2020年6月13日 (土)

1980年代から「当たり前の労働組合の闘いと共鳴した本づくり」をしてきた。

 編集子の所属した出版社(労働旬報社)は、産別会議法対部の人たちがつくり、その後は「総評弁護団づくり」を担った先輩たちが創建した出版社だった。三池闘争(三鉱連)を編集した『英雄なき113日の闘い』や三池炭鉱労働組合編『みいけ20年』、「近江絹糸人権争議」の本、『幹部闘争から職場闘争へ』(内山光雄著)などの出版物や労働(組合)運動史といわれた分野で多数の本を編集していた。
 その後も東京争議団運動にかかわって多数の出版・編集を行い「運動の中の出版社」とメッセージを発信していた。

   『斗う労働者のど根性』、『東京争議団物語』から学ぶ《PART Ⅰ》
    http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2019/12/post-ba4198.html

 

  「団塊の世代」が社会の多数を占め始めてきた1980年代に編集子は、出版社として子育て・教育書が多数の読者をつかんでいた時期に関わらず、ほとんどタッチすることがなかった(この分野はY社長さんがほとんど編集していた)。Y社長 は、 その時期にも「大企業労働問題」に関する以下のような本も編集・出版をしていたのも事実({関西電力」は除いて)。

 

 

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 一方、1960年代から続く大企業(鉄鋼、造船など)における闘う労働組合の後退だけではなく、1970年代後半から1980年代は「当たり前の労働組合運動が亡くなっていく過程」に直面していた。総評の国民春闘は後退して、民間大手組合におけるJC路線が台頭し、闘う労働者と労働組合運動つぶしが、日本の大企業労働者、全金や食品労働者へ、そして国労へと全産業に広がっていく。編集子は角度を変えて、労働問題の出版物にチャレンジしていた。

  「国民春闘をめざして『春闘読本』を編集していた」
  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-ed2a35.html

 

 「シーアンドシー出版のページ」へ

   http://e-kyodo.net/

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 沖電争議に参加した労働者の多くは、「ポスト団塊の世代」といわれた青年たちであった。
 「沖電気争議の記録 次世代に伝えておきたいこの闘い(1978年~1987年)」(沖電気の職場を明るくする会)
  http://e-union.sakura.ne.jp/okidenkisougi/index.html

 丸一日「雑草刈り」などのイジメを命じたインフォーマル組織・DECに壊滅的破壊攻撃を受けた雪印食品労組の仲間も年若い人たちだった。
 「日本の労働組合と企業社会の劣化をすすめたインフォーマル組織!」
  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/informal.htm

 

 一冊一冊を企画したメモは、いま手元にないが、よく出版社経営陣は、がまんして出版させてくれたもんだ。

 この攻撃の中で、財界の危機管理・労働対策部・政府などの攻撃を超える闘いの一つが、現在の闘いにつながる連帯・関西生コン支部の実践だと思う。
 「関西生コン労働組合運動の歴史と到達点――業種別支部型労働組合運動が切り開いたもの 」(新しい労働組合運動の模索―2―他人の痛みはわが痛み)、武 建一、「賃金と社会保障」 847号、 1982年08月。
 「関西生コンの研究」(「業種別職種別ユニオン運動」研究会)

  http://www.gyousyubetu-syokusyubetu-union.com/180627kansainamakon.html

  しかし2020年の現在も、「闘う労働者」への共鳴はつづいている。

 

2020年6月 6日 (土)

国民春闘をめざして『春闘読本』を編集していた

   1974年の30%を超える大幅賃上げを勝ち取った時代、翌年から政府・財界などの抑制政策がすすむなかで、総評などが1970年代中盤から掲げていた「国民春闘」は終焉に向かっていたが、「再構築」というコンセプトで「春闘読本」を毎年、編集していたことがあった。その時の思いの一端を書き留めておく。

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 1 読者対象は、当時、職場活動を担っていた「戦後民主主義世代」といわれた総評傘下および純中立の組合活動家向け(国労、全金、新聞労連などのマスコミ関係、大手民間労組内活動家、自治労、国公関係労組など)だった。
 この時期に「団塊の世代」なども学卒で職場に入ってきており、自治体職員・教育労働者や高度経済成長で拡大した食品・電機産業の労働者などにも読者が増えていった。
 東京争議団をウオッチしていた編集子は、学生運動とは違った大衆的な広がりと率直な要求闘争、社会保障などの制度・政策要求について、共感をもっていた。
 2 総評が国民春闘を掲げており、国労などのスト権スト[公共企業体等労働組合協議会(公労協)が行った日本国有鉄道(国鉄)のストライキ、特に1975年(昭和50年)11月26日から12月3日] の敗北があっても、まだ労働運動の分岐が起こっていない時代だった。岩井章(前総評事務局長)、藁科満治(電機労連委員長)、山岸章(全電通委員長)、太田薫(元総評議長、合化労連)、 槙枝 元文(総評議長)、富塚三夫(総評事務局長)、中西五洲(全日自労委員長)、宮田 義二(鉄鋼労連委員長)、武藤 久 (国労書記長)、吉岡 徳次(全港湾委員長)、引間博愛(全自運のちの運輸一般委員長) など当時の労働組合リーダーもまだ原稿を寄せてくれた。
 3 各単産には「書記」と呼ばれる一種の「運動(政策)研究者」が各分野に存在して、横型ネットワークを持っていて、テーマを持ち込むと「○○○○のAさん」が書けるという、ありがたいシステムがあった。当時は、「総評・中立労連」という枠組みだったが、同盟の中にも繋がりがあり、ペンネームで書いてもらった人もいた。
 4 「職場からの春闘づくり」などを掲げて、沖電気争議などを通じて探して、発言できる職場活動家の参加をめざした。しかし多くは書記さんを通じてお願いするのだが、インターネットがない時代なので、探すのに手間がかかったし、掘り起こしたとはいえない。
 5 毎年、この著者に書いてもらいたい人という意味で、編集子にとって得難い存在の方を探して、「政治社会情勢、春闘、労働者の現状と未来」を忌憚なく発言していただいた。渡辺 洋三(東京大学名誉教授)、高内 俊一(『現代日本資本主義論争、1973年』) 、青山 四郎(経済学者)、鎌倉 孝夫(埼玉大学名誉教授)、森 恭三(『記者遍路』朝日選書、1974、戦後の朝日新聞委員長)、沼田 稲次郎(東京都立大学元総長)、樋口 恵子(女性史研究家)、吉原 公一郎(作家)、金子美雄(日本賃金研究センター所長)、孫田良平(日本労働ペンクラブ)、板垣保(労働ジャーナリスト)、青木慧(ジャーナリスト)、水沢透(経済ジャーナリスト) の各氏だ。
 6 若手と言われた社会政策・労使関係・日本経済など研究者の方々には、毎年、執筆いただき、各地の労働組合の「春闘講座」に紹介したり、みなさん一度、呼ばれると連続して講演するほどになった。
 7 「春闘読本」のコンセプトに「労働組合運動読本」の要素を入れ込みながら、「戦後民主主義世代」、そして「団塊の世代」と言われた多数の「新しい労働者層」にも期待を込めて、メッセージを書いていただいた。

