この10年ほど、落語の世界とは無縁の生活を送っていたが、この間、1年間に2回ほど、寄席に行っている。
行くたびに、“落語家とはなんなのか”知りたくなり、本を読み続けた。
ほとんどが越谷市立図書館から借りてきたものだが、最近は蔵書が少なくなり、アマゾン(Amazon)で古い本などを購入して読んでいる。
昔、「とんがり師匠」とよばれた「稲荷町の師匠・林家彦六さん」のことが知りたくなり、林家正雀著『師匠の懐中時計』(うなぎ書房、2000年3月)もそこで探した。
今はどんな本でも、こちらのニーズが起これば買える時代だ。
共通して、どの時代の前座時代の経験は、なにか「ほっとするものがある」。あまりにも私たちは世代として「競争社会」を生き抜いてきたからかもしれない。
それでも出版業界は、同じように先輩後輩、大御所(編集長・社長)との関係が濃密であったが。「売れる本・売れない本」の境目は、“喜びも悲しみも含んだ「うつ社会」”に導いたが、どうでしょうか。
読んだ本は以下の通り。
仕事にかまけて「文化廃絶状況」から脱出するには、恰好の本群だ。
さらに「うなぎ書房」さん(クリックして下さい)のご苦労を考えると、再度敬服。新刊も買います。
▽2011/11/08
『ぜいたくな落語家(はなしか)』(柳家小さん(6代目)/大野善弘著、うなぎ書房、 2006年09月)
『刑務所通いはやめられねぇ――笑わせて、泣かせる落語家慰問』(桂才賀著、亜紀書房、2008年8月)
『女落語家の「二つ目」修業』(川柳つくし著、双葉社、2010年7月、1300円)
『天下御免の極落語 平成の爆笑王による“ガーコン”的自叙伝』(川柳川柳著、 彩流社、2004年6月)
『ぼくの人生落語だよ』(林家木久蔵著、ポプラ社、1982年、800円)
『座布団一枚! 桂歌丸のわが落語人生』( 桂/歌丸著、小学館、2010年9月)
『背中の志ん生 落語家円菊』( 古今亭円菊(2代目)著、うなぎ書房、2001年5月)
『談志最後の落語論』( 立川/談志著、梧桐書院、2009年11月)
『談志狂時代 落語家談幸七番勝負』( 立川談幸著、うなぎ書房、2008年2月)
『談志狂時代〈2〉師匠のお言葉 』(立川談幸著、うなぎ書房、2009年1月、1890円)
『落語の世界』( 五代目柳家つばめ著、 河出書房文庫、2009年12月)
『落語家柳昇の寄席は毎日休みなし』(春風亭柳昇著、うなぎ書房、1999年7月)
『江戸前の男―春風亭柳朝一代記』(吉川潮著、新潮社、1996年)
『戦後落語史』 (新潮新書、新潮社、2009年12月、735円)
『月亭可朝の「ナニワ博打八景」―金持たしたらあかん奴 』(吉川潮 著、竹書房、 2008年9月、1470円)
『人生、成り行き 談志一代記』( 新潮文庫、立川談志/吉川潮共著、 新潮社、2010年12月)
『落語の国芸人帖』( 吉川潮著、河出書房新社、2009年1月 )
『ヨイショ志ん駒一代』(古今亭志ん駒(2代目)著、うなぎ書房、2002年10月)
『笑いの引き出し』(桂米丸(4代目)著、うなぎ書房、2000年12月)
『万年前座 ―僕と師匠・談志の16年』(立川キュウイ著、新潮社、 2009年11月)
▽2008/9/1 (以下はHPの「編集者の飛礫」に掲載したもの)
『赤めだか』(立川談春著、扶桑社、2008年4月、2000円)
『落語への招待 2』(新人物往来社、2008年7月、1890円)
『落語百景 噺家たちが生きた街、愛した街を歩く』(新人物往来社、2008年8月、1890円)
『3分間でわかるビジュアル 落語』(三遊亭圓歌監修、PHP研究所、2006年2月、1260円)
『金馬のいななき 噺家生活六十五年』(三遊亭金馬著、朝日新聞社、2006年3月、1995円)
『渥美清 浅草・話芸・寅さん』(堀切直人著、晶文社、2007年9月、1995円)
『寄席の世界 小沢昭一がめぐる』(小沢昭一編、朝日新聞社、2004年11月、1680円)
『昭和下町 人情ばなし』(林家木久蔵著、生活人新書、NHK出版、2001年12月、714円)
『極上 歌丸ばなし』(桂歌丸、山本進著、うなぎ書房、2006年6月、2100円)
『米朝よもやま噺』(桂米朝著、朝日新聞社、2007年12月、1365円)
『桂三枝という生き方』(桂三枝著、ぴあ、2005年月、1890円)
『昭和落語家伝 談志絶倒』(立川談志著 写真・田島謹之助、大和書房、2007年9月、2730円)
『六世笑福亭松鶴はなし』(戸田学編、岩波書店、2004年7月、3360円)
『花録がナビする大人の落語とは』(柳家花録+小野幸恵 撮影・橘蓮二、近代映画社、2006年5月、1890円)
『名人 志ん生、そして志ん朝』(小林信彦著、朝日新聞社、2003年1月、1260円)
『まわりまわって古今亭志ん朝 志ん朝の仲間たち』(文芸春秋、2007年6月、1600円)
『よって たかって 古今亭志ん朝』(志ん朝一門、文芸春秋、2007年6月、1700円)
『この落語家を聴け! いま、見ておきたい噺家51人』(広瀬和生著、アスペクト、2008年7月、2100円)
『全身落語家読本』(立川志らく著、新潮社、2000年9月、1365円)
『僕が、落語を変える。』(柳家花緑+小林照幸著、新潮社、2001年11月、1365円)
『師匠噺』(浜美雪著、河出書房新社、2007年4月、1785円)
『柳家花録と落語へ行こう』(柳家花録他著、旬報社、2002年11月、1680円)
『落語新時代』(八木忠栄著、新書館、2008年2月、1890円)
『いま、胎動する落語――苦悩する落語2』(春風亭小朝著、ぴあ、2006年9月、1680円)