマだが、まだ実践的答えはないようだ。

 

斎藤寛生(全労連組織局長)

「地域を結節点に、産業と業種に責任を負う労働組合へ――「組織紘大強化中期計画案」を深めるために」(全労連中国ブロック労働相談員養成講座、2012年5月19日(土))

 

寺間誠治(全労連組織局長 寺間誠治・労働者教育協会副会長、当時)

「この社会を変える展望新しい労働運動とナショナルセンターの役割」

117 期基礎教室第11 回(最終)講義 <社会を変える力はどこにあるのか> 2010 7 3

 

寺間誠治

「労働運動と社会的連帯のチカラ」(東京労働学校115 期基礎教室 第7 回講義(2009/4/25)レジュメ)

 

追記 現代労働組合研究会のHPをリニューアルしました。

http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/111210roudou-index.htm

 

 

 

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  ▽全労連を担う人たち(2)――現代労働組合研究会のHP

  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-027a.html

   

  ▽追記 14.10.25

   http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/zenrouren.htm


   全労連結成から25周年という節目の大会での「神奈川労連の修正提案」の持つ意味
――青山悠、岡本一、芹澤寿良、五十嵐仁の発言

 

 

 

  ▽現代労働組合研究会のHP

 

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/111210roudou-index.htm

2012年7月 6日 (金)

東京国際ブックフェア2012に行ってきた

 昨日、東京ビッグサイトで開かれている「東京国際ブックフェア2012」に行ってみた。会場はほぼ満員で、1階は各出版社のブースがならび、まったく知らない出版社があるもんだなと思い、見て回った。

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こちらが見てみたかったのは、2階に出展していた凸版印刷や大日本印刷などの先端印刷現場の様子だった。タブレット型のPCでデモンストレーションをしていたが、なんとDTPデザインは「InDesgin」を使って説明をしていた。

昔は、凸版印刷は、CPSという電算写植を出版社側に使ってページのDTPをすすめていたし、さまざまなDTPソフトが他社から開発されていたが、もうInDesginなのだということが分かった。

 

Qualkも出展していたが、元気がなかった。

MACを使ったDTPの王者が世の中から滑り落ちている、現実を見た。

 

追記

「現代労働組合研究会のHP」の全面的にリニューアルして、UPした。

http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/111210roudou-index.htm

 

TOPに使った写真は、昔訪問したイタリアの「広場」風景だ。フリーの素材だが、「青年よイタリアに跳べ」と語りたい。

2012年7月 2日 (月)

五十嵐仁さんのHPをオープン――現代労働組合研究会Ⅺ

 日本における社会・労働問題の一大宝庫である研究所・法政大学大原社会問題研究所の前所長だった五十嵐仁先生の個人サイトを情報発信した。

 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/igarashi/igarashi-index.htm

 

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 このサイトでは、「主な単行本(主著や編著・共著)一覧」はもとより、「1978年以来の論攷」を収録してある。さらに「主な講演記録」(2008年~2011年まで)もフォローした。

 

 前者は、すべてのPDFファイル(「大原社会問題研究所雑誌」に発表したモノや他の雑誌に掲載したものをPDF化)にリンクを付け「五十嵐仁全集」にしたいとご本人は望んでいる(作業する方は大変だが)。

これはWEBの可能性を先駆的に示した同研究所元所長の二村一夫さんは、みずからのサイト(二村一夫 著作集で実現しつつある。

 

その一端は、下記のようなテーマのモノだ。


  最近の主な論文・論攷の御案内 (別ページへ)  新着情報 2012.06.28追加

選挙制度改革をめぐる動き(「法と民主主義』、2012年5月号(No.468))  2012.06.28追加

樋口篤三遺稿集『革命家・労働運動家列伝』(第1巻)、『オルグ・労働運 動・戦略』(第2巻)『大原社会問題研究所雑誌』第643号(20125月号)

 衆院倫理選挙特別委員会での意見陳述(5月26日付『しんぶん赤旗』)

 「左翼」は並立制を受け入れるべきか(「フォーラム21」、27号、2012428日から31日)

 労働運動の社会的役割と今日的課題(月刊『全労連』、第182号(2012年4月号)

なぜ、誰も吉本隆明の責任を追及しないのか (『革新懇話会』八王子革新懇の機関紙、2012325日)

 新自由主義改革に抗する教職員組合の役割(『クレスコ』、No.1312012年2月

 今の情勢をどう読み、どう行動するか(『労農のなかま』No.533201111月)――2012.06.23追加

 


 後者の講演記録は、読んでいる方としては、日本全国の民主主義運動と労働運動の発露の場が、全国津津裏裏にあることを、「政党紙」では一部あるが、初めて系統的に面として(もちろんその筋の人はリサーチしているのだろうが)、五十嵐仁先生の行動を通じて、発信することができた。

 

 五十嵐仁先生は、これまで300万アクセスを超える「ブログ 五十嵐仁の転成仁語」で日常的に社会に問うてきたが、このサイトで系統的に「次世代の人たちが読みこなせる」状況をつくっていければ、「WEB上の社会・労働・政治大学」が生まれてくるのではないだろうか。

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