 

 〔閑話休題〕
 編集子は、出版社では『1974年春闘読本』から係わってきたが、今まで出会ったこともない執筆者(研究者)に半ぺら40枚の原稿を毎日、朝(9時まで)自宅にお伺いして、10枚づついただいた経験がある。手書きの原稿をこのようにして先輩たちももらっていたのかと思った記憶がある。原稿はありがたいものだ。
 社内的には、毎年の春闘に出版労連の組合として「賃上げ要求書」を提出するのだが、まず言われるのが「君の仕事は赤字なんだから、黒字にしてからにしてくれ」とかまされた事実。これはなんとかしないと、ダメだと思って「売れる春闘読本」にして稼がないと生き残れない、と思ったことが忘れられない。
 おかげさまで、この時期は、万単位に売れていた(といっても、編集子はヒラなので刷り部数と実売部数がどのようなものか知る由もなかった)が……。旬報社が3号雑誌として発刊された『労働世界』(A5判)の現代版を作りたい夢というは、実現しなかった。

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 『79年春闘読本』――「賃金と社会保障」 (760号、1978年12月25日)

 79年国民春闘情勢と基本的観点
 組織方針からみた79年春闘への提言    中林 賢二郎
 歴史のうねりのなかでの79年春闘(付 戦後労働運動関連指標) 下山 房雄
 国民春闘の強化と産業別、地域別労働運動 早川 征一郎
 経済民主主義・民主的規制と労働組合   角瀬 保雄
 歴史的転換期にたつ春闘・労働運動    大木 一訓
 「ライフサイクル」問題と労働者生活   高橋 祐吉
 円高不況下の企業・経営戦略と労働組合運動 井上 秀次郎
 政府・独占の春闘―労働政策の現局面   永山 利和
 79年春闘をめぐる経済情勢の現局面    黒川 俊雄
 現代日本の状況と労働運動の課題――「有事立法」問題と80年代安保 渡辺 洋三 
 組合活動家とともに考える79年国民春闘――春闘抑圧に抗し大衆的春闘づくりを 深見 謙介、清水 明

 (今、労働組合が問われていること)
 新たな前進を築く地域共闘の展開のために 春山 明、丹下 孚、北尾 才智
 職場における労働組合活動の強化のために 工藤 光喜、小野塚 敬一
 79年春闘への発言――春闘再構築と若き組合幹部へ 槙枝 元文 [他]

  (79年国民春闘要求と基本課題)
 さし迫る健保・年金改革闘争の方向    公文 昭夫
 いのちと健康を守る労働組合のたたかい  深町 治郎
 時短・週休二日制闘争と新たな展開    西山 清雄
 緊迫する「合理化」攻撃とその課題    石川 忠夫
 雇用保障闘争の緊急性とその課題     大野 喜実
 低成長下の労働者家計と制度・政策要求  小越 洋之助
 中高年雇用・賃金と労働組合       庄司 博一
 79年春闘・最賃制要求の基本視点     金田豊
   79年春闘・賃金要求の基本視点      石田 福蔵


 『80年春闘読本』――「賃金と社会保障」 (783号、1979年12月10日) 

 プロローグ 今日と明日を見つめるために
 労働組合の"原点"に立ち返り       中林 賢二郎
 ヨーロッパの労働者と日本の労働者    黒川 俊雄
 保守腐蝕の底流を斬る          吉原 公一郎
 "中流"意識を問い直す          樋口 恵子
 新たなる"人間的連帯"のかがやき     今崎 暁巳
 たたかっています 中屋 重勝 [他]

 (一人ひとりが立ち上がる労働組合をきずくために)
 80年代労働運動の進路 大木 一訓
 現代労働組合運動の危機と80年春闘    富良 敦
 「情報化社会」「管理社会」と労働運動 石坂 悦男
 春闘における経営分析活動のすすめ方
 全国をつなぐ春闘要求へ地道な取組み   山内 博久
 全員アンケートを中心に春闘準備     林 直久
 大衆路線にもとづく要求づくり      工藤 光喜
 賃金要求づくりのポイント        勝山 善介
 日本経済における"不安"と展望      高内 俊一

 (国民と結びついた春闘・要求)
 開かれた労働組合運動と80年春闘     富塚 三夫
 スモン裁判の積極的意義         清水 洋二
 健康不安の激化といのちを守るために   山田 三郎
 今日の教育問題と国民春闘        唯田 のぼる
 不公平税制・一般消費税・減税要求    谷山 治雄
 「行政改革」と公務労働         早川 征一郎
 「高齢化社会」と老後生活保障      高山五郎
 先進諸国の労働時間短縮の動向      藤本 武
 定年延長と中高年労働者         高橋 祐吉
 賃金構造の再編と最賃制         細迫 朝夫
 大企業の管理動向と「支払能力」     井上 秀次郎
 インフレ懸念と生活不安の進展      工藤 芳郎

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 『81年春闘読本』――「賃金と社会保障」 (807号、1980年12月10日) 

 《81年春闘をたたかう仲間へ》
 要求穫得に執念をもって進もう      中西 五洲
 81年春闘こそはもっと怒りを       吉岡 徳次
 職場のエネルギーを産別の力に      立花 銀三
 81年春闘への若干の課題         武藤 久
 JCは81年賃闘をかく闘う        宮田 義二
 総評は81年春闘をかく闘う        富塚 三夫
 道理あるものを求めて          立原 良造
 80年代の権利闘争について        沼田 稲次郎
 新たな出発をめざして--確認してほしい労働者連帯の精神 森 恭三


 《国民春闘編》 (81年春闘情勢をめぐって)
 深い関心をもってみつめるもの      渋川 民夫
 春闘再構築と最賃闘争の発展方向     金田 豊
 私の81年春闘の旗            下山 房雄
 最低基準に積上げられた統一要求を    高木 督夫
 日本経済の現状をどう捉えるか      青山 四郎
 経済整合性と不整合性          黒川 俊雄
 労働界の構図と81春闘――大衆状況との整合性をめぐって 荒川 万之助
 81年春闘情勢と課題――大衆意識状況を中心にして 鎌倉 孝夫

 ルポルタ-ジュ 立ちあがるお母さん労働者――帝国臓器パ-ト組合のたたかい 桜井 絹江、土居 美登
 何が結果し誰が闘ったか--中小企業労働者と国民春闘 永山 利和
 雇用不安とどう闘うか          大野 喜実
 新たな大増税計画との闘い        谷山 治雄
 いのちと健康をどう守るか        西岡 幸泰

 《職場労働者編》 春闘再構築への職場からの取組み
 職場で準備する81年春闘--先輩労働者からのメッセ-ジ 工藤 光喜
 労災・職場病を職場でどう闘うか     深町 治郎
 時短と勤務改善めざす職場からの闘い   宮野 伸介
 企業内教育と人間を守る戦線       田中 金栄
 婦人の権利を守るために         樋口 幸子
 公務員制度見直しと行政改革--その背景のとらえ方と闘いの視点 早川 征一郎
 社会保障を職場で闘う          公文 昭夫
 退職金・企業年金の取組み        庄司 博一
 生涯生活をめぐって要求をどう闘うか――教育・住宅・老後 高橋 祐吉
 君の決意が決める81年春闘        清水 明
 賃金体系の動向と運動課題        深見 謙介
 賃金要求の考え方をめぐって       大仏 一郎
 「整合性による賃上げ自制論」を斬る   小谷 崇

 

 『82年版 春闘読本』(p6~95、「賃金と社会保障」1981年12月下旬、832号)

 ▽82年春闘の大道を語ろう/p6~58
 ・ 9%要求実現で暮らしはどうなるか――立ち戻れ生活実態を土台とした賃金要求へ / 松崎粂太郎/p6~11
 ・ 強すぎる日本経済と悪すぎる国民生活――国民の"保守化"ももはや限度 / 小谷崇/p12~17
 ・ 自主的賃金設定のすすめ――管理春闘からの脱出 / 金子美雄/p18~24
 ・ 「豊かな社会」の「あるべき生活」への衝撃――生活保障における"公的責任"問題(臨調路線の強行は国民生活に何をおしつけようとしているか) / 江口英一/p25~31
 ・ 聞け!ヤマの怒りを(北炭夕張大災害事故ルポ) / 岡村親宜/p32~36
 ・ "管理春闘"とどう闘うか――(生産性基準原理を突破した74年春闘の財産から学ぶ) / 川辺平八郎/p37~40
 ・ 要求の統一と行動の統一――JC回答までにどれだけ闘うか(労働組合の本来の課題にたちかえって) / 柏木朝造/p41~44
 ・ 現代技術革新の波をどうとらえるか――マイクロエレクトロニクス時代と技術労働者(現代の技術革新とそのインパクト) / 湯本哲次/p45~50
 ・ 臨調路線と官公労働組合運動の課題――臨調路線の官公労働者攻撃の本質(官公労働者の戦闘的伝統を受けついで) / 高木督夫/p51~54
 ・ 82年春闘をめぐる労働界の構図(春闘の原点に立ちかえって) / 板垣保/p55~58
 ▽信頼しうる労働組合運動を/p59~77
 ・ 日本式経営の国際的拡散と国際連帯――アメリカ取材の旅から(統一推進会「基本構想」をアメリカ側からえぐる) / 青木慧/p59~62
 ・ 原発に労働組合の陣地――その結成後の大きな波紋(原発と人間と労働者と) / 藤田庄市/p62~64
 ・ 支配体制再編の動きが問うもの(反動攻勢はどのように進んでいるか) / 新井勇一/p64~66
 ・ 暗黒部にうごめく労働副官たち(あなたはどう考えるか) / 工藤光喜/p67~70
 ・ インフォ―マル組織とたたかう――雪印の陰謀と労働者の青春 / 門倉訣/p70
 ・ 心と生活の荒廃に対峙する / 永畑道子/p71~72
 ・ 新しい春闘のうねりを――横浜総行動の経験 / 稲田一男/p73~74
 ・ 地域で共闘を発展させる――東京争議団共闘の経験から / 小林雅之/p74~75
 ・ 労働争議と運動の方向――争議団の経験から(とまらない中小企業倒産,たたかって展望はあるか) / 清水明/p76~77
 ▽要求の声を聞く/p78~95
 ・ 春闘賃上げ率はこのままでよいか / 石田福蔵/p78~80
 ・ 公務員賃金は民間より高いか / 松井朗/p81~82
 ・ 技術労働者は何を要求するか / 佐藤幸男/p83~85
 ・ 商業・サ―ビス労働者は要求する / 高田佳利/p86~87
 ・ 婦人労働者は今…――婦人の職場・家庭とたたかいの課題 / 大塚明子/p88~89
 ・ 臨調の年金・医療保険改悪で生活はどうなるか / 公文昭夫/p90~91
 ・ 行革で公務員制度はどうなるか / 松井朗/p92~93
 ・ 退職金・企業年金はこれでいいか / 庄司博一/p94~95


 『83年春闘読本』(p4~p98、「賃金と社会保障」1982年11月下旬、854号)
 

 ・臨調・人勧凍結下の政・財界の春闘戦略を斬る/p7~37
 ・ 83年春闘にむけて――中曽根内閣の登場と国民社会の選択 / 沼田稲次郎/p4~6
 ・ 財界の危機管理戦略と83年春闘 / 水沢透/p7~10
 ・ 鈴木退陣と′83年政治潮流 / 高橋彦博/p11~14
 ・ 「臨調行革」と日本の進路 / 下山房雄/p15~20
 ・ 長期経済不況下の財政危機 / 田中重博/p21~26
 ・ 全民労協発足と83年春闘 / 小林一郎/p27~30
 ・ 私たちのくらしと春闘への提言 / 伊藤セツ/p31~34
 ・ 人勧凍結と国民生活への影響 / 松井朗/p35~37

 ▽サバイバル春闘――83年春闘を語りあおう/p38~61
 ・ 「人勧凍結・春闘つぶし」を許さない / 富塚三夫/p38~39
 ・ 自分たちの本当の要求で闘おう / 岩井章/p39~40
 ・ 軍拡臨調反対・くらしと平和を守る大運動 / 春山明/p41~42
 ・ 賃金凍結路線と賃金闘争――76年以降の停滞をこえられるか / 深見謙介/p43~47
 ・ 第二次減量経営時代と管理春闘――中小下請企業の雇用悪化 / 金田豊/p48~51
 ・ 人間らしい生活と労働時間短縮闘争――欧米との生活思想比較を通して / 清水明/p52~56
 ・ コンピュ―タ社会の見えざるにない手たち――35歳定年説をこえて / 林丘/p57~61
 
 ▽全面的な公務員攻撃とたたかう83年春闘/p62~69
 ・ 人勧凍結下の公務員賃金問題 / 牛込勇/p62~65
 ・ 地域に根をおろした新しい公務員労働組合運動 / 西田一成/p65~67
 ・ 公務職場における下請化問題 / 岡部義秀/p67~69
 
 ▽草の根型に春闘・労働組合をつくりかえよう/p70~91
 ・ すとらっぐる・ふぉあ・さばいばる――問われる労働組合の階級的責任 / 柳原浩三郎/p70~73
 ・ 地域から大衆的路線と"草の根"で / 山田晃一/p74~76
 ・ 職場に根ざし生き生きとした運動を / ニチモウキグナス 労組/p77~81
 ・ 東京・新宿の地域共闘と共に歩む国労運動 / 沢井英二/p84~87
 ・ 民間職場に巣くう「労資協調」を斬る / 吉村宗夫/p82~83
 ・ 職場で労戦「統一」を語ろう / 工藤光喜/p88~91
 ・ 臨調「行革」・人勧凍結路線とたたかうための提言(付 資料) / 黒川俊雄/p92~98
 
 『84年春闘読本』(p4~p98、「賃金と社会保障」1983年12月上旬、879号)

 ▽私の発言――人間と"原点"をふまえた労働組合運動を期待して/p15~37
 ・ 現代版金太郎アメの顔――逆流の組織と人脈を切ってみれば / 青木慧/p15~18
 ・ 二流帝国主義の轍をふみたくない / 荒又重雄/p18~20
 ・ "サラ金時代"の賃上げ闘争 / 富沢賢治/p20~22
 ・ 統一労組懇に注文する / 芹沢寿良/p22~24
 ・ 現代に生きる人間の共感と連帯 / 光岡博美/p24~26
 ・ 「仕事おこし,地域をつくる労働組合運働」の提唱 / 池上惇/p26~28
 ・ 先端技術労働者との対話 / 元島邦夫/p28~31
 ・ 「民間活力」論と地域の活性化 / 井上秀次郎/p31~33
 ・ ある反合理化闘争と組合員の要求 / 山本興治/p33~35
 ・ 政党と労働組合――イタリアで見たこと / 高木督夫/p35~37
 ▽現代状況をきりひらく春闘・労働運動の形成/p38~86
 ・ 対話なきロボット管理社会への挑戦――人間性回復闘争の今日的意義 / 水沢透/p38~42
 ・ 「定昇なみ賃上げ」からの脱却は可能か――84年春闘をめぐる賃金問題 / 高橋祐吉/p43~48
 ・ 危機管理時代の公務労働――国民春闘の再構築と臨調路線 / 二宮厚美/p49~53
 ・ いのちと老後の抑制時代と社保闘争――臨時路線の大改悪構想とのたたかい / 庄司博一/p54~59
 ・ 実質「大幅増税時代」の国民・家計――ミニ「減税」のウラ側で / 熊沢通夫/p60~66
 ・ 今こそ,人間として「幸福追求権」の行使を――今日の長時間労働症候群の克服(全損保大成支部での講演速記録より) / 牛久保秀樹/p67~74
 ・ 全民労協元年とその功罪――84年春闘をめぐる労働界 / 小林一郎/p75~79
 ・ 「ねらわれた組合」からの脱出――インフォ―マル組織とたたかう / 大木兼次郎/p80~86
 ▽現場から立て直しを考える/p87~98
 ・ 春闘・労組強化のための12のチェック・ポイント / 加藤安雄/p87~89
 ・ 柔軟思考と発想の転換で"統一"へ / 平岩松生/p89~91
 ・ 国民春闘の真の実現をめざして / 久井寿一郎/p91~94
 ・ それでも職場は変わってきています / 上田満/p94~97
 ・ 中小企業の"谷間"からの提案 / 永瀬博忠/p97~98
 ▽労働運動のルネッサンスへの提言/p99~115
 ・ 仕事・労働欲求と労働運動――小集団運動を考える / 京谷栄二/p99~103
 ・ 労働運動に人間の尊厳の原理を――階級的連帯の再生のために / 山科三郎/p104~110
 ・ 80年代国民生活思想の変革――地域と協同的生活確立の課題 / 成瀬龍夫/p111~115

 『85年版春闘読本』(p4~98、「賃金と社会保障」、1994年1月上旬号、905号)

 ・ "経済の論理"か"人間の論理"か――経済危機とは何であったか / 小谷崇/p4~11
 ・ 行革の"天王山"と85年春闘――今,何が問われているか / 水沢透/p12~16
 ・ 85年春闘の展望を拓く――政治的緊張を高めよう / 小林一郎/p17~21
 ・ 「国民的最低限」追求の大切さ――生活保護・年金・医療保険の問題を通して / 江口英一/p22~29
 ・ 余暇の充実と労働時間――自由時間利用の国際比較から / 桝潟俊子/p30~38
 ・ 国民春闘再構築の基本戦略――人づくり理念をもった国民運動の強化 / 富沢賢治/p39~45
 ・ 賃金闘争の方向を考える / 小島健司/p46~50
 ・ 賃金の最低規制をどう行うか――全国最賃要求運動の意義 / 金田豊/p51~55
 ・ 社会政策の計画的改悪との対決――労基法改悪・社会保障改悪と人権問題 / 坂寄俊雄/p56~58
 ・ 労働組合は健康をどう守るか / 野村拓/p59~63
 ・ 年金・健保をどう取り組むか / 庄司博一/p64~67
  ・ 労働時間短縮をどう取り組むか / 清水明/p68~74
 ・ 地方行革下での「意識改革」とは / 中村良夫/p93~95
 ・ 公共部門民営・下請化とどう闘うか / 岡部義秀/p75~79
 ・ ニュ―・モ―ドの反動的文化論と教育臨調の思想――グル―プ1984年の思想について / 山科三郎/p80~88
 ・ 労働時間短縮の目的と自由時間 / 志築忠雄/p89~92

 


『86年版春闘読本』(p4~82、「賃金と社会保障」、 1985年12月下旬号、928号)

 ▽86年春闘の起点/p4~28
 ・ 円高の行方と日本経済への影響 / 青山四郎/p4~9
 ・ どう春闘を再建するか――私の提案 / 孫田良平/p10~20
 ・ 家計をみる新視点と86年春闘 / 松崎粂太郎/p21~28
 ▽ 組合幹部は86年春闘をどう考えるか/p29~57
 ・ 環境のきびしさと86年春闘の見通し / 藁科満治/p29~31
 ・ 86年春闘への我々の訴え / 春山明/p31~34
 ・ 積極的賃上げで新たな経済体質を / 真柄栄吉/p35~37
 ・ 民間中小の闘いを重視して / 吉岡徳次/p38~40
 ・ 心の中での私の構想 / 山岸章/p41~43
 ・ 腹を割った論議を / 橋村良夫/p43~45
 ・ 労働組合運動の活性化をめざして / 引間博愛/p46~48
 ・ 86年春闘構築にあたっての留意点 / 藤原巌/p48~51
 ・ 教育臨調反対のたたかいと一体的に――すべての決着を労使交渉で / 田中一郎/p52~54
 ・ 新局面の公務員賃金闘争 / 熊谷金道/p54~57
 ▽私たちの提案/p58~79
 ・ 労働組合らしさを求めて――"学び,たたかう"春闘に / 西村なおき/p58~61
 ・ 春闘再構築への3つの提起 / 太田薫/p62~64
 ・ 円高下で春闘をどう闘うか――とくに中小企業はどうするか / 金田豊/p65~68
 ・ 公務員賃金闘争活性化の課題――臨調「行革」下の賃金問題 / 行方久生/p69~79

 




 ▽写真出所:「京都戦後民主運動 歴史資料アーカイブ」、一般社団法人 京都自治体問題研究所、京都自治労連・京都府職労連・京都市職労 結成70周年記念委託事業

   http://www.kyoto-jichiken.com/archive/photo/p-category/fushokurou

 

2020年5月31日 (日)

ホームページビルダーの転送設定ができない→できた

 3つのサイトを更新している「ホームページ」(アプリはホームページビルダー20)で、基本になっている「e-kyodo」のサイト転送がうまくいかなくなって1週間。
 転送できないPCとサイト転送できるPCの画面(左右に立ち上げて)を見比べてみたところ、「詳細設定」のレ点が入っていないことを発見。

  200531hpsettei1

  200531sousinsettei

   あきらめようとおもったが、やっと解決した。原因は不明。

 今月、400アクセスがあった《EPSON Scanで「プレビュー」が見えなくなって困った[2016年11月 3日 (木)]》と同じ状況を克服した感じだ。
 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/epson-scan-f843.html

2020年5月19日 (火)

櫻井善行さんの『企業福祉と日本的システム――トヨタと地域社会への21世紀的まなざし』を紹介。

 櫻井善行さん(名古屋市立大学大学院経済学研究科研究員、愛知働くもののいのちと健康をまもるセンター理事・事務局次長)から2冊の本が送られてきたので紹介したい。
 1冊目は『企業福祉と日本的システム――トヨタと地域社会への21世紀的まなざし』(ロゴス刊、2019年11月)
 http://logos-ui.org/book/book-35.html

   200519sakurai31 
 2冊目は『トヨタの労使関係』(猿田正機編、税務経理協会、平成21年3月)

https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032223389&Action_id=121&Sza_id=F2

 前々から「ある編集者のブログ」(nifty)で追究してきた「大企業・総評型労働組合はどうなったのか」で、櫻井善行さんの論文を紹介してきた。

▽2016年7月10日 (日):『あたりまえの労働組合へ』・全造船石川島――議論はつづく
 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-7f4c.html


 《全造船石川島の事例から「大企業における一企業一組合」を論じている本を紹介した。
 その本は中村浩爾・寺間誠治編『労働運動の新たな地平』(かもがわ出版、2015年8月13日)で、その《第Ⅱ部 各論――労働現場の諸相 日本的労使関係と大企業の労働組合――「ユニオンショップ」制と少数派組合の事例から 桜井善行 》だ。

 ご本人とお会いしたのは、2017年9月、東京都内であったある研究会の場であった。
 WEB上ではかなり知ったつもりであった(故・芝田進午さんに触れていたり)が、facebookでの発信を読んでいると、「定時制高校の卒業場面」が紹介されていたので、その傍ら「研究活動も労働組合支援」をなさっている人だとわかった。

 その櫻井さんが「博士号取得と出版(『企業福祉と日本的システム』)」を果たした記録が、同封されて送っていただいた。同時代に生きてきた者として、素晴らしい業績を獲得したものだと、びっくりした。その指導教授が十名(とな)直喜氏(名古屋学院大学経済学部政策学科 教授)と紹介されていたので、二重だった。
 十名さんは私が昔、かなり愛読した『経済科学通信』(基礎経済科学研究所)でたびたび読んでいた著者で、その人と一緒に学んでいたということ。
 さて、本については、目次を書いておく。
 まえがき
 序 章 企業福祉の鳥轍
 第1章 企業福祉をめぐる先行研究
 第2章 企業福祉の歴史的変遷
 第3章 企業福祉と格差社会
 第4章 企業の社会的責任と企業福祉
 第5章 企業福祉と労使関係
 第6章 企業福祉と企業内教育
 第7章 企業福祉と企業城下町
 終 章 企業と地域社会の創造的共生に向けて

  200519sakurai21

 大学院へ行き、本書を出版した思いについては、櫻井さんがお書きになった「社会人研究者としての歩みとこれからの課題 博士論文完成の経緯」(名古屋市立大学大学院経済学研究科研究員、PDF版)をお読みください。
 「インターネット事業団のページ」(2020年5月)
  http://e-kyodo.sakura.ne.jp/#200501-rogo

 2冊目の『トヨタの労使関係』は、「企業内少数派として形成した全トヨタ労組」の選択と葛藤について論じている。これについては、後述したい。

  200519sakurai51

2020年5月 5日 (火)

寺間誠治さんが書いた労働運動における「戦略的陥没地帯」をどうするのか

 寺間誠治さん(2019年2月2日にご逝去。享年70歳) が亡くなって久しいが、ご本人とは「業種別職種別ユニオン運動」研究会で同席した者で、編集子は同時代を別の所で生きてきた。

 寺間さんの「労働組合運動への期待」について、過去に書いてきたものだが、全労連系やそれ以外の組合運動家にもこのようなテーマをどうしていくのか、考えていただきたく再UPした。

 

 ▽私が紹介した「全労連の研究」(2012.07.08)

http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/zenrouren.htm

 

 産業別労組づくりのビジョンを提示――全労連の現勢と組織拡大戦略(残念ながら元のデータが削除されて読めない)

 二つ目は、寺間誠治さん(全労連組織局長 寺間誠治・労働者教育協会副会長)の「この社会を変える展望新しい労働運動とナショナルセンターの役割」(第117 期基礎教室第11 回(最終)講義 <社会を変える力はどこにあるのか> 2010 年7 月3 日)。この当時の肩書で、現在は政策総合局長。

http://homepage3.nifty.com/roudou-gakkou/117-11terama_resume_data07.03.pdf

 

 冒頭に掲げられている3つの柱は、以下の通り。

 ① 労働組合こそ使用者と対等に渡り合えるツール。社会的連帯がユニオン運動を通じて実現している

 ② ナショナルセンターとは何か。 一国の労働者の労働条件の水準は、その力量に規定される

 ③ 情勢は激変。未来を拓くために、個人を尊重した労働運動の再構築へ

 講義録のレジュメだが、全労連がどのような分野に力を注いでいるかが分かる。

 第一に、「社会的正義の実現~非正規に向かうユニオン」と、「新しいユニオン運動前進の背景」を示している。

 ①製造大企業における違法派遣の急増と法的・社会的責任放棄に対する批判

 ②労働力流動化と賃金・労働条件決定システムの変化 

 ③企業別組合の閉鎖性への批判と社会的労働運動への支持と共感

 ④ローカルユニオンの自主性・多様性の魅力

 ⑤青年労働者の意識変化

 

 その次に、寺間さんが掲げている柱が大事だ。

 ②組織的空白地帯

 1.製造大企業構内の広大な非正規労働者(戦略的陥没地帯)

 2.流通・サービス産業(小売10.2、サービス4.6%)

 3.中小零細企業(99人以下1.1%)

 

 「戦略的陥没地帯」と書かれている、大企業製造業における「労働オルグ」の組織配置が、今後の全労連のゆくえ・未来の戦略を決定するのではないか。

 アメリカ映画ではないが、工場・大規模店舗の外から「女性オルグが組織化を行う」ルポルタージュが書かれる時代だ。

そのために、「合同労組の研究」を示しながら、以下のような「産別組織の紹介と改革方向」を示している。

 

 ▼日本型産別組合~産別交渉権を持つ単産

 全国港湾、海員組合、私鉄総連、プロ野球選手会、建交労(ダンプ、生コン)、UIゼンセン(NCCU)

 

 産別組織の改革方向

 1.産別労使関係機構の確立=産別団交と産別協約締結にむけた戦略構想

 2.産別ユニオン(個人加盟一般般労組)の確立=企業横断的機能の強化

 3.ローカルユニオンと産別ユニオンの地域的連帯強化

 →組織改革への模索:映演労連、生協労連、金融労連、全建総連…。

 ▼組織改革の戦略的方向、必要な検討課題

  1.理念:未組織の組織化は日本労働運動の改革

  2.運動論:地域運動と教育学習を通じた企業別組合の内部改革への努力

  3.組織論:地域ユニオンの構築と産別ユニオンによる企業別組合改革

 ▼おわりに~新自由主義改革ではなく新たな福祉国家へ

  新たな福祉国家へ~全労連「雇用の安定を求める研究会」発足

  憲法13条 「団結強制」ではなく、個人を尊重した運動の再構築へ

  連帯の絆に包まれた個人は、他人への攻撃(不正)を自己のものとして行動

 『若者よ、マルクスを読もう』(内田樹「共産党宣言」より)

 

 全労連における「産別組織」づくりでは、旧運輸一般、建設一般全日自労などの「産業別・地域別一般組織づくりの経験(失敗も含めて)」を再考してほしい。その周りに、金融や電機、食品、印刷、航空などの新しい「一般労組」づくりと全労協・連合の単組と「共同」する度量が欲しい。

 首都圏ユニオンを生みだした、公共一般労組などの経験も、身近にあるのではないだろうか。

【参考】寺間誠治さん「労働運動と社会的連帯のチカラ」(東京労働学校115 期基礎教室 第7 回講義(2009/4/25)レジュメ)

http://homepage3.nifty.com/roudou-gakkou/115-terama-resume4.25.pdf

  

  ▽追記(2005.05.05)

 この二つの原文をお持ちの方がいたら、下記にお寄せください。「現代労働組合研究会のページ」にUPしたいので。

  sin_ryo11731アットyahoo.co.jp(アットを@に変えて)

2020年4月30日 (木)

『武蔵野のいま 沼沢地 三枝登志夫随筆集 2』を紹介。

 「小越洋之助のページ」(国学院大学名誉教授) にUPしました。

 200430ogoshitop
 

 ◆目 次

 武蔵野のいま
 夏野菜・野菜づくり雑感
 山の教会の結婚式
 宮崎駿「風立ちぬ」を見てー「天空の城ラピュタ」との比較で
 川越を歩く
 あとがき

   http://e-kyodo.sakura.ne.jp/ogoshi/ogoshi-index.htm

 

 あとがき
 私は下町の御徒町の生まれで、育ちも下町である。浅草には徒歩30分かかったが、上野や神田は近く、少年時代には湯島天神や神田明神にはよく行った。
 上野の不忍池は、当時は川魚や川エビが豊富で、子ども同士でよく釣りにいった。
 池という池は興味本位でいろいろ行った。東京大学の構内に裏道から入りこみ、三四郎
 池に魚がいるのかを観察したり、電車で井之頭池にも行った。
 やがて中学生になり、国語の教科書から国木田独歩の文章に接した。
 爾来、文学散歩の類に興味を持ち、大竹新助『写真文学散歩』(上・下 現代教養文庫)などを愛読した。そんな青春時代に「武蔵野」への関心で自分の内面を染めてきた。
 いつか自分も大竹さんのよう文章を書いてみたい、と思ったが、なかなか時機を得なかつた。今回、随筆でこれを書くことは、独歩の時代の「武蔵野」の変化を見て、「雑木林」などの風景を期待することもあるが、失われたもの、「滅びの美」を感傷的に賛美する趣旨ではない。タイトルにあるように、武蔵野の「いま」を歩いて、観察して、いまの時代にこういう場所があることを再発見することにある。首都圏においてその面影を探ることができれば、この文章も何らかの意義があろう。ただし、思った場所にすべて行くことはできなかった。歩く場所の選択は当方の主観のままである。
 また、今回の随筆では、武蔵野と関係がない文章3本を挿入した。
なお、川越は武蔵野台地の北端になるが、ここでは武蔵野の一環というより、この地域が独自の歴史と文化がある観光地として、末尾におくこととした。
 さいごに付言すれば、この随筆集は前作『沼沢地』に続くものである。読者の感想を得たいと思う。
 二〇二〇年春
 著者

  ▽追記:2019727 ()『沼沢地 三枝登志夫随筆集』を紹介した

  http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-394727.html

2020年4月13日 (月)

シーアンドシー出版時代に関わった「雑誌・新聞」です。

 シーアンドシー出版時代に「多くの仕事仲間と一緒に編集した雑誌・新聞」をまとめてみた。
 デザイン事務所(フリーのデザイナーも含めて)、フリーライター・カメラマン・イラストレイター・編集に参加した方々に感謝申し上げます。
  http://e-kyodo.net/

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 『PROSUME』(大阪よどがわ市民生協、シーアンドシー企画、1989年12月から1997年9月。編集長・飯島信吾)

 『健康せいきょう』[日本生協連医療部会(現:日本医療福祉生協連合会)、1991年~1993年)

 『パフォーマ』、芸団協(日本芸能実演家団体協議会)編集・発行

 『仕事の発見』創刊号(日本労協連発行、シーアンドシー出版編集、1993年1月)
 『仕事の発見』(日本労協連発行、シーアンドシー出版編集、1999年1月)

 『大相撲ファンクラブ』(ビィヌーベル発行、シーアンドシー制作、第一生命協賛、共同通信・写真。1992年~1994年)

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 (株)埼玉総合宣伝センターと一緒に作業した仕事

 『けんこうと平和』(医療生協さいたま発行、シーアンドシー出版編集・制作、協力・㈱埼玉総合宣伝センター、デザイン・㈱ネオプラン)。10万部のタブロイド・カラー紙面、MACでQuarkXPress(DTPソフトウェア)で作業。2000年から2006年。

 『健康ネットワーク』(医療生協さいたま発行、シーアンドシー出版編集・制作)。月刊誌で県内各地の支部から原稿をテーマごとに集め、制作。読者対象は支部委員、班の班長さん。

 『トトロのふるさと』(医療生協さいたま発行、月刊でB5判12p、全国の医学生向けに3000部郵送した)。

 

 

 

2020年4月 5日 (日)

21万アクセスがありました

 20万アクセスは2019年10月10日 (木)でした。
 今回も、読み手の希望にマッチしたのかどうか、疑問に思いながら書き進めてきました。

 ありがとうございました。

  20040521man

   http://e-kyodo.sakura.ne.jp/

 

 


 

コロナ市中感染拡大の時期に対応できない「コロナウイルス対策班」

【追記】【論座 RONZA 朝日】「コロナ検査不足が医療危機を生んでいる
診断・隔離・治療政策を立て直せ」、小此木潔 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員、2020年04月21日

   https://webronza.asahi.com/business/articles/2020042000004.html

 

  このレポートが描いている「厚労省クラスター対策班」の分析の間違いが、出発点だと思う。

 >クラスターさえ抑え込めば、感染は広がらないという見方は甘すぎるように思える。押谷氏は感染者の8割は人にうつさないという説明もしていたが、本当にそう言い切れるのか、疑問は残る。

 >医師会などはもはや国の方針転換を待てないと、独自にPCR検査センターをあちこちに立ち上げている。このような現実を前に、クラスター対策偏重路線はもはや限界が見えた。

 >日本の現状は、検査不足を事実上是認しつつクラスター対策一辺倒に賭けてきた政府の「ギャンブル」路線の限界が露呈したようなものである。
 クラスター対策はうまくいったはずなのだが、感染拡大はとどまる気配がない。クラスターつぶしという局地戦の成功に目を奪われて市中感染の広がりに気づくのが遅れた「日本方式」は、一連の「コロナ失政」の中心に位置しているのではないかとすら思える。

 >ドライブスルーやウォークスルー検査施設の全国展開、民間検査会社の全面的活用、検査キットの早期配備、地域ごとの検査センターの設置、ホテル以外の宿泊研修施設など隔離施設の確保、アビガンなどの早期投薬による重症化の阻止、人工心肺装置や人工呼吸器の確保と増産、マスクや防護服など医療・介護従事者を守るための装備の充足…これらは自治体や地域の医師会で勝手にやってくれといわれてできるものではない。政府が許認可や費用負担も含めて最大限努力しなければならないものだ。深刻化しているコロナ危機のいま、それができないのなら、政府が存在する意義は一体どこにあるのか。

 ⇒記事内容に同意。クラスター潰しは時間稼ぎと思っていましたが、その間に準備すべきことを準備して来なかったツケが出ていると思います。事態が収束したら、誰がどのような意図でPCR数を抑制して来たのか(政府側も含めて)検証してほしい。
専門家を信じ過ぎてはいけないです。原子力発電所に「全電源喪失対策の必要はない」とお墨付きを与えたのは、当時の「安全規制委員会の専門家」だと聞いています。古くは、「水俣病はチッソのせいではない」と言ったのも専門家でした。

 

▽追記(2020.04.16) 話題のドキュメントが、YoutubeにUPされている。

   https://www.youtube.com/watch?time_continue=3&v=gcjRoiA-1Lw&feature=emb_logo

 

▽追記(2020.04.15) 【飯田 哲也 facebok】、4月12日 9:32 ·

   https://www.facebook.com/tetsunari.iida/posts/10222838506930477

 
  昨夜のNHKスペシャル(再放送4月16日(木)に再放送)が話題ですね。日本のクラスター対策(というインパール作戦)を立案した押谷仁教授による事実上の白旗宣言。「韓国やシンガポールのようには検査ができないから、クラスター対策しかない。そのクラスター対策も限界。抑え込める自信がない・・」
この押谷仁教授、1月29日に朝日のインタビューに答えて「重症な肺炎に進行せず、発熱やせき、くしゃみといった症状で収まる人が今回は多いのでは」など、根拠もないままあまりに甘い認識を持っていたので、こんな人を戦略の中心に据えたことも失敗の一因。まさにアジア太平洋戦争で失敗した参謀をそのまま活用したことにかぶります。

 

▽追記(2020.04.15) 【参考→この記事もウソというのか】PCR検査抑制の本当の理由。責任者が告白=「最初から手遅れだった」 [コロナウイルス]

https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-04-14?fbclid=IwAR0Si3fEOEA7nhtXJCFuA892ZoNL1zmaJi3S6-kWjMEqS4e4Xoz-KGjDiFg

 

▽追記(2020.04.12)NHKスペシャル(04.11)で、押谷教授は、「自分たちが助言をし始めた2/25の段階で、韓国やシンガポールのようなPCR検査はすでに不可能な状態だったと。それで、仕方なく(?)、クラスタに絞ったPCR検査という戦略をとったと。」
【早期に真実を話すべきだった】Nスぺ押谷氏に変化、3月22日「PCR検査を抑えていることで踏みとどまっている」⇒4月11日「2月末の時点で感染経路不明が相当数、PCR検査を徹底してもすべて見つけるのは無理だった」
投稿日:2020/04/12/ 04:21 更新日:2020/04/12/ 04:23

▽再放送 「NHKスペシャル▽新型コロナウイルス瀬戸際の攻防感染拡大阻止最前線からの報告」 (NHK総合1・東京) 、4月16日(木)、午前0:50~午前1:55(65分)

  (ここから本文)

   Facebookで「厚労省の講堂に100人近い官僚他が寝泊まりしている」という話や早朝4時ごろに「厚生労働省発のtwitter」で、テレビ朝日モーニングショーと玉川記者への反論が書かれている、ということがあった。後者のtwitterは誤りであったことがすぐに分かったが、官僚さんもお家に帰ったらどうか、とツイートしたことがあった。
 その100人に及ぶ集団が「厚労省内クラスター対策班」であった。
 以下、facebookで書いてきたことであるが、続けて読んでほしい。

 NHK放映の「厚労省内クラスター対策班」とは
 今日(2020年3月28日)、NHKBS1で再放映していた、15:00 NHKスペシャル「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められるか~」
  これは朝からビデオ録画で観たが、東北大学・押谷 仁教授(政府の専門委員)は、PCR検査よりも「クラスター発見・つぶしをやることが重要」と発言。この番組で「厚労省内クラスター対策班(?)」を陣頭指揮する姿が初めて描かれていた。
 「PCR検査すると医療崩壊が起こる」「新型コロナの治療法がない」「8割がウイルスをうつさない」、さらに最後に「日本が今、行っている、コロナとたたかう方法は、世界からも注目されている」と発言。
 何だ裏SNS上に登場しているさまざまな「ご意見」の根っこが「厚労省クラスター対策班(?)」から出ていたわけだ。
 国会で加藤厚労省大臣が、ニヤニヤして「PCR検査は4000件できる」と答弁して、さぼってきたことのバックボーンを担ってきたのでは。
 しかし市中感染の状況が広がっている現在、彼が心配していた「クラスター以外の感染者が東京に出てきた今」、研究者としての役割が問われる。
 ここにも「原発は安全」などとエリート官僚と一緒に行動してきた大学研究者と同様な「反社会的・反人間的」・民主主義を内部から掘り崩す役割を担っている集団がいることが分かってきた。
 「クラスター対策班」の成果が新聞で発表されていたのは、たかだか12日前だ。
 東京で今日も60人を超える(2020年4月5日現在:143名) 陽性者が出ていると、先ほど(16時過ぎ)TVで流されている(感染経路不明者の増大)。

 「上医師」が警告する事実 

   ▽追記:以下の文章が有料なので読めない、と書かれているので、以下を紹介。

【Youtubeで】新型コロナ対策で人体実験が行われている 医療ガバナンス研究所理事長 上昌広(日刊ゲンダイ発 #上昌広 #新型コロナウイルス ) 

  https://www.youtube.com/watch?v=8EUMDgeSnxA

 中国・武漢市が「震源地」だった新型コロナウイルスは世界中に感染拡大し、WHO(世界保健機関)は「パンデミック」を宣言した。日本でも連日、感染者が増え、「政治決断」の名の下、安倍首相が思いつきで打ち出す対策は効果に科学的根拠が見えない。感染を判断する検査件数も依然増えず、国民の不安は募るばかりだ。そんな状況を、内科医の立場から冷静に分析し、話題を呼んでいるのがこの人。山積する問題の背景には何があるのか。

  ▽有料記事
 「PCR検査」を排除し、「抗体検査」には関心を寄せない「政府のコロナウイルス対策班」の動向について、なぜ批判すべきかを説く「上医師」の分析が読める。
 https://www.fsight.jp/articles/-/46743?fbclid=IwAR3Ifi3E2E_vzFZ-EEmh62QEAdTX2oQDqFnFCPvvJ9GLhTGOSUFGR096k1c

 「国難を救うコロナ対策班」という映像を、NHKBS1で再放映していた、NHKスペシャル「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められるか~」(2020年3月28日)で観た時から、戦前の内務省官僚が行った監視・探索を思い出した(治安維持法を利用した特高の手法)。
 クラスターという用語から始まる研究者の動きは、国民の健康・安全を守るためではない、「自己実現論」と製薬資本の姿が、見え隠れする。
 そして、NHKが放映した「PCR検査」排除でふりまわされて、保健師が「濃厚接触者」探しという、その先兵をになっている姿は残念だ。
 まじめな保健師が管理職に「4カ日間、熱があり感染指定病院で検査を受けてもらいます」と気弱く語る姿からは、専門家としての力がそがれている。


【参考】春日部・越谷から見た「積極的疫学調査」――記者のレポート。
 新型コロナ検査。埼玉県100人の結果から見えた限界と課題
 「調査の目的化」に意味はない。保健所は医療機関を支援する業務に注力せよ、松浦新 朝日新聞さいたま総局記者
 https://webronza.asahi.com/business/articles/2020040300002.html?page=4


 拡大初期には有効な「積極的疫学調査」だが……
 このように、陽性が判明した人の濃厚接触者を追いかける調査を「積極的疫学調査」という。陽性者がみつかると、その人の行動を調べて、関係者にあたり、症状がでていようがなかろうが検査をして、さらなる拡大を防ぐ。
 積極的疫学調査は、感染が広がり始めた初期には有効だが、春日部の例でもわかるように、帰国者でも濃厚接触者でもなければ検査は遠い。検査を受けられる医療機関は県が指定するが、それは非公表だ。政府は37.5度以上の熱があっても4日は我慢して、4日以上続いた場合に帰国者・接触者相談センターに電話をして指定医療機関を紹介してもらうよう、呼びかけている。(中略)
 「木を見て森を見ない」状態に
 積極的疫学調査は、感染初期に、国内に侵入してきたウイルスなどを追いかけて「封じ込め」をするには有効な調査なのだろう。しかし、春日部の例も、越谷の例も、最初のウイルスがどこから来たかが判明したという話は聞かない。こうした事例は、埼玉県内だけでも枚挙にいとまがない。
 すでにかなり蔓延した状態で、積極的疫学調査は、「木を見て森を見ない」状態になっていると見ざるをえない。保健所の職員は土日もいとわずに出勤して、真剣にこの仕事に取り組んでいる。しかし、その仕事は、結果を後追いするもので、前向きな感染防止に役立っているか疑わしいものになっているといえないだろうか。


 日本でも若い世代に向けて、もっとポジティブ(明確、積極的)な提案を!
 >英国政府が3月24日、新型コロナウイルスの医療現場を助ける25万人規模の支援ボランティアを一般から募ったところ、発表後24時間あまりで50万人の応募が集まった。同国は23日、不要不急の移動を全て禁じる3週間の「ロックダウン」に入った。医療現場も崩壊の瀬戸際にあり、引退した医師や看護師と医学生を合わせ3万5000人がすでに医療現場に入っている。(ロンドン=冨久岡ナヲ)

   ▽追記:本稿とは真逆の評価をしている「デイリー新潮・WEB版」(2020年04月05日 14時59分)の記事が発信されている。
【新型コロナ】死亡者数が少ない日本 世界で唯一の「クラスター潰し」が奏功か?
 
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12280-620359/



 

2020年3月26日 (木)

『トラジャ――JR「革マル」30年の呪縛、労組の終焉』を読んだ。

 ジャーナリストの西岡研介氏の渾身の1冊だ。46判、600ページ(2019年10月 3日)を超える大部な本。ここでも「『暴君 新左翼・松崎明に支配されたJR秘史』を読んだ」[2019年10月10日 (木)]と同じで書評はしない。
 http://okina1.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-f47931.html

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 読後感は、編集子が追究してきた「インフォーマル組織」(秘密労務組織)と同じ組織。
 http://e-kyodo.sakura.ne.jp/roudou/informal.htm

 JR資本(保守政府も)が許容した「松崎明(1936年2月3日―2010年12月9日)版インフォーマル組織」の「フォーラム組織化」(企業内労働組合)の典型例。
 後半の北海道版「松崎2世たち」も同様だ。

 松崎死後におけるJR東日本における労働組合員の大量脱退と「不参加型」から戦闘的労働組合の終焉を書いているが、「企業内労組」の終焉ではないか。
 編集子にとって、企業社会における争奪戦を担った「労働組合の暗澹たる姿」を変革する社会連帯的人間の存在がない本は、読んでいてつらいものがある。

 しかし、西岡氏の労力を良しとして、ご本人のインタビューを紹介しておく。
 【著者に訊け】西岡研介氏/ 『トラジャ JR「革マル」三〇年の呪縛、労組の終焉』/2400円+税/東洋経済新報社
NEWS ポストセブン
 https://www.news-postseven.com/archives/20191107_1476069.html

▽武田砂鉄(たけださてつ、ライター、1982年生まれ)。著書に『日本の気配』『紋切型社会』など(2019年4月より書評委員)の書評。
「トラジャ」 うごめく欲吸い上げた執念の取材 朝日新聞書評から(朝⽇新聞掲載:2019年10月26日)
  https://book.asahi.com/article/12825152

▽ JR東労組、組合員2.8万人「大量脱退」の衝撃、民営化から30年、大きな転機を迎えている、木村 秀哉 : 東洋経済 記者、2018/04/10 6:00
   https://toyokeizai.net/articles/-/215728

 

 

